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留学エージェント・語学学校の倒産とトラブル 最新ニュースと選び方

留学豆知識
留学エージェント・語学学校の倒産とトラブル

留学のお金は、数十万円から数百万円になることも珍しくありません。そのお金を預ける留学エージェントや、通う語学学校が倒産したら――。実際に、留学エージェントの倒産で数百人から千人を超える人のお金が戻らなくなったことや、世界的な語学学校がある日突然閉校したことがあります。

このページでは、留学会社・語学学校の倒産や行政処分のニュースを、官公庁や業界団体などの発表をもとに新しい順にまとめています。あわせて、過去の大きな倒産から分かるエージェント選びで確かめたいことも解説します。

この記事の要点

  • 日本では、留学のあっせんに国の許可や登録は要りません。旅行会社のような営業保証金の制度もなく、会社が倒産すると預けたお金は戻らないことが多いのが実情です(日本学生支援機構)
  • 2026年秋には、カナダの ILAC、世界7か国の EC など大手の語学学校が相次いで閉校しました。業界団体の支援は転校先を探す仕組みで、払った授業料は返ってきません
  • 知名度や会社の規模、広告の多さは、お金の安全とは別の話です。お金を払う相手と時期、学校への支払いがいつ済むかを確かめましょう

最新ニュース(新しい順)

留学会社・語学学校の倒産や閉校、行政処分などのニュースです。官公庁・業界団体・管財人の発表と、業界紙の記事をもとにしています。新しいニュースが出たら上に足していきます。

  1. 業界・制度イギリスNEW

    英国の語学学校の団体が、学生を守る仕組みの見直しを始めました

    大手の語学学校が相次いで閉校したことを受け、英国の業界団体 English UK が学生保護の見直しを始めました。今の緊急支援は転校先を探す仕組みで、前払いの滞在費などは補償の対象外です。2026年末までに方向を決めるとしています。

    出典:The PIE News(業界紙)

  2. 留学会社日本NEW

    留学あっせん会社に、消費者庁が3か月の業務停止命令

    消費者庁は、留学サービス「夢カナ留学」の株式会社Jstyle に、特定商取引法にもとづく3か月の業務停止命令を出しました。「無料カウンセリング」などと案内して勧誘目的を告げずに呼び出したこと、クーリング・オフについて事実と違うことを告げたことなどが認定されています。

    出典:消費者庁の発表

  3. 語学学校イギリス・マルタNEW

    英国・マルタの語学学校グループ BSC Education が清算へ

    英国とマルタで語学学校を運営する BSC Education が、事業を止めて清算に入ることを代理店に知らせました。2020年に経営破綻した British Study Centres を引き継いだ会社です。

    出典:The PIE News(業界紙)

  4. 業界・制度カナダNEW

    カナダの業界団体が、閉校した2校の学生 2,781人の転校先を確保

    Languages Canada は、EC と ILAC の閉校で通えなくなった学生 2,781人の転校先が決まったと発表しました。残りの授業は追加の授業料なしで受けられますが、払った授業料の返金はなく、住まい・渡航費・保険・ビザの費用も対象外です。

    出典:Languages Canada の発表

  5. 語学学校カナダ

    カナダの大手語学学校 ILAC が突然の破産

    約30年の歴史があり、カナダ最大級の私立英語学校の一つとされた ILAC のグループが、金曜の夜に全授業の中止と破産を発表しました。対面のコースで通えなくなった学生は 1,362人と報じられています。管財人は KPMG です。

    出典:管財人 KPMG の公告/BC州の監督機関の発表/The PIE News(業界紙)

  6. 語学学校イギリス・カナダ・アメリカ ほか

    世界7か国25校の EC English が全校を閉鎖

    EC English Language Centres が、7か国25校すべてを閉じ、倒産の手続きに入りました。4日前に新入生の受け入れを止めたばかりでした。閉鎖の時点で英国に約370人、カナダに375人、米国に202人の学生が在籍していたと報じられています。

    出典:The PIE News(業界紙)/English UK の緊急支援

  7. 語学学校カナダ

    カナダ・BC州で語学学校の認定が取り消され、授業が停止

    BC州の監督機関が、ケロウナの International Gateway Language Academy & College の認定を取り消し、すぐに授業を止めるよう命じました。在籍していた学生は、1年以内なら州の授業料保護の基金に請求できます。

    出典:BC州の監督機関の発表

  8. 語学学校オーストラリア

    パースの語学学校が清算、国の授業料保護制度が学生を支援

    2002年創立の Perth International College of English が清算に入り、運営を止めました。学生ビザの申請料の大幅な値上げなどが理由とされています。オーストラリア政府の授業料保護制度(TPS)が学生の転校や返金を支援しています。

    出典:The PIE News(業界紙)

