皆さん、こんにちは!ニュージーランド留学経験者の美沙季です。
今回の記事のテーマは、ニュージーランド流の暮らし方を特集します。ニュージーランドでは、たくさんの自然に囲まれた環境やアウトドア文化、政府による働き方の改革などのさまざまな影響から、とっても理想的な休日を過ごしています。
世界的なエシカルライフへの憧れ、オーガニック思考やエコ・フレンドリーな生活。そしてカントリーサイドへの移住やノマド生活、ミニマリズムやスローライフなどの概念の流行などにより、今まさにニュージーランドの生活様式に憧れる人々が増えています。
まずは、ニュージーランドでの暮らしについて語る際に必要な今、世界で話題となっているライフスタイルや環境に関するホットなキーワードについて知りましょう。その後、ニュージーランドでの素敵な暮らし方を具体的に紹介していきます。
今すぐにニュージーランドに行って暮らすことができなくても、これから紹介するニュージーランド人の暮らし方は、現在の日本での私たちの生活に生かすことができることがたくさん詰まっています。
まずは、日本での暮らしを自分らしく心地良いものに変えることから始めたいですね。それでは、ニュージーランド流の素敵な暮らし方特集の始まりです。
ニュージーランドのライフスタイルを語る上で知っておくべきキーワード
まずは、ニュージーランドのスローライフを語る上で欠かせないキーワードを紹介します。
① ミニマリズム
一つ目が「ミニマリズム」です。「ミニマリズム」とは英語で表記すると「minimalism」ですが、文字通り「必要最低限のもので生活をすること」です。
必要最低限のものとは何を含むのでしょうか?それは、お金、服、雑誌や本、家具、生きていく上で手に入れようと思えば無限に手に入れられる「物」のことです。
物質主義的な社会では、お金を使って手に入れることのできるもので一時的に心は満たされます。しかし、その満足感は一時的なものでそのもの自体に飽きてしまうと、またお金を注ぎ込んで同じように飽きが来るまで物を購入し続けるループにはまります。
そうではなく、お金は自分の未来への投資、好きなこと、経験に使うことに意義があります。
幸せな生活、つまりバランスの良いカラフルな食材を手に入れて調理し、健康でいるための医療費やメンテナンス費、建物の維持など、最低限これだけあれば暮らしていける金額を把握します。
そうすることで、永遠に続く「物」への欲求へと次々とお金を注ぎ込むことは防ぐことができると「ミニマリズム」では考えます。
② ウェルビーイング
ニュージーランド流スローライフを知る上で重要なキーワードは、「ウェルビーイング」です。最近は「ウェルビーイング」という単語を色々な場面で聞く機会が増えてきたため、一度は耳にしたことのある方もいるかもしれません。
「ウェルビーイング」とは、「嬉しい・楽しい・おもしろい・感激・感謝・希望・前向きなどの、ポジティブな感情を持っている状態のこと」を指します。
生きていく上で、これらの感情を持って暮らしていくことは体・心の健康に非常に大切です。
ニュージーランドに住んでいる人々は、この「ウェルビーイング」な状態を保てているかどうかをとっても大切にします。
それは家の中だけではなく、職場や学校、プライベートでも自分の心の状態が心地いいかどうか、ポジティブな状態に持って行けているかどうかを大切にします。
そのために相当な努力をしますし、お互いが助け合ってできるだけ多くの人のウェルビーイングを実現しようとします。

→ ウェリントンでの休日の様子。
③ エシカルライフ
「エシカルライフ」は、近年世界での気候変動や環境汚染の問題に取り組む企業や個人も増えているため、聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。
日本でもやっとスーパーやショッピングセンター、コンビニエンスストアやコーヒーショップなどでプラスチックフリーの制度が導入され、常にマイバッグを持ち歩く人が増えてきました。
エシカルライフの意味は、「自分と、周りの人、そして環境、動物に気を配って優しく心地いい社会を作るための暮らし」のことを一般的に指します。
エシカルなライフスタイルを作るためには、一時的な感情や一時的な効果だけを望むのではなく、これからもずっと続けていけるような社会、環境、周りの人や動物への配慮を見つけ、具体的に行動に移していくことが求められます。
そのためにはまず、自分の心と体の健康を第一に考え自分を労る時間をしっかりととることが必要です。自分に優しく行動できることで、周りにも気を配る余裕が生まれます。最近では、「セルフラブ」というキーワードもSNSなどでよく目にしますね。
以前までは「相手や周りの人のことを思いやり配慮することが強調されていましたが、今は「自分の心と体の状態がハッピーで落ち着いていること」がまずは大切と考えられています。
自分の状態が良くないのに、周りの人に優しくするのって正直な話、難しいし辛いですよね。自分と周りが一緒に幸せになることを今の世の中では大切にします。
ニュージーランドの人々は、自分が幸せに暮らすことを諦めません。休日を自分たちの幸せのために最大限に工夫するんです。自分が素敵な生活を送ることで心と体の状態が保たれ、関わる人たちを巻き込み素敵な生活様式や価値観が伝染していきます。
以下からは、ニュージーランドでの幸福度の高い暮らし方の具体的な例を紹介していきたいと思います。彼らは一体、幸せな暮らしのために何にお金を使うのでしょうか?きっと、私たちのこれからの生活に生かせることがたくさんありますよ。
タイニーハウスに住む
皆さんは、「タイニーハウス」という言葉を聞いたことはありますか?
