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カテゴリー:勉強方法のコツ

外出自粛中の勉強のコツは?家庭学習の質を高めるために意識したい5つのこと!

公開:2020/04/26 著者:坂元 ちひろ 4142 Views

こんにちは、カナダ在住のちひろです。

みなさんは日頃の学習をどのように進めているでしょうか?本来であればカレッジもしくは語学学校の授業を受け、授業終わりや休日は図書館で勉強するケースが多いです。

しかし、現在は新型コロナウイルス蔓延の影響を受けて外出自粛期間が長引き、家庭学習を余儀なくされています。

 

外出自粛により自宅での学習を開始したばかりの頃は、分からない箇所があっても先生に質問できないストレスや集中力を維持できない難しさを感じていました。

 

でも、近頃は家庭学習のメリットにも気がつき始めました。それは、「自分のペースで勉強を進行できる点」です。例えば、参考書を読み進めていく上で、すんなり理解できない部分にはとことん時間を割くことが可能です。

逆に、すでに熟知している項目については読み飛ばして、次の単元に移ることができます。これは、他の生徒と一緒に教室内で授業を受ける際には実現不可能でした。

また、1日の生活リズムの中から通学や外出準備の時間が消えたことで、それまで別の事柄に消耗していた時間を勉強に充てることまで可能になりました。

 

そこで本日は、それら家庭学習のメリットを有効活用するために、「自宅で学習を進める際に意識したい5つのこと」をみなさんとシェアすべく筆を取りました。

家庭学習は、工夫次第で今までの環境よりも効率的に勉強できる可能性があります。

習慣として定着するまでは時間がかかるかもしれませんが、今回ご紹介するものの中に実践できそうな項目があれば、ぜひみなさんの学習にも取り入れてみてください。

① 学習環境を整える

自宅で勉強に集中できる環境は整っているでしょうか?以前、カナダのトルドー首相が定例会見で「もしかしたら、外出自粛の期間中、キッチンテーブルで勉強している子供達がいるかもしれません。」と言及しました。

彼の発言通り、自室や勉強部屋ではなく、家族と共用のスペースで学習せねばならない人もいるでしょう。どのような学習環境でも、最低限きちんと勉強道具を広げられる場所を確保したいところです。

そして、同居人がいる場合は学習開始前に「今から勉強をする。」と周囲に宣言すると良いでしょう。勉強モードに入る意思表明をすることで、周りが声をかけるのを控えてくれたり、生活音を抑える努力をしてくれたりする可能性があります。

 

他人の生活騒音が気になるなら、音楽を聴きながら学習を進める手もあります。例えばYouTubeには「勉強用BGM」や「作業用BGM」もアップされているので、それら専用BGMを活用する方法もおすすめです。

また、自宅学習ではついつい、携帯に手を伸ばしてSNSや新着メッセージをチェックしたい衝動に駆られることもあるかもしれません。対策としては、勉強中は携帯が視界に入らないようにしたり、「タイムラプス勉強法」を実践したりする手段があります。

iPhoneをお使いの方は動画撮影モードの中に「タイムラプス」があるので、すでに存在を知っている方もおられるかもしれません。「タイムラプス」とは、長時間撮影した風景が再生時には何倍速もの短い動画に仕上がる撮影方法です。

 

元々は、日の出や日の入りなどの風景を数時間かけて長回し撮影した動画が、数十秒のショートムービーとして再生できるため、SNSを中心に人気が出た方法です。それが今度は、TwitterやInstagramの勉強垢(勉強専用アカウント)で人気に火が付きました。

自分が勉強している姿またはその手元をタイムラプスモードで撮影し続けることで、集中力が上がると実感する人が出始めたのです。動画撮影中は他のスマホ機能を使用できないので、動画を長時間撮影しようと思えば、必然的に勉強を継続せざるを得ないからです。

そして、その撮影した動画を休憩時間にSNS投稿することでモチベーションにつなげる人もいます。

 

→ タイムラプス勉強法は私も取り入れています。

 

② 時間管理をする

学校には時間割があり、授業時間と休憩時間が明確に設けられていました。しかし、家庭学習においては、時間の管理を自分自身で行う必要があります。

すでに集中力が切れているのにダラダラと学習を続けてしまったり、いつまでも休憩してしまったりする日もあるかもしれません。自宅学習では時間のメリハリを大切にしたいところです。

メンタリストDaiGoさんの著書「週40時間の自由をつくる 超時間術」によると、人間はひとつの作業を始めてから平均して30分を過ぎたあたりで脳の働きが低下し始めるとされています。

 

 

だからと言って、「30分が経過する度に休憩しよう!」と言いたいワケではありません。ここでおすすめしたいのは、「作業の切り替え」です。高校生の学習であれば、30分間隔で英語→数学→世界史といったように科目自体を入れ替える方法があります。

英語だけを集中的に勉強している人であれば、リスニング→文法→読解という要領で、30分おきに単元を変えていく手段も有効です。

これは、ある科目(単元)から別のものに注意を何度も切り替えることで、その度に時間に対するプレッシャーが増えるため、常に時間を意識して勉強を進めることが可能になるという理屈です。

 

→ カレッジ在学中の時間割。1授業あたりの時間が長かったので、これはこれで集中力の維持に苦労しました…。(苦笑)

 