※ニュースは定期的に見直し、新しいものを上に足しています(最終確認:2026年11月5日)。2年より前のものは「過去の大きな倒産と被害」に移しています。

過去の大きな倒産と被害

日本の留学エージェントの倒産で、とくに被害が大きかったものです。どれも、留学の費用を前もって受け取っていた会社でした。

2010年海外留学の手配会社 サクシーオが破産

海外留学を手配する株式会社サクシーオが、東京地方裁判所に自己破産を申し立てました。640人(留学中205人・留学予定435人)の返金が難しくなり、消費者庁が文部科学省などの関係省庁・団体を集めて被害者の救済を話し合いました。

出典:日本経済新聞

2010年英会話大手 GEOS の破綻で、オーストラリアの8校も閉鎖

英会話教室の GEOS が破産を申し立てました。それに先立って、オーストラリアの子会社の語学学校8校(メルボルン・シドニー・アデレード・パース・ブリスベン・ゴールドコースト・ケアンズ)が閉鎖され、約2,300人の学生が影響を受けたと報じられています。前払いの授業料を分けて預ける口座のお金が足りなくなっていました。

出典:ビジネス+IT/SmartCompany(オーストラリア)

2008年大手の留学エージェント ゲートウェイ21が破産

海外13か国34都市に現地サポートの拠点を持つ「留学支援大手」とうたっていた株式会社ゲートウェイ21が、東京地方裁判所に破産を申し立てました。学費や滞在費として預かったお金を会社の経費などに使っていたとされ、留学予定の約1,300人が前払いした約9億5,000万円が戻らないおそれが出ました。すでに留学していた人の中にも、現地に費用が払われていない人がいました。

これを受けて兵庫県弁護士会は、営業保証金の制度、預かったお金を分けて管理すること、クーリング・オフを法律で決めることを国に求めました。

出典:兵庫県弁護士会の意見書(PDF)/同社の2008年2月の発表

2003年ニュージーランドの語学学校が清算、日本で払った学費も

ニュージーランドに6つのキャンパスを持ち、日本にも事務所があった英語学校 Modern Age Institute of Learning が清算に入りました。学費を守るための信託口座のお金を経営陣が運転資金に回していて、前払いの学費・滞在費210万NZドル以上が戻らなくなりました。日本で払われた学費は、ニュージーランドの口座に入っていなかったと報じられています。

出典:NZ Herald

ゲートウェイ21の破産があった2008年度には、全国の消費生活センターに寄せられた留学あっせんの相談が1,021件と、前の年度の612件から大きく増えました(消費者庁の資料)。

知名度・規模・広告だけで選ぶと、どうなるか

エージェントを選ぶとき、「有名だから」「大きな会社だから」「広告でよく見るから」と決める人は少なくありません。ただ、これまでの例を見ると、知名度や規模は、預けたお金が守られるかどうかとは別の話だと分かります。

規模大手でも倒産したゲートウェイ21は、弁護士会の意見書でも「大手の海外留学あっせん業者」とされていました。大きな会社ほど預かるお金も多く、倒産したときの被害も大きくなりました。
学校世界的な学校でも突然閉じたEC は7か国25校、2019年には年に最大5万人が学んだ学校でした。ILAC も約30年の歴史がある学校です。どちらも閉校は突然で、ILAC は直前まで新しい学生を受け付けていたと報じられています。
宣伝実績をうたう会社でも処分を受けた2026年10月に消費者庁から業務停止命令を受けた会社は、「無料カウンセリング」「留学診断」を入り口に、勧誘の目的を告げずに人を呼び出していたと認定されました。
広告広告をきっかけにした苦情が多い東京都の分析では、留学あっせんの苦情のきっかけの上位に「インターネット」「雑誌広告」がありました。「手配料無料」と広告しながら8万円かかったという相談も載っています。

大切なのは、会社の大きさではなく、お金の流れが見えるかどうかです。誰に、いつ、いくら払い、そのお金がいつ学校に届くのか。これが説明できる会社かどうかを確かめましょう。

なぜ、お金が戻りにくいのか

日本学生支援機構(JASSO)は、留学あっせん業者について次のように説明しています。

  • 留学あっせん業者を包括的に規制する法律はなく、事業を始めるのに許可や登録は要らない
  • 留学あっせんの契約には、クーリング・オフは適用されない(業者が自分で決めている場合は除く)
  • 業者が経営破綻すると、預けたお金が戻ってくることは多くない

旅行会社であれば、倒産したときにお客様へ返すための営業保証金の制度がありますが、留学のあっせんにはそうした制度がありません。2021〜2024年度には、留学あっせんについて約1,300件の相談が寄せられています。

また、学校が閉校したときの業界団体の支援は、転校先を探す仕組みです。カナダの Languages Canada も英国の English UK も、払った授業料を返すものではないと明記しています。前払いした滞在費・渡航費・保険の費用も対象になりません。

