深夜バスで訪れたサンタクルーズのダウンタウンとビーチを訪れたエピソード | 留学・ワーホリ・海外留学・語学留学は留学ドットコム

カテゴリー:エンタメ・イベント

深夜バスで訪れたサンタクルーズのダウンタウンとビーチを訪れたエピソード

公開:2020/01/22 著者:西山 僚汰 310 Views

「旅行」とは本当にすごいものである。いつもと違う場所に行くだけでいつもと同じ人達と一緒にいても、普段とは違ったことに気付いたりする。

そして、自分の人生で1番長く一緒にいる「自分」のことでさえ発見があったりするから、環境でこんなにも変わるのかと驚くこともある。

でもそれは自分や周りの人達が変わったのではなくて、いつもは目がいかないことに目がいくということなのだ。思い出せば、小さい頃の家族旅行の時は、なぜかお母さんがいつもと違って見えた。おそらく、いつもより違っていただろうが、やっぱりそれでもいつもよりリラックスしていているように見えた。

 

中学の修学旅行の時に行った奈良で、行動班が違ういつもの親友とばったり会うと、当たり前だけどなんだかめちゃくちゃ安心した。それは中学2年のバカな自分には、奈良で奈良くんに会った、ということがなんだか可笑しかったということもあるだろう。

だけど、いつもだったら感じないことを別の場所だと感じる、というような「視点が変わる」体験をしたことがある人は少なくないのではないだろうか。

この留学コラムを読んでいる人の多くは、海外に興味がある人や、海外に行ったことがある人達がほとんどだと思う。そのきっかけが最初、短期間の旅行であったりする人も多いんじゃないだろうか。

 

その時の興奮や感動を人は忘れてしまうものだし、日々の生活に慣れていくものだから新しく住まいを移した場所もいつしか「いつもの場所」になっていく。

 

だから古くから人はそんな「いつもの場所」を時に離れて、宗教的な巡礼として、グランドツアー(イギリスの裕福な学生が修学後に行う大規模な国外旅行)として、修学旅行として、そしてゴールドラッシュとして、様々な形で別の場所に足を伸ばしていたのである。

気付いたらスケールが大きな話になってしまったが、要するにサンタクルーズに行ってから1週間が経つというのに、未だにどこか余韻に浸っている自分がいるということだ。まだこの旅行に持っていったインスタントカメラを現像していないし、その写真を見るのが楽しみで仕方ない。

最近会う人達にも、Happy new yearと一緒に「この間行っていた旅行はどうだった?」と聞かれることが多いから、未だに旅行のことを考えるのも仕方がない…ということにしておこう。

 

昨日、いつも心を整理する時や思ったことを書くノートを開いたら、サンタクルーズでディナーを食べながら書いたページが目に入った。

そこには心なしかいつもより落ち着いた字で、短いメモがあった。「…Nature was absolutely amazing. It was my first time to get goosebumps after seeing nature. Sunset on the beach was fulfilling…(自然が本当に素晴らしかった。自然を見て鳥肌が立ったのは初めてだった。ビーチでの夕焼けは満たされる感覚だった。)」と書かれていた。

自分で書いたはずなのだけど、なんだか他の誰かが書いたのを読んでしまったような、不思議な感覚だった。あの時感じたものを、同じテンションで感じることはもう正直出来ないだろう。だから、あの時ピザを食べながらこれを書いて本当に良かったと思った。

 

Good job自分。これから読んで頂く一人旅のコラムは、これからサンタクルーズに行く人や、短期で海外に行こうと考えている人にイメージをしてもらうのにぴったりなものになるだろう。

きっと今のこの気持ちも、来月には鮮明に思い出すことができなくなっていることだろうから、ここに書き記して皆さんと共有できたらと思う。

サンタクルーズの一人旅行記、2週目です。

サンタクルーズのダウンタウン

気づけばレッドウッドに囲まれて2時間が過ぎていた。携帯も繋がらない中、ただただ自然を見ながらゆっくり公園を2周したら、朝から何も食べていないことに気が付き、急にお腹がすいた。

見ておきたかったダウンタウンに向かうことにして、電波が届く公園の駐車場でUberを呼んだ。しばらくすると気前の良さそうな女性がシルバーのホンダを自分の前に止めた。そのフィリピーノの優しそうな女性の車には、サーフブランドのサンタクルーズのステッカーが貼られていて、「あぁやっぱり大きなブランドでも地元のブランドだからみんな身につけるんだなぁ…。」と感心してしまった。

ここでもやっぱり、ダウンタウンで何かおすすめの場所はあるか聞いてみた。サンタクルーズのステッカーを車に貼るぐらいだから、ダウンタウンにもさぞかし詳しいだろうと思いきや、そんなに旅は甘くなかった。「実は私あんまりダウンタウンは行かないのよね…。」と意外な一言。

