マルチリンガル(ポリグロット)の頭の中はどうなっているの? | 留学・ワーホリ・海外留学・語学留学は留学ドットコム

カテゴリー:その他

マルチリンガル(ポリグロット)の頭の中はどうなっているの?

公開:2020/03/04 著者:小松 久里子 1101 Views

日本では、まだまだ英語を話せるようになることが大きな課題なのかなと思っています。

先日、日本の書店に行くと、英語教材本の多さにびっくりしてしまいました。

英語は学校で学ぶものですが、それでは英語を話せるようにはならないと言うことなのかと思います。なので、日本の英語学習は、学校の授業以外で勉強するものなのかもしれません。

 

色々調べてみても、「1日たったxx分で英語が話せるようになる!」みたいな広告やブログも見かけます。

 

また、最近では英語を教えるのではなく、英語をどう勉強するかを教えてくれる「英語コーチ」なるものも目にします。

やはり語学学習は国際的な人間になるためにも大きな課題なのかもしれません。

今回は、英語1つの課題を飛び越えて、多言語話者について解説したいと思います。その中に言語学習のヒントがあるかも知れません。

マルチリンガル、バイリンガル、ポリグロットとは?

英語一つ勉強するにも苦労するのに、たまに「マルチリンガル」とか「ポリグロット」という言葉も聞いたことがあるかと思います。多言語話すなんて、多言語を勉強するなんて、とても大変なことにも思うでしょう。

多くの方は、「バイリンガル」や「トリリンガル」なんて言葉も聞いた事があるかもしれません。これは、生まれつきバイリンガルになり得る環境で育った人も多いと思います。

また、「バイリンガル」と一言で言っても、色々定義があります。ちなみに、私の中の「バイリンガル」の定義は以下のようなことだと思っています。

 

2言語が母国語レベルで話せる。

 

この定義については個人差もあると思います。でもポリグロットと言われる多言語話者に関しては、恐らく全言語母国語並みに話せると言う事ではないかもしれないと思っています。

マルチリンガルは2か国語以上話せる人を指し、ポリグリッドは3か国語以上話せる人を指すという定義が多いです。いずれも2か国語以上なので、どちらを使っても良いのですが、日本では「マルチリンガル」と言う単語の方を良く耳にします。

 

また、多言語話者の場合は、「各言語のレベルってどのくらいなんだろう?」と言う疑問もあります。

 

私も一応多言語話者、つまりポリグロットではあるのですが、普段使わない言語は忘れて行きます。

それに、各言語の話せるレベルもわかっているので、「話せるなんて胸を張って言えない…。」なんて思う事もあります。

そのため、マルチリンガルやポリグリットは、いずれも母国語レベルで使いこなせるバイリンガルやトリリンガルとは少し意味合いが異なります。

 

海外におけるマルチリンガル(ポリグロット)は?

私も一応ポリグロットと言いましたが、外国語学習に関しては、周囲には「外国住んでいたらできるよになるよね。」と片付けられてしまうことも多いです。

けれど、海外に住んでいても言語ができるようにならないケースもあります。海外で住むことと、言語学習はその国でどう過ごすかで変わってきます。

ヨーロッパにいると意外とポリグロットやマルチリンガルの方は多いので、あまりそれがすごい事と言う認識がありません。

 

ヨーロッパは大陸続きでEU圏は国境を越えて移動ができることもあり、混血も多いのでマルチリンガルになりやすい地域性があります。

 

最近では、YouTubeなどでもマルチリンガルの方が語学に関して色々発信しています。やはり日本人よりも欧米人の方のポリグロットの方の方が多いでしょう。

でもたまにふっと思うのは、YouTubeではみなさん一方的に話しているので言いたいことを暗記して話す事も可能だな…って思う事があります。

 

コミュニケーションは相対的なものなので、できれば誰かと会話している動画だと、その人の本当の言語能力が分かりやすいのかな…と思うことがあります。

 

皆さんはどう思いますか?