英語表記にすると「Tiny House」は、文字の通り「小さな家」という意味です。実はニュージーランドで少し前から流行っている暮らし方の一つなんです。
先ほど紹介した、「エシカルライフ」や「ウェルビーイング」、「ミニマリズム」を重視する人たちが選ぶ暮らし方の一つが「タイニーハウス」に住むという方法です。具体的にタイニーハウスってどんな物を指すんでしょうか?

→ ニュージーランドで流行りのタイニーハウス。
上写真はニュージーランドで流行っているタイニーハウスの内装の実例です。見た目は普通の家と変わらず、すごくおしゃれでスタイリッシュですよね。でも、タイニーハウスが普通の家と違うところがあります。
それは、「無駄なものは省く」ということ。タイニーハウスと呼ばれるくらいなので、家の面積や高さはとても小さく、小さい家の中で最低限必要な家具や家電製品のみ所有します。
中には、家の下部に車のタイヤのついた移動式のタイニーハウスに住む人々もいます。この場合、タイヤがついているためキャンピングカーのように国内のどこでも移動が可能です。
小さな家で無駄なものを省いて住むことで、人生において本当に必要なものに気付くことができるそうです。生まれてからずっと家にあり、無意識に存在していたものは、タイニーハウスに住み始めて実は必要のないものだと気付いた人がたくさんいるそうです。
要らない物を捨てることで家の中の見た目も変化しますが、そこに住む人の頭の中や思考もクリアに変化します。必要のない物を手放すことが心地良いと思えたら、それ以上は本当に自分や家族に必要なものや経験にしかお金を使わなくなります。
私たち人間が何かに満たされる感覚を覚えるのは、お金を手に入れた時だけではありません。自分の好きなことで成功した時や仲間と何かを成し遂げた時、誰かの役に立って感謝された時、大好きな場所で素敵な景色を見た時、素敵な思い出を振り返る時、などなど。
お金でも物質的な幸福感は満たされますが、それはいつまで立っても完全に満たされることのない無限に続く欲求です。それよりも、お金は掛からないのに心が動かされる素晴らしいことって、人生の中でたくさんありますよね。
タイニーハウスに住みお金の面での無駄を省く習慣がつくことで、人生で大切にしたい、優先したいことをしっかりと考える時間ができます。そして、それらを実現するために行動に移すことができるようになります。
もちろん、家の大きさが小さい分、家を建てる際の費用や維持費も相当安く住みます。この点もタイニーハウスのいいところですね。
外国人の生き方から価値観を広げよう!
ここまでニュージーランド流のスローライフについて紹介してきました。まずは前編として、ニュージーランド人が大切にする暮らしについてのキーワードを3つの紹介。これらは、日本に住む私たちも日常生活に取り入れることのできる素敵なキーワードです。
そして、ニュージーランド人が実践する具体的なスローライフの一例として、「タイニーハウス」を紹介しました。
タイニーハウスに住む人々が口を揃えていうのは「人生において無駄を省くことがどんなに素晴らしいか。」ということ。
特に、無駄なお金を省いて生活することで、今まで見えていなかった人生における大切なことが見えるようになるそうです。
すぐに挑戦することは難しいかも知れませんが、タイニーハウスに住む人々の経験や感じたことを知っているだけでも、私たちの価値観を広げてくれるはずです。あわよくば、自ら実践することでより一層、人生観が変わるはずです。
次回はタイニーハウスに続いて、魅力のあるニュージーランド人の暮らし方の他事例を紹介したいと思います。
ニュージーランド流スローライフの紹介 ~後編~
皆さん、こんにちは!ニュージーランド留学経験者の美沙季です。
前回の記事では、ニュージーランド流のスローライフ、そのゆったりとした暮らし方を、スローライフを語る上で知っておくと役に立つキーワードと共にお伝えしました。
具体的には、「タイニーハウス」といった、「ミニマリズム」や「エコフレンドリー」、「ウェルビーイング」の実現をするためのニュージーランドで近年流行している暮らし方を紹介しました。
・ニュージーランド流スローライフの紹介 ~前編~
今回の記事では、前回の続きとしてニュージーランド流・スローライフの送り方を引き続き紹介していきたいと思います。
前回の記事を既に読まれている方は、ニュージーランドで暮らす人たちのように日常にスローでエコフレンドリーな工夫を取り入れてみたいな…と思われたかもしれません。
今回紹介していくニュージーランド流の生活様式を知ったら、ますますその気持ちが大きくなること間違いなしです!