 

→ サンタクルーズのダウンタウンに向かう際にお世話になったUberのドライバー。

 

完全に「地元ブランドステッカーを貼っている=地元に詳しい」という自分の中の公式は崩れた。NACK5の「ファンキーフライデー」のステッカーを車に貼っていたら、その人は埼玉県民のヘビーリスナーだと思い切っていたのに…。

でもそこは優しいドライバーさん、ショッピングはいろんなお店があるからダウンタウンがおすすめということと、とにかく色々な種類のレストランがあって、食事しやすいのもダウンタウンとのことだった。

だいぶざっくりとした情報だったけど、とりあえず食事の選択肢はたくさんありそうだ。出発から10分程で山を降ったらすぐにダウンタウンに着いた。ドライバーさんの充電器をちゃっかり借りながら、「この街は程よく静かだけど、観光スポットもある素晴らしい場所よ!」と教えてくれた。ダウンタウンに着くと、笑顔で送り出してくれた。

 

サンタクルーズのダウンタウンは大き過ぎず、かと言って小さ過ぎない丁度いい規模だった。道は綺麗に舗装されていて、ビーチ方面に向かって続く一本道にはFOREVER21やUrban Outfittersといったチェーン店や、地元の小さなレコードストア、本屋、カフェ、そして古着屋などが並んでいた。端から端まで歩ける距離だし、自分のペニーボードで移動するには丁度いい大きさだった。

とにかくお腹が減っていたのでレストランを見ながらペニーボードを蹴っていた。タイフードからイタリアン、日本食まであった。だけど、「今の自分にはヘビーなものを!」ということでハンバーガーチェーンのファイブガイズに入った。ロサンゼルスに来てからイン・アンド・アウト・バーガーをよく見るが、ファイブガイズはあまり見なかったので、バージニア以来久々に食べたくなった。

これは一人旅だ。好きなものをわがままに食べようじゃないか。しょっぱい無料のピーナッツ、じゃがいもの味がちゃんとする皮付きのフレンチフライ、そして二枚の分厚いジューシーなパテ。久々のパンチの効いたアメリカンな味に自由を感じた。

 

月曜日のお昼時で、学生やランチタイムの会社のネームタグを首から下げた女性たちがお店を賑わせていた。

そこで近くに座っていた学生らしき人達に、サンタクルーズのおすすめの場所を聞こうかと一瞬思ったが、さすがにそれは引かれるかと思いやめておいた。

見知らぬ場所で気持ちがいつもよりオープンになっていることに気がついて、驚く反面嬉しかった。

 

海とボードウォーク

腹ごしらえもしたところで、ダウンタウンをペニーボードで走り抜けて海に向かう。今回サンタクルーズを選んだのも、森、街、海、全てがそこまで遠くないからだ。ダウンタウンから歩いてビーチに行けると友達から聞いていて、ペニーボードだったら余裕だろうとのことだった。

ビーチに近づくにつれて、サーフショップが増えてくる。地図は見なかったけど、この道で間違えてないと街並みを見て確信した。そんな時、さっきファイブガイズで話しかけるのをためらった2人と信号でばったり会った。「あぁ、あの時話しかけていたら今盛り上がっただろうなぁ…。」と思ったが、それはもう仕方ない。

なんだか街並みが鎌倉に似ていて、友達と鎌倉に行った時のことを思い出しながら、ベタにmaco maretsのkamakuraを聴きながらボードをこいでいた。ローカルなサーフショップやスケートショップ、サーフテイストのレストランなどを通り過ぎて、気付くと目の前には海が広がっていた。

 

ペニーボードでダウンタウンから10分程で到着した。そして、ココで有名なのが、ボードウォークという沖に向かって長く伸びる海上の道だ。車を停めるスペースがある程大きくて、そこには無数の土産屋さんとレストランが軒を連ねていた。スケートボードと釣り禁止の表記があったけど、「そりゃあ何も書いてなければ、スケートボードも釣りもしたくなるよな…。」というぐらい大きく開けた綺麗な場所だった。

どこまでも道が続いていて、先端にはやっぱりレストランがあった。そこら中に鳥がびゅんびゅん飛んでいるけど、不思議なことにレストランのテラス中には鳥が入っていなかった。何か仕掛けがあるのだろうか。周りにはいくつもベンチがあって、カップルや家族が思い思いの時間を過ごしていた。

そして、ビーチの方に目を向けてみると、左には自然が広がっていて、右にはジェットコースターなどの遊園地が海辺に広がっていた。後でそこに向かってみると、思った以上に海の目の前で、砂浜に遊園地をどんと建てたような距離感だった。

 

