ニュージーランド流スローライフの紹介 ~後編~ | 留学・ワーホリ・海外留学・語学留学は留学ドットコム

カテゴリー:現地生活情報

ニュージーランド流スローライフの紹介 ~後編~

公開:2021/07/27 著者:高橋 美沙季 175 Views

皆さん、こんにちは!ニュージーランド留学経験者の美沙季です。

前回の記事では、ニュージーランド流のスローライフ、そのゆったりとした暮らし方を、スローライフを語る上で知っておくと役に立つキーワードと共にお伝えしました。

具体的には、「タイニーハウス」といった、「ミニマリズム」や「エコフレンドリー」、「ウェルビーイング」の実現をするためのニュージーランドで近年流行している暮らし方を紹介しました。

 

 

今回の記事では、前回の続きとしてニュージーランド流・スローライフの送り方を引き続き紹介していきたいと思います。

前回の記事を既に読まれている方は、ニュージーランドで暮らす人たちのように日常にスローでエコフレンドリーな工夫を取り入れてみたいな…と思われたかもしれません。

今回紹介していくニュージーランド流の生活様式を知ったら、ますますその気持ちが大きくなること間違いなしです!

持ち物はギターと本!バンに乗って国中をロードトリップ

 

上写真を見た多くは、「キャンピングカー」を思い出すのではないでしょうか。確かに、大きめの車の中にちょっとした家具やキッチン、ブランケット、クッションや寝るところもあって、キャンピングカーそのものですよね。日本人に馴染みの深いものとして、キャンピングカーがあげられます。

ニュージーランドやオセアニアの国では、「ロードトリップ」と言い、大きいバンという車の中を改造して、「タイニーハウス」のように移動のできる小さな家を作る家庭が増えているんです!

もちろん移動ができるということはタイヤ付きのお部屋です。見た目も屋根もついていてしっかり玄関もあるような家寄りのものから、見た目は完全に車だけど中に入ると寝る場所やキッチン、ソファなどの寛げる場所のある家になっているものまでさまざま。

 

バンに乗ってニュージーランド国内を旅しながら暮らすことのアドバンテージとは何なのでしょうか?

日本では最近、「ノマド生活」などと言われ、居住地を決めず、仕事環境のある場所を旅しながら暮らす生活様式が流行っています。ニュージーランドでは、日本よりもずっと先にこの考え方が浸透していました。

ここでは、以前からバンによるロードトリップの生活に憧れていたある男性が実際に、バンライフをしてみた感想をご紹介します。

 

利点① 毎朝目覚めた時の景色がパラダイス!

ニュージーランドでバン生活を送ることの最大の利点は、自分自身で寝泊まりする場所を自由に決められること。

何を優先して決めるかは人それぞれですが、バン生活を広大な自然をさまざまな角度から、朝から晩まで見ることのできる絶好の機会と捉え、毎回車を止める場所を日の出と日の入りの景色が素晴らしいところに決めていたそう。

ホテルにお金を払っても素晴らしい景色は見られるかもしれません。しかし、自分で選んだロケーションで景色を見られて、お金も掛からない。どんな格好をしていたっていい、たった一人の瞬間がたまらないそう。

 

利点② さまざまな人との出会いと物語

彼がバンによるロードトリップ生活送っていて、素晴らしいと感じたことはまだあります。それは、いく先々で出会う人々の物語を知ること。

ある日はバン生活に憧れ、母国を出て彼と同じようにバン生活を始めたばかりの青年に出会い、また別の日はクライストチャーチの大地震で被災し家を失い、しばらくバン生活をしているという家族にも出会ったといいます。

出会った人それぞれの話や経験、思い出を聞くうちに、それらが彼自身の人生への教訓や学びになっていくそうです。

 

利点③ アウトドアで過ごす楽しさに気付く

彼はまた戸建ての家のように大きくて広い住処ではないからこそ、天気のいい気持ちがいい日には車の中にいないで、外に出て過ごすことの大切さに気付くことができたと言います。

晴れて気持ちがいい日は、朝日を見たらコーヒーをわかし、読みかけの本とコーヒーを持って外へ出ます。ニュージーランドの野鳥たちの囀りをBGMにしながら、芝生の上で本を読む時間は至福の時。

また、水質の素晴らしい海や湖の近くに止まった日は水着を着て泳いだり、砂の上で日光浴をしたりと、アウトドアでの過ごし方は人それぞれ。

 

一日中、十分に太陽の光を浴びた体は人間が本来持つ体のリズムにしっかりとのり、夜も適切な時間に眠くなるそう。

 

バン生活をしているだけで、自然と健康な体へと体調がシフトしていくのもとってもいいポイントだと彼は言います。

 

 

休日は海辺のBachでリラクシングな一時を!