③ 反復学習をする

学校での学習には、「予習→授業→テスト→復習」と一定の流れがありました。

予習した内容を授業中に確認して、テストで理解度を調べ、試験で間違えた箇所を勉強し直す「反復学習」を知らず知らずのうちに行っていました。家庭学習においても「反復」を取り入れるべきでしょう。

ドイツの心理学者が学習記憶に関する実験で「忘却曲線」なるものを発見しました。一般的にはその学者の名前を引用して「エビングハウスの忘却曲線」とも言われています。

 

それは、脳がどれくらいの時間、記憶を維持できるかを表す曲線です。記憶する対象が本人にとって馴染みや規則性がないものである場合、1時間後には半分近くを忘れてしまうとされています。

「忘却曲線」に追随する形で、カリフォルニア州立大学スタニスラウス校の教授があるレポートを発表しました。そのレポートでは、いかに反復学習が記憶の定着に良い影響を与えるかがまとめられています。

何かを学んだ直後以降も「24時間後、1週間後、1ヶ月後」と3度のタイミングで復習をすることで、記憶の定着率が上がると示されています。

 

最初に物事を覚えたタイミングから30日以内に何度も復習することで、記憶した内容を忘れる速度が緩やかになると提言しているのです。 ※コラム末尾にURL記載

 

→ カリフォルニア州立大学スタニスラウス校の教授によるレポート「The Forgetting Curve / Dr.John Wittman-CSU Stanislaus」より。

 

時間割にせよ、反復学習にせよ、学校や学習塾などの教育現場で導入されているカリキュラムには、効率的に学習を進めるための工夫が凝らされているはずです。

自分がこれまでの学生生活でどのように学んでいたかを振り返り、効果を実感できたものは家庭学習にも可能な範囲で取り入れていくと良いでしょう。

 

④ 理解度を把握する

学校や学習塾では、テストのタイミングで自分の理解度を測ることができました。家庭学習の際にも問題集を活用したり、暗記(単語)カードを用いたりするなどして、定期的に正答率を確認したいところです。

教材を利用する以外にも、自分の習熟度を調べる手段はあります。それは「他人に教える・説明する」という方法です。私の場合は、読んだ本の内容を他人に説明した際に、「なんでそうなったの?」や「それって言い換えるとどういうこと?」と質問を受けて返答に困った場面がありました。

説明している途中で矛盾が生じてしまったり、「そう言われてみれば、なぜだろう…。」と疑問を持ったりした時、自分の理解不足を知ることになりました。

 

相手を納得させる説明ができて初めて、知識が自分のものになっていると言うことができます。

 

それを応用して自分の習熟度を測るために、例えば、その日に自分が学習した内容を食事の際にでも家族に説明してみるのはいかがでしょうか。自分が学んだ内容を、SNSで解説する試みも良いかもしれません。

学習理解度を測定するチャンスは机上以外にも転がっています。家庭学習には教育現場のような発言機会がありません。学校であれば授業中のアウトプットを通じて、「分かったつもりだったけど、実はあやふやにしか理解できていなかった点」を知ることができます。

しかし、自宅ではそのきっかけがないのです。この外出自粛期間を利用して、知識を発信する場を設けてみるのはいかがでしょうか。

 

⑤ 理解度を濃くする

学校で学習ができていた頃は、分からない箇所があれば先生にすぐ質問することが可能でした。しかし、ある程度の家庭学習期間を経て、「今まで、何でもかんでも人に頼りすぎていたかもしれない…。」と反省するようになりました。

人から聞いた話を鵜呑みにするよりも、自分で労力をかけて得た知識の方が頭に定着しやすい実感があります。

これまでは、先生に質問して数分間で答えを得ていた習慣を、文献を読み進めてリサーチする作業に変えることで、「自分の頭で考える」手順が加わります。

 

暗記するだけが学習ではありません。物事の成り立ちや仕組みを理解できてこそ、深みのある学習になります。

 

ぎちぎちに詰められたカリキュラムでは、「重要箇所を覚えるだけで精一杯」ということもあるでしょう。でも、疑問点解決に加えて、プラスαの知識を取得することができれば新たな教養となります。

得意分野をさらに強固なものにしたり、苦手科目を少しずつ克服したりするには、今の家庭学習期間は絶好の機会かもしれません。

 

【まとめ】 家庭学習を前向きに捉える

 

緊急事態宣言が発表されて以降、理想的な状態で勉強を進めることができていない人も多いでしょう。私も今の学習環境に慣れるまでは、不便や不満を感じていました。

でも、あるタイミングで、文句を言っていても状況は何も変わらないという事実に気がつきました。それよりも、目の前の事態に合わせて自分を変えていく方がよほど建設的です。

世の中で効果的とされている学習方法が誰にでも当てはまるとは限りません。今回ご紹介した項目も、全てが有用ではないかもしれません。

 

でも、少なくとも「家庭学習は取り組み方によっては、学習効率を上げるチャンス」と捉えていただけたら、嬉しく思います。

 

私自身も「自分にとって」効率的な学習方法を探している途中です。良書とされる本を読み、仕入れたノウハウを自分で実践し、効果を実感できたものに関しては再びこの場でみなさんにシェアさせていただきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

【参考文献】

・The Forgetting Curve / Dr.John Wittman-CSU Stanislaus

https://www.csustan.edu/sites/default/files/groups/Writing%20Program/forgetting_curve.pdf#search=%27Hermann+Ebbinghaus+graph%27

 

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