【保育留学:カナダ移住の近道⁉】保育士が今アツい理由とは

日本では近年、保育士の人材不足が深刻な問題になっています。
それは北米のカナダも例外ではありません。
カナダは共働きが当たり前の国で、州にもよりますが10~12歳の子供を子供だけで留守番させていると罰金刑や禁固刑の法律違反とみなされてしまうくらい、子供のみの留守番に対して厳しいルールを定めている国です。
そこで、このコラムではカナダでも特に需要が高い保育士についての紹介、カナダで保育士になるためのオススメのプログラムをご紹介しています。
このコラムは主にブリティッシュコロンビア州(以下B.C.州)で保育士として働きたい(子供のお世話に関わりたい)と思っている方向けのコラムです。(他州では法律が異なるため、今回はB.C.州で働ける資格取得に焦点を当てたコラムになります)
カナダの保育士需要
現在、カナダでは保育士の需要がものすごく高く、慢性的に保育士の数が足りていない状態が続いています。
そのため、カナダでは子どもを保育園(デイケア)に入れたいと思っても、キャンセル待ちが続いている状態なんですね。
なぜこんなにも需要が高くなっているのかというのは下記のような理由、背景があるためです。
1.国の人口が増加している
日本の人口は2008年をピークとして、2011年以降は連続で人口が減っていますが、カナダは下記のように毎年1%程度の大規模な人口増加が続いています。
・2022年:約3,882万
・2023年:約3,929万
・2024年:約3,974万
・2025年:約4,012万
ちなみに、こうしたカナダ人口増加の主な原因は、カナダ政府が経済成長や労働力確保のために積極的な移民政策を行っているためです。
特に2020年のコロナショックの後には、毎年40万や50万もの移民がカナダに流入している状態です。
2.移民のメイン年齢層が20代~30代
毎年40万や50万もの人がカナダへ流入している移民ですが、その主な年齢層は20代~30代が中心となっています。
これは、カナダも「移民してくる人は誰でも良いからどんどん来て下さい!」というわけではなく、「これからカナダでたくさん働いて稼いで、税金をたくさん納めてくれる人が良い」と考えているためです。
そのため、カナダへ移民する際の法律も「若い人の方が有利(移民しやすい)」という形になっているんですね。
3.共働きが多い
冒頭でも少し説明したように、カナダではもともと共働きの家庭が非常に多くなっています。
その上で、近年では日本と同じようにさらに共働きが一般的になってきているため、保育所、保育士の需要がここ数年で急激に高まっているんですね。
また、前述したように移民の主な年齢層が20代~30代と若い人が多いですので、そうした人たちは当然「既にお子さんがいる家庭」であったり、「これから家庭を持つ機会も多い」です。
そのため、さらに需要に拍車がかかっているんですね。
4.都市部への集中
カナダへやってくる移民のそのほとんどは、カナダ国内でも特に仕事が多い大都市(トロント、モントリオール、バンクーバー)に集中しています。
カナダは広大な国土がありますが、現状毎年40万や50万もの移民のほとんどがこうした大都市へ一極集中してしまっています。
そのため、特にカナダの大都市では「保育施設や保育士の数がまだまだ足りない!」という状態なんですね。
5.保育士さんは外国人でも全然OK
まだまだ日本の保育所ですと、もし外国人の保育士さんがいたら、ちょっと目立ってしまう所もあると思います。
しかし、移民大国のカナダでは「保育士の先生は外国人であってもウェルカム!たとえ日本人でもまったく気にしないよ」という親御さんの雰囲気があります。
そのため、私たち日本人であっても、もしカナダの現地保育士資格さえ持っていれば、たとえカナダ人でなくても現地雇用のチャンスが広がっているんですね。
政府の積極的な支援
ご紹介したような背景や状況がありますので、バンクーバーを含むカナダの大都市圏では、現在政府が保育施設の整備や保育士の確保にものすごく力を入れています。