どうやら映画「バンブルビー」などにも使われている程、アメリカトップクラスの大きさらしかった。流石に一人でアトラクションに乗るのは気が引けたけど、遊園地の入園は無料だったので入ってみた。フードコートや屋台、ポップコーンももちろんあって、正直アトラクションに乗らなくても充分楽しめる空間だった。

木造のジェットコースターは音がなんだか怖いくらいになっていたけど、旅行で誰かと来ていたらそんな古いジェットコースターでも乗って楽しんでしまうんだろうなぁ、と思いながら下から眺めていた。よくある遊園地みたいに、アトラクションのためのチケットを買って、アトラクションに乗るシステムだった。

なので、観光がてらサクッと楽しむには凄くおすすめな場所だ。この時は少し一人で来たのを悔やんだけど、すぐに友達からおすすめされていた場所を思い出したから、後悔なんて微塵も感じなかった。

 

さっきボードウォークから見た左側にある「緑が多いビーチ」もなかなかいいと友達が言ってたんだった。ここから少し距離があるけど、まだ2時半。とにかく海を左手に見ながら真っ直ぐ進む。

ロサンゼルスよりも公衆の電動自転車がよく使われていて、ロサンゼルスよりもステーションが沢山あったように感じた。赤い電動自転車と並びながらビーチに向かっていくと、年末だというのも関係なしに、サーファー達が岩場から波を眺めていた。

岩場の柵の手前では、それを見物するローカルらしき老夫婦や、観光で来たのであろう中国人家族等が群がっていた。流石にここでまで中国人観光客を見るとは思わなかったので驚いたが、1組しか見なかったのはまだ良い方か。

 

サンタクルーズとサーフィン

岩場近くの柵から、海と戯れるサーファー達を見ることが出来た。岩場の上から、サーファーの男の子達のお父さんらしきおじさんが、大きな声で波がどうとか、この波が来るぞとかを指示していて、自分と同い年か歳下の男の子達は波に食らいついていっていた。

かと思えば、小さい波にウェービーな長髪をなびかせながらおじさんが乗る。おじさんが波に乗ると、その波はみるみる大きくなっていって、最終的にはその大きな波をおじさんはコントロールしているように見えた。髪型も相まってなんだかキリストに見えてきた。恐らくあれはジーザスだった。

このままだとずっとその場にいてしまいそうだったので、サーファー少年たちが岩場に上がって来たところで自分も脚を進めた。そこからほんの少し行ったところに灯台があり、その灯台はサーフィン博物館として無料で開放しているらしかったので、行ってみることにした。

 

思えば自分の周りには、実にサーファーが周りに多い。5歳の時から髪を切ってもらっていた友達のお父さんもサーファーだし、ロサンゼルスで会って仲良くしてもらってる先輩もサーファーだ。「彼らとここに来たら面白いだろうなぁ。」と思いながら、その狭い灯台の中にある博物館を見物していた。

場所こそ狭かったものの、中にはサーフィンがどうやってハワイから伝わり、現在に至るまでどのように変化してきたかを沢山の写真と解説と共に知る事が出来た。1930年代に実際に使われていたサーフボードや、サメに噛まれた跡のあるサーフボード、初めて作られたプロトタイプのウェットスーツなど、展示品も思ったよりずっと充実していた。

そして、それらの展示品のほとんどは地元のサーファーからの寄付品だったことにも、サンタクルーズのサーファー同士の繋がり、そしてサーフィンの歴史を伝えようとしている気持ちが見て取れた。また、サーフィン博物館限定のTシャツやビーニー、キャップやトートバッグまでもあり、どれも可愛くて思わずじっくり見てしまった。

 

そして、中でも興味を惹いたのが、サンタクルーズで最初にサーフィンを始めた人たちが作ったサーフクラブのTシャツの、レプリカも販売されていたこと。

本物もとてもいい状態で展示されていたから、もし自分がサーファーだったらかっこよくて思わず買ってしまうだろうなと思っていた。5時に閉まると書いてあったけど、5時になっても人は入ってくるし、レジにいるスタッフらしきおばさんも笑顔で迎え入れている。

優しいというか、時間にルーズというか、それでもいいのがサンタクルーズであり、カリフォルニアであり、アメリカなのだろうと思って博物館を後にした。

 

夕焼けとバーでの出会い

自分はとにかく夕焼けが好きだ。星の王子さまみたいに小さい惑星に住んで、椅子を動かすだけで1日に何回も夕焼けが見れたらいいのに思う。色んな人に、「朝日が好き?夕陽が好き?」と聞く。

どんなに嫌な1日でも、綺麗な夕焼けを見れたらそれだけでいい日だったと思ってしまう。学校の帰り道に見る冬場の夕焼けに何度も助けられた。だから、今回の旅の目的の一つは、海に沈む夕焼けを見ることだった。