持ち物はギターと本!バンに乗って国中をロードトリップ

上写真を見た多くは、「キャンピングカー」を思い出すのではないでしょうか。確かに、大きめの車の中にちょっとした家具やキッチン、ブランケット、クッションや寝るところもあって、キャンピングカーそのものですよね。日本人に馴染みの深いものとして、キャンピングカーがあげられます。
ニュージーランドやオセアニアの国では、「ロードトリップ」と言い、大きいバンという車の中を改造して、「タイニーハウス」のように移動のできる小さな家を作る家庭が増えているんです!
もちろん移動ができるということはタイヤ付きのお部屋です。見た目も屋根もついていてしっかり玄関もあるような家寄りのものから、見た目は完全に車だけど中に入ると寝る場所やキッチン、ソファなどの寛げる場所のある家になっているものまでさまざま。
バンに乗ってニュージーランド国内を旅しながら暮らすことのアドバンテージとは何なのでしょうか?
日本では最近、「ノマド生活」などと言われ、居住地を決めず、仕事環境のある場所を旅しながら暮らす生活様式が流行っています。ニュージーランドでは、日本よりもずっと先にこの考え方が浸透していました。
ここでは、以前からバンによるロードトリップの生活に憧れていたある男性が実際に、バンライフをしてみた感想をご紹介します。
利点① 毎朝目覚めた時の景色がパラダイス!
ニュージーランドでバン生活を送ることの最大の利点は、自分自身で寝泊まりする場所を自由に決められること。
何を優先して決めるかは人それぞれですが、バン生活を広大な自然をさまざまな角度から、朝から晩まで見ることのできる絶好の機会と捉え、毎回車を止める場所を日の出と日の入りの景色が素晴らしいところに決めていたそう。
ホテルにお金を払っても素晴らしい景色は見られるかもしれません。しかし、自分で選んだロケーションで景色を見られて、お金も掛からない。どんな格好をしていたっていい、たった一人の瞬間がたまらないそう。
利点② さまざまな人との出会いと物語
彼がバンによるロードトリップ生活送っていて、素晴らしいと感じたことはまだあります。それは、いく先々で出会う人々の物語を知ること。
ある日はバン生活に憧れ、母国を出て彼と同じようにバン生活を始めたばかりの青年に出会い、また別の日はクライストチャーチの大地震で被災し家を失い、しばらくバン生活をしているという家族にも出会ったといいます。
出会った人それぞれの話や経験、思い出を聞くうちに、それらが彼自身の人生への教訓や学びになっていくそうです。
利点③ アウトドアで過ごす楽しさに気付く
彼はまた戸建ての家のように大きくて広い住処ではないからこそ、天気のいい気持ちがいい日には車の中にいないで、外に出て過ごすことの大切さに気付くことができたと言います。
晴れて気持ちがいい日は、朝日を見たらコーヒーをわかし、読みかけの本とコーヒーを持って外へ出ます。ニュージーランドの野鳥たちの囀りをBGMにしながら、芝生の上で本を読む時間は至福の時。
また、水質の素晴らしい海や湖の近くに止まった日は水着を着て泳いだり、砂の上で日光浴をしたりと、アウトドアでの過ごし方は人それぞれ。
一日中、十分に太陽の光を浴びた体は人間が本来持つ体のリズムにしっかりとのり、夜も適切な時間に眠くなるそう。
バン生活をしているだけで、自然と健康な体へと体調がシフトしていくのもとってもいいポイントだと彼は言います。
休日は海辺のBachでリラクシングな一時を!

ニュージーランド流スローライフは、ニュージーランドで育った多くの人が家族単位で所有する、「あるもの」がキーワードです。
実はこの「あるもの」、そのものを表す単語自体がニュージーランドにしか存在しないんです!
と言うことは、これから紹介する「あるもの」とは、ニュージーランド独特の習慣と言えます。さて、「あるもの」とは一体何でしょうか?