具体的には、下記のように保育業界への投資や支援を積極的に行って、保育所(デイケア)の数を増やし、増えた保育所への保育士の雇用もしやすいようにしているんですね。
時給の上乗せ
例えば支援の1つとして、バンクーバーがあるB.C.州政府は保育士を増やすため、なんと政府による給与の上乗せを行っています。
2025年のB.C.州の最低賃金は$17.85ですが、保育士の一般的な給与は$25前後で、これに$6の政府上乗せがあるため、時給$31(105円計算で約3,200円)という好待遇職業となっているのです。
また、保育所もこれからの人口増加に合わせて今後増えていく見込みですので、2031年までには10万を超える保育士の求人が出るとも言われています。
永住権でも好条件
上記のようにカナダ政府側では「今後も移民をたくさん受け入れたい。そのために現在足りてない保育所、保育士は少しでも多く欲しい」という状況です。
そのため、カナダの移民局としても「カナダで保育士として働く人がいたら、1人でも多くどんどん来て欲しい!」という状況になっています。
例えば、バンクーバーがあるB.C.州では、BC Provincial Nominee Program (BC PNP) Skills Immigrationという制度で、カナダの保育士資格(ECE)を持っている人には、永住権取得に有利な条件を設定しています。
※BC Provincial Nominee Program (BC PNP) Skills Immigrationとは、B.C.州が求めているスキルや資格、経験を持っている人がカナダへ永住権申請するための制度の事えす。
このBC PNPを簡単に説明すると「年齢、職歴、英語力、働いている都市、給料などの諸条件に対して移民局が定めた各スコアを合計していき、規定のスコアを超えると(満たす)と永住権の応募ができる」という仕組みになっています。
そして、この保育士(ECE)では、その規定スコアが他の職業よりも低め設定されているため、永住権の応募がしやすい(永住権チャンスも高い)というものになっているんですね。
保育士が働きやすい労働環境
保育士という職業は、子どもの命を預かるという非常に責任のある、また体力も必要とされるお仕事で大変なお仕事です。
しかしながら、日本の保育士の平均手取り額は月給約20万円ほどとその待遇面では日本でも問題視されています。
一方、B.C.州での平均時給は前述したとおり高額(約3,200円)ですので、1日8時間、20日で計算した場合には額面で50万円以上の給与となります。
そこから生活費や税金を抜いたとしても、日本より手取りが多くなることは間違いありません。
もちろん残業なしで、有給も日本より取得しやすいですので、日本よりも働きやすい環境と言えるでしょう。
職務内容もホワイト
また、カナダの保育所は職務内容も日本のものに比べるとかなりホワイトだったりします^^;
実は、私の周りには日本で働く保育士や幼稚園教諭の友人が何人かいるのですが…日本の保育園や幼稚園は基本的に設定保育のため、クラスがまとまって同時に同じことをするというスタイルになります。(「お絵描きの時間」、「歌の時間」、「絵本の時間」など)
そのため保育士や幼稚園教諭は、子供たちに提供する保育内容をプランニングしなくてはいけません。
多くの園ではこれを業務時間外で行うようです…。
一方、カナダの保育園は自由保育がメイン。
おもちゃは基本的に一日出しっぱなしで、子供たちが各々好きなエリアにあるおもちゃで自由に遊ぶことができます。
先生から「これをやりましょう」、「あれをやりましょう」と提案するのではなく、子供の興味に合わせてやりたいことを選択させながら自主性を養うのがカナダスタイルとなっています。
もちろん教育上、いったいどちらの保育が良いのかというのは議論の余地はあると思いますが…保育士側からしたらカナダ側の方が負担が少ないと言えますね。
カナダで取得できる保育士の資格とは?
ではここで本題ですが、カナダで取得できる保育士の資格とはどのようなものがあるのでしょうか?