 

→ ヨーロッパではマルチリンガルの人が多いので、それが凄いという感覚はない。

 

私のマルチリンガル的語学レベル

それではそんなポリグリッドかもしれない私の言語レベルのお話ですが、今私はフランス在住です。以前はイギリスに住んでいました。海外滞在歴や語学学習レベルで言うと、イギリスの大学を卒業し、フランスで修士、そして博士課程へと進みました。

大学の第2言語でスペイン語を勉強して、その後スペインに2カ月間語学留学をした経験もあます。イタリア語はイタリアの語学学校に1か月通って、その後に8か月ほどアート留学をしていました。

じゃあ「どのくらい言語ができるのか?」と聞かれると、以下のような感じです。

 

・日本語: 母国語
・英語、フランス語: ビジネス会話レベル(どちらも一応ビジネス通訳はしていて、大学の論文を書いています)
・イタリア語: 日常会話レベル(最近使ってないので、忘れている部分も多いです。)
・スペイン語: 旅行会話レベル(旅行に行って、ホテルの部屋のことやレストランで注文などができるくらいです。)

 

では、「マルチリンガル(ポリグリット)って、いったいどんな頭の中なんだろう?」と思う方もいるでしょう。

たまに聞かれることは「夢な何語で見ますか?」と聞かれることがあります。

個人的には自分がヨーロッパにいるせいか、周囲に多言語話者が多いこともあって、マルチリンガルであることが特別なことと言う認識がありません。しかし、たまにふっと自分が「ああ、マルチリンガルなんだな…。」と実感する事があります。

 

私の中では、マルチリンガルは多重人格みたいなものです。

 

相手が変われば、話す言語が変わる。地元で方言を話し、通常は標準語を話すのにも似ている感じです。

 

マルチリンガルを感じる瞬間

それでは、マルチリンガルは、自分が「マルチリンガルだなぁ。」と感じることがあるのでしょうか?

ヨーロッパでは、あまりそのことを考えて生きている人が少ない気がします。

そのせいか通常はそのように感じることがないのですが、たまにふっと自分がマルチリンガルなんだと感じる時があります。例えば、以下のようなシチュエーションです。

 

・英語の文献を読みながら、フランス語で論文を書いている。
・ノートの取り方がヨーロッパ式なのを感じる時。
・ノートに書いた言語と文書に起こす言語が異なって、翻訳でなく文章にしている時。

 

そして最近なのですが、久しぶりにスペインに行くことになり、スペイン語の勉強を再度始めた時に使っていた時も、自分がマルチリンガルなんだなあと感じました。

それは、自分が使っているスペイン語の教科書を改めてしみじみ見たところ、私はフランス語でスペイン語の勉強をしています。

どちらも母国語である日本語ではないので、そういう時も「マルチリンガルなのかな。」と思う事があります。

 

以前同じようにフランス語でイタリア語の勉強をしていて、教科書を日本の電車で読んでいたら、お隣さんにちょっと不思議そうに見られた事がありました。

何やら語学の勉強をしているようだが、それにしてもその言語が英語でもないし、日本人が全く日本語で「XX語学習」とも書いていない。

外国語で外国語を勉強する教科書だったので、ちょっと不思議だったかもしれません。

 

ですが、実はラテン系言語は似ているのでラテン系言語からラテン系言語を勉強すると意外と分かりやすいことがあります。

 

これはフランス語を勉強した利点だと思います。恐らく他のマルチリンガルの方も同じように一言語勉強したことによって、楽に勉強できる言語があると言う方もいるでしょう。私のスペイン語やイタリア語のレベルはまだまだなので、もっとちゃんとイタリア語やスペイン語が話せるようになりたいなと思っています。

逆に欧米人の方なら、日本語を勉強したら、中国語も勉強しやすいとか、その逆もあると思います。これは同じように両言語は漢字を使うため、一つ勉強すればもう一つも勉強しやすいという利点があるとも言えます。

多言語話者は似たような言語を勉強することもあり、似た言語だからこそ、2つ目3つ目の言語学習が楽になることもあります。

 

マルチリンガルの読み書きについて

それではマルチリンガルとしての話す方の言語能力だけではなく、読み書きの方はどうなんでしょうか?

マルチリンガルと聞くと、私は多言語話者、つまり多くの言葉を話す人という認識があるのですが、読み書きも含まれているのか、ということを私は知りません。

これは私の場合なのですが、日常生活の中で日本語、英語、フランス語を使って生活をしています。そんな私が先日カフェで英語の読み物をしていて、書きたいことをノートにまとめていたのですが、書くという行為に関してはやはり優越言語は母国語の日本語かなと思います。

 

ただ、速さで言うと日本語は書くという行為ではちょっと時間がかかるなと思ったりもしたのですが、母国語が日本語なので頭の整理のためにノートに日本語で書いて整理をしていました。

これは、母国語の日本語で書く方が、頭の中は整理が付きやすいようです。時と場合にもよるのですが、頭の整理をするためには日本語の方が楽なようですが、英語で読んだ文献に関しては、文献の内容をまとめるだけなら英語でそのまま書いていく方が楽な場合もあります。

そして論文を書くためには、日本語で書いたまとめたものや英語でまとめたものをフランス語にしないといけないという作業があります。

 