それは「Bach」と言われるもの。この英単語、聞いたことのある方はいらっしゃいますか?子供の頃からアメリカ英語を習ってきた私自身、初めてこの単語を聞いた時に頭にははてなマークが浮かんだのを覚えています。
この「Bach」とは、ニュージーランド英語で「海辺にあるコテージ」のこと。辞書を引くと、必ず「ニュージーランドで使われる英語」という表記が出てきますよ!
「Bach」は、20世紀中頃に多くのニュージーランド人が休日に海辺で過ごすことに価値を置き、海辺に休日や長期休みに過ごすためのコテージや別荘を建てたことがきっかけで広まりました。
そして現在でも、たくさんのニュージーランド人が自分たち家族専用の「Bach」を所有しており、休暇になると家族でそこへ出掛けてリラックスした休日を過ごすのです。
これは正にニュージーランド人が海と共存する価値観がそのまま、英単語になって現れた例ですよね。その国にしかない文化や習慣、価値観が単語になっていると知った時、素敵だな〜と感心したのを今でも覚えています。
最近では、海辺だけにとどまらず、湖や川のほとり、景色が一望できる小高い丘の上や森の中や木の上(!)など、さまざまな場所にBachを作る家庭が増えているそうです。
また、Bachに憧れる観光客や旅行者のために、Bachに泊まらせてくれる民泊サービスも充実してきています。コロナ渦が収まり海外旅行が再開された頃には、是非ニュージーランドに訪れてこのBachに泊まってみたいですね♪
近年さまざまなロケーションに増えているBachですが、特にたくさんあるスポットがあります。ニュージーランド北島であれば、マオリ文化の色濃く残る温泉地ロトルアやレイク・タウポ。南島では女王が住むのに相応しいとされる美しい街クイーンズタウンやその周辺地域に多く建てられています。
大人になってもワクワクしてしまう薄型のBachもたくさんあるそうなので、詳しくはニュージーランド公式サイトをぜひチェックしてみてください!
NZの素敵な暮らしを日々の生活に取り入れるには

前回の記事を含め、全部で3つのニュージーランド流スローライフについてご紹介しました。
1つ目のタイニーハウスでは、最近ホットな価値観であるミニマリズムを信仰する人たちから始まった「多くを持たない必要最低限の暮らし」を実現するシンプルな生き方を紹介しました。
要らないものを捨てることで、頭の中もマインドセットされるなど、精神的にポジティブな効果があることが多く報告されています。
2つ目は、バンを住処にしてロードトリップをして暮らすバンライフを紹介しました。
こちらもタイニーハウスムーブメントとコンセプトは似ていて、少ないもので自然と共存し、シンプルに暮らすことを目的としています。
また、さまざま人々との旅先での出会いに共感し、心を打たれ、自分の人生観に大きく影響を受けるそう。
そして、3つ目が多くのニュージーランド人が休日を過ごす場所である「Bach」です。
このBachという単語はニュージーランドにしか存在しなく、この単語自体に休日を家族と好きな場所でリラックスして過ごすための場所を作るというニュージーランド人らしい価値観が反映されています。
こんな素敵な暮らし方は、ニュージーランドに住まなければ経験することはできないのでしょうか?
実は、完璧に真似をすることはできなくても、少しずつニュージーランド流のスローライフを取り入れていくことは可能です。
例えば、バンライフに憧れるのであればコストのかからない中古の軽自動車を購入し、助手席の後ろをおしゃれに改造してみるとか。
休日は早起きしてその自動車に乗って、海辺へ出掛けてもいいですよね。
また、実家が地方で家族がそちらに住んでいるという方は、スローライフを試してみる絶好のチャンス。年に数回でも帰省する際に、必ず訪れる自然たっぷりの場所やお気に入りのカフェ、心がホッとする場所を見つけておくといいですよ。
あわよくば、将来移動を考えられるのであれば、どんな場所に住みたいかを妄想しておくのもとっても楽しいですよね。最近では、地方の空き家が目立っていて、「空き家バンク」などといった地方再生のためのプロジェクトなんかも充実しています。
イチから家を建てなくても、ニュージーランド人のように空き家をリノベーションや改造して自分好みに立て直すのもおすすめです。
日本にいながらも、ニュージーランド人の暮らし方から学ぶことのできることはたくさんありますね!
いつかスローライフの本場、ニュージーランドで本当のスローライフを体験できる日を夢見ています。
皆さんにとっても日本での生活も自分らしい、リラックスできるものになるよう工夫してみるといいかもしれませんね。