カナダの保育留学を検討されている方の中には、既に日本で保育士の資格を持っている方も多くいらっしゃるかと思います。
「免許を切り替えればすぐに働けますか?」とよく聞かれるのですが、残念ながら日本の保育士免許や幼稚園教諭免許を持っていても、カナダで保育士として働くことはできません。
渡航前に日本の大学や短大で取得した単位をカナダの指定機関に提出し、必要な単位をすでに取得している証明ができて初めて切り替えが可能となります。
こちらは少し複雑な手続きになりますので、書き換えを希望される場合は専門のサービスのご利用をお勧めいたします。
そして、これから保育士資格をカナダで取りたいと思っている方、帰国後にインターナショナルの幼稚園や保育園で働きたいと思っている方は、主にB.C.州のカレッジにて受講可能な「Early Childhood Education(以下ECE=カナダの保育士の資格)」のプログラムをお勧めします。
こうしたECEのコースでは3〜5歳の子供を受け入れる保育施設で働くために必要なスキルを学び、カナダで働くための保育士の資格を取得します。
座学ではカナダで保育士として働く上で必要とされる知識やスキルを身に付けるだけでなく、子ども向けのクラフト作成や歌、お遊戯など、英語環境での保育の実践方法を実際に学ぶ機会が豊富に用意されています。
そしてコース修了後は学んだ知識をフルに生かし、現地の保育施設にて実習をします。中には、この実習で卒業後の就職先が決まる方もいらっしゃいます。
そして、既定のコースを全て受講し実習まで修了すると、ECE(カナダ保育士資格)の資格申請が可能となり、最終的に資格取得となります。
カナダの保育園で働くためのステップ
カナダ(B.C.州)にて保育士として働くまでの主なステップは下記の通りです。
ここで重要なのは、「資格があればいつでも働ける!」というわけではない点です。
いずれの職種であってもカナダで働くためには、合法な就労ビザを持っていることが必須条件となります。
一般的に日本人の方がカナダで働くにあたり可能性として挙げられるビザは下記の3通りです。
1. ワーキングホリデービザ(難易度:★☆☆)
18~30歳までの方でこれまでカナダでのワーホリ経験が無い方が申請の対象です。
2. ポストグラデュエートビザ(難易度:★★☆)
カナダが定めたカレッジ、大学、大学院に8ヶ月以上通学すると申請可能です。一般的には履修したコースの期間と同じ期間の取得が可能ですが、上限は3年となります。
3. 雇用先限定の就労ビザ(難易度:★★★)
フルタイムでの雇用先がスポンサーとなることで取得できるワークビザです。スポンサー雇用先のみでしか働くことはできません。
上記いずれかのビザを使って現地の保育施設で働き、実習先に正式雇用されればそのまま現地就職となります。
その後、規定のBC PNPのスコアを満たせば永住権申請が可能になるという流れです。
決して楽な道のりではありませんが、それでも資格なしで永住権に挑むよりは圧倒的に有利な道と言えます。
ECEプログラムを開講している学校の紹介
VanWest Collegeは、カナダのバンクーバーとケロウナの2都市にある創立36年の老舗名門校です。
ECEプログラムについては、バンクーバーキャンパスで提供されており、47週間のコース(座学5.5ヶ月+実習5ヶ月=計11ヶ月)のコースとなっています。
→カナダの保育士資格の詳細などを知
また、授業で学んだ知識やスキルをカナダ現地の保育園や幼稚園、託児所での研修を行いしっかりとトレーニングしていきます。
また、研修先の決定にあたり、レジュメやカバーレター、面接の練習なども行ってくれるので安心です。
・カナダで保育士資格を取るには?今すぐ知りたい成功のカギ
→カナダの保育士資格の詳細などを知りたい方は、こちらのコラムも参考になると思います!
保育士としてのスキルアップを目指す方、カナダで子供に関わる仕事をしてみたい方、そして将来的に海外移住を目指す方は、まずはお気軽にお問い合わせください!