日の沈む時間は、Google曰く17時。それまであと1時間ある。高い場所から見ようか、砂浜から見ようか、そんなことを悩みながら彷徨った挙げ句、結局さっき行った灯台の近くにある、ペットウェルカムのビーチで夕焼けを見ることにした。

 

アメリカでは、ペットビーチと一般用のビーチが分かれていることがある。だからそこら中に犬が駆け回っている中で、家族、カップル、友達同士が絵に描いたように思い思いの時間を過ごしていた。こんなほのぼのした時間があるんだなと思ってしまう程、リラックスした時間だった。

だんだんと日が落ちていっている中、近くにいた女の子達と話し出して、ローカルの人達はどんな風に過ごしているのかとか、こないだ彼女達がマリファナを吸ってハイになった(念のため言うが、カリフォルニアではマリファナは合法である)時の話をしたりなど、なんでもない話をした。

その日は雲一つない晴れだったので、これは夕焼けが綺麗に違いないとみんなで楽しみに時間を待っていた。彼女達はローカルの人達なので。この夕焼けは特に新鮮なものではないかも知れないが、「凄い楽しみ!今日絶対綺麗だよ!」と興奮気味で待っているところを見ると、こちらも凄く楽しみになってきた。

 

→ ビーチで出会った女の子と夕暮れまで何気なく会話していた。

 

何回見ても楽しみになるなんて、やっぱり綺麗に決まっている。夕焼けを目にした瞬間、心の中が満ち足りていくような、まさに「fulfilling」といった感じだった。自分の中に、夕陽が満ちていった。水平線に夕陽が触ってからは、直ぐに沈んでいったように感じた。しばらくすると、すぐに薄暗くなってきたので、ビーチを暗くなる前に後にした。

ダウンタウンに戻る途中、柵がない海に面した崖が右に見える道があった。そこを波の音を聞きながらペニーボードで通っていくと、感覚はもはやほぼサーフィンだった。やったことないけど。きっとサーフィンってこんな感じなんだろうな…と凄く気持ち良かった。ダウンタウンに着いたが、まだ19時にもなっていなかった。

深夜バスの出発時間は23時50分。だいぶ時間があるし、久々、もしくは初めてというレベルで一人で映画を見た。クリントイーストウッド監督の、「リチャードジュエル」という映画を見た。日本公開前なのでネタバレは出来ないが、アトランタオリンピックで実際にあった爆破テロで、爆弾を見つけた警備員に起こったドラマを描いたノンフィクションだ。

 

→ 今回の1人旅の目的であるサンタクルーズの夕暮れを堪能した。

 

一人で映画を見るのは凄く贅沢な時間だった。凄くいい映画だったので、皆さんも是非観てほしい。映画が終わってもまだ21時頃だった。気づけば朝のハンバーガー以来何も食べていなかったので、ホールのピザを丸ごと一人で食べてしまった。

そしてその後、何やらバーらしきところでマイクスタンドとアコースティックギターを持って歌っている人がいた。音楽がそこにあるのに、入らない訳には行かない。するとその日はオープンマイクという、アメリカではよく見られるいわゆる何でも発表会といったところである。

それぞれ思い思いの芸を披露する場で、その夜はボイスパーカッション、歌、楽器演奏などが見られた。本当に何故だか覚えていないのだけれど、気づけば周りに促されてボイスパーカッションの人のビートに合わせて踊っていた。

 

→ バーで出会った人たち。

 

自分で行動を起こすことの大切さ

そこからあれよあれよという間に友達が出来て、今回の一人旅のことやダンスのことを話していたら、あっという間にバスの時間だった。時間通りにバスに乗って、今回の旅は幕を閉じた。

旅を終えて思うのは、今回は本当に贅沢な時間を過ごせたなとひしひし思う。ロサンゼルスでは学校とダンスに時間を費やして、1人で自然を感じたり、食べたいものを食べたり、見たいものを見るなんてことは出来ていなかった。

本当に贅沢な旅だった。そして、学び直したのが、自分で行動を起こさないと何も面白い事は起きないということ。あの時人に話しかけていたから、直感で行動するよりもっと沢山のことを体験出来た。本当に単純で簡単なことだけど、もっとこれからも自分から行動していこうと心に決めた旅だった。

 

留学ドットコムへのお問合せ方法
※資料請求は以下のバナーをクリック!

100 %の人が「役に立つ」と評価! 「参考になった」投票数(1件)/全投票数(1件)
この記事は参考になりましたか?
こちらの記事も人気です
戻る
国名から記事を探す
戻る
カテゴリーから記事を探す
戻る
開始日を指定
戻る
終了日を指定
戻る
タグから記事を探す
個人カウンセリング予約
資料(パンフ)請求