この場合、先ず書いたものをフランス語で書くという行為は翻訳作業に値するのかとも思ったのですが、日本語で書いたものは翻訳というよりは半翻訳作業になります。

「半」と言うのは、内容さえ合っていれば訳する必要はないので、訳すというよりは書いた内容を他の言語で書いていく、という作業をしています。

これは、日本語で書いてまとめたものを、今度はPCでワードなどに直接フランス語にしながらワ書いていくという作業になります。これはどういうことか自分なりに分析してみたのですが、ワードで日本語の文字を見ながらフランス語にしていくという行為は、確かに翻訳に近い作業ではあるのです。

 

けれど、私の頭の中では日本語のノートを見ながらそれをフランス語で書くという行為は、実は翻訳という作業でなくて、ノートの文字起こしに近い作業だということになるようです。

これはまとめたものが英語でも同じで、英語で書いたものを読んで、それをフランス語で書いていきます。

その時に気が付いたのは、もしかしたら自分が言語的に読み書きにおいてもトリリンガルに近づいてきたのかもしれないと言う事です。

 

マルチリンガルの優越言語

優越言語としては、私の中では以下のようになります。

 

・母語 = 日本語
・第二言語 = 英語
・第三言語 = フランス語

 

読んだ資料や文献によって、まとめる言語も変わってくる、というだけのようです。でもやっぱり日本語が優越言語であることは変わらず、フランス語は書いても必ず間違えがあるので、実はフランス語の実力はまだまだなんだと思います。

書く能力については英語もフランス語も同じことが言えると思うので、私としてはまだ日本語、フランス語、英語トリリンガルとは他人には言えないと思っています。

日本語を読んでその内容を要約したり、読んだ内容を他の表現や言葉で書いたりすることはできるし、どこが大事でどこを削っても大丈夫という判断もできます。しかし、同じことを英語やフランス語ですることは語学能力的にはまだちょっと不安です。

 

マルチリンガルの日常生活

通常の生活では自分がマルチリンガルであると思う事は少ないですが、他にもマルチリンガルを感じる瞬間や、マルチリンガルだからこそ周りに聞かれることがあります。

例えば、「通常何語で考えているか?」という事に関しては、その都度その場の状況によって異なる時があります。また、誰かと話す時には、その相手によって、言語が変わります。

例えるなら、方言を話す方が実家に帰ったり、家族と電話で話したりする時には方言になると思います。一方、東京で生活をしている地方の方は、日常生活や会社など職場においては標準語を話していると思います。その感覚にも似ています。

 

思考という事で考えると、私の場合は日常生活において、その時期一番頻度の多い使用言語によって思考言語もある程度それに関係してきます。

 

イギリスで生活していた時期は英語ばかりの事が多く、日本語を耳にする機会も少なかったため、英語比率がかなり大きかったと思います。

私のフランスの生活では、日本語を耳にする機会が多い時期と少ない時期がありました。

日本語の方が多い時期は、日本語で考えることが多く、日本語が少ない時期はフランス語で考える時期が多い時もありました。

 

優越言語というものがあると言われるのですが、これは数字を数える時、計算をする時に使用する言語が自分の優越言語という説があります。

 

私の場合は、通常は日本語で計算をしています。ただし、フランス語環境の場合はフランス語のみで計算していることもあり、英語環境の場合は英語で計算や数を数えていることがあります。言葉に出さずして計算する場合は、日本語が多いです。

また、先ほども書いた「夢は何語で見るのか?」という質問の回答ですが、私の場合、それは夢の中に出てきた相手によります。相手が英語圏の人であれば英語を話しているし、日本人の人であれば日本語を話しています。

多言語話者だと頭の中が混乱するのではないか…と思う方もいるかもしれませんが、混乱というよりは本当に多重人格に近い状況なのかなと思います。

 

マルチリンガルになることは難しくない

 

マルチリンガルと聞くと大変そうにも思います。

 

しかし、1言語学習すると、言語学習方法を覚えるため、2言語目、3言語目はそんなに大変でないことが多いです。

 

また、ヨーロッパ言語だと語源が似ていることもあり、最初の言語よりも2言語目以降の言語学習が多少楽になることもあります。

特に英語圏以外の国に滞在している方は、仕事をするにおいてやはり英語が必須になることも多く、結構多くの日本の方でも英語ともう1ヶ国語話す方にお会いすることもあります。

もちろん、そういう方はその国の滞在歴も10年以上と長いケースが多いです。今後、マルチリンガルの語学学習法もお送りできればと思います。

 

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