※日本学生支援機構「留学あっせん業者の利用について」(2025年7月31日更新)、Languages Canada・English UK の発表より

学校が倒産したときの各国の制度

国によっては、語学学校が閉校したときに学生を守る公的な制度があります。ただし、守られる範囲は国ごとに違い、授業料の返金まであるとは限りません。

オーストラリア

転校先:あり返金:あり

政府の授業料保護制度(TPS)が、転校先探しか、まだ使っていない授業料の返金を支援します。

ニュージーランド

転校先:あり返金:あり

前払いの学費は、Public Trust などの信託口座で守る決まりです。閉校したときは、残りの学費が返金されるか、転校先の学校へ送られます。

カナダ

転校先:あり返金:州による

業界団体 Languages Canada の加盟校で、残りの授業を追加の授業料なしで受けられます。返金はありません。BC州には、閉校から1年以内なら授業料を請求できる州の基金があります。

イギリス

転校先:あり返金:なし

業界団体 English UK の緊急支援で、転校先を探してもらえます。ただし、払った授業料は返ってきません。

※前払いした滞在費・渡航費・保険の費用まで守られるとは限りません。2026年11月時点の情報で、細かい条件はそれぞれの公式ページで確かめてください。

申し込む前に確かめたい7つのこと

消費者庁や日本学生支援機構、留学サービスの審査機関がすすめている点をもとにまとめました。

  1. 会社の情報が公開されているか所在地・代表者・設立年・連絡先が、サイトや書面ではっきり分かるか。日本学生支援機構は、財務の状況なども含めた「情報公開度」を見るようすすめています。
  2. 誰に、いつ、いくら払うのか出発のずっと前に全額を求められていないか。留学サービス審査機構(J-CROSS)は、出発の90日前より前に学費を請求しないことを認証の条件にしています。
  3. 学校への支払いがいつ済むか学校の請求書(インボイス)や入学許可証を見せてもらえるか。学校への支払いが済んでいれば、エージェントに何かあっても留学を続けられる可能性が高くなります。消費者庁は、自分で海外の学校に送金することも方策の一つとしています。
  4. キャンセルと返金の決まりが書面であるかいつまでなら、いくら返ってくるのか。口頭ではなく、契約の前に書面で受け取りましょう。
  5. その場で契約を急がされないか「今日決めれば安くなる」「無料カウンセリング」のあとにすぐ契約を求められたら、一度持ち帰って考えましょう。
  6. 「No.1」「最安」などの表示に根拠があるかJ-CROSS は、こうした表示には根拠を示すことを求めています。広告の言葉より、見積もりの中身を比べましょう。
  7. 学校が公的に認められているか国の登録や業界団体への加盟があるか。閉校したときに、上の表のような制度で守られる学校かどうかも確かめましょう。

※消費者庁「留学等あっせんサービスをめぐるトラブルと消費者へのアドバイス」(2010年)、日本学生支援機構「留学あっせん業者の利用について」、留学サービス審査機構(J-CROSS)の認証基準より

困ったときの相談先

  • 消費者ホットライン「188」:近くの消費生活センターにつながります。日本の留学会社との契約のトラブルはこちらへ
  • 越境消費者センター(CCJ):海外の学校や業者と直接契約したときのトラブルの相談先です
  • 学校の国の制度:学校が閉校したときは、上の表の各国の窓口に連絡します

倒産・トラブル よくある質問

留学エージェントが倒産したら、お金は戻りますか?

戻らないことが多いのが実情です。留学のあっせんには旅行会社のような営業保証金の制度がなく、日本学生支援機構も「預けたお金が戻ってくることは多くない」としています。学校への支払いが済んでいれば、留学そのものは続けられる場合があります。

語学学校が閉校したらどうなりますか?

国の制度や業界団体の支援で、転校先を探すのが一般的です。オーストラリアには授業料の返金まで含む政府の制度がありますが、カナダや英国の業界団体の支援は転校だけで、払った授業料は返ってきません。前払いした滞在費なども対象外です。

留学あっせんにもクーリング・オフはありますか?

法律上は適用されません。ただし、業者が自分で決めている場合はその決まりに従います。また、事業所以外の場所での勧誘や、目的を告げずに呼び出しての勧誘などは特定商取引法の対象になることがあります。

大手のエージェントなら安心ですか?

規模だけでは決められません。過去には大手とされた会社も倒産しています。お金を払う相手と時期、学校への支払いがいつ済むか、返金の決まりが書面であるかを確かめることが大切です。

この記事は、官公庁・業界団体・学校の管財人の発表と、新聞・業界紙の記事をもとに、留学ドットコム編集部がまとめました。会社名は、公的機関や報道で公表されているものだけを載せています。

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この記事を書いた人

中山 大輔 DAISUKE NAKAYAMA

留学ドットコム スタッフ

留学カウンセラー歴20年以上の中山です。中学校が支援する「シドニー海外派遣研修」の最終選考に残るも最後はジャンケンで負けてしまい自分一人だけ行けませんでした(笑)その悔しさから「いつかオーストラリアへ!」と決心し、その思いを大学休学のワーキングホリデーで達成しました。あのまま大学にいたら決して見えなかった大きな世界に触れられたのは私の人生の中でも最大の転機です。そうした人生を変える転機を留学を通してみなさんに提供したいと思い毎日お手伝いをしております。

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