 

ニュージーランド流スローライフは、ニュージーランドで育った多くの人が家族単位で所有する、「あるもの」がキーワードです。

実はこの「あるもの」、そのものを表す単語自体がニュージーランドにしか存在しないんです!

と言うことは、これから紹介する「あるもの」とは、ニュージーランド独特の習慣と言えます。さて、「あるもの」とは一体何でしょうか?

 

それは「Bach」と言われるもの。この英単語、聞いたことのある方はいらっしゃいますか?子供の頃からアメリカ英語を習ってきた私自身、初めてこの単語を聞いた時に頭にははてなマークが浮かんだのを覚えています。

この「Bach」とは、ニュージーランド英語で「海辺にあるコテージ」のこと。辞書を引くと、必ず「ニュージーランドで使われる英語」という表記が出てきますよ!

「Bach」は、20世紀中頃に多くのニュージーランド人が休日に海辺で過ごすことに価値を置き、海辺に休日や長期休みに過ごすためのコテージや別荘を建てたことがきっかけで広まりました。

 

そして現在でも、たくさんのニュージーランド人が自分たち家族専用の「Bach」を所有しており、休暇になると家族でそこへ出掛けてリラックスした休日を過ごすのです。

これは正にニュージーランド人が海と共存する価値観がそのまま、英単語になって現れた例ですよね。その国にしかない文化や習慣、価値観が単語になっていると知った時、素敵だな〜と感心したのを今でも覚えています。

最近では、海辺だけにとどまらず、湖や川のほとり、景色が一望できる小高い丘の上や森の中や木の上(!)など、さまざまな場所にBachを作る家庭が増えているそうです。

 

また、Bachに憧れる観光客や旅行者のために、Bachに泊まらせてくれる民泊サービスも充実してきています。コロナ渦が収まり海外旅行が再開された頃には、是非ニュージーランドに訪れてこのBachに泊まってみたいですね♪

近年さまざまなロケーションに増えているBachですが、特にたくさんあるスポットがあります。ニュージーランド北島であれば、マオリ文化の色濃く残る温泉地ロトルアやレイク・タウポ。南島では女王が住むのに相応しいとされる美しい街クイーンズタウンやその周辺地域に多く建てられています。

大人になってもワクワクしてしまう薄型のBachもたくさんあるそうなので、詳しくはニュージーランド公式サイトをぜひチェックしてみてください!

 

NZの素敵な暮らしを日々の生活に取り入れるには

 

前回の記事を含め、全部で3つのニュージーランド流スローライフについてご紹介しました。

1つ目のタイニーハウスでは、最近ホットな価値観であるミニマリズムを信仰する人たちから始まった「多くを持たない必要最低限の暮らし」を実現するシンプルな生き方を紹介しました。

要らないものを捨てることで、頭の中もマインドセットされるなど、精神的にポジティブな効果があることが多く報告されています。

 

2つ目は、バンを住処にしてロードトリップをして暮らすバンライフを紹介しました。

こちらもタイニーハウスムーブメントとコンセプトは似ていて、少ないもので自然と共存し、シンプルに暮らすことを目的としています。

また、さまざま人々との旅先での出会いに共感し、心を打たれ、自分の人生観に大きく影響を受けるそう。

 

そして、3つ目が多くのニュージーランド人が休日を過ごす場所である「Bach」です。

このBachという単語はニュージーランドにしか存在しなく、この単語自体に休日を家族と好きな場所でリラックスして過ごすための場所を作るというニュージーランド人らしい価値観が反映されています。

こんな素敵な暮らし方は、ニュージーランドに住まなければ経験することはできないのでしょうか?

 

実は、完璧に真似をすることはできなくても、少しずつニュージーランド流のスローライフを取り入れていくことは可能です。

例えば、バンライフに憧れるのであればコストのかからない中古の軽自動車を購入し、助手席の後ろをおしゃれに改造してみるとか。

休日は早起きしてその自動車に乗って、海辺へ出掛けてもいいですよね。

 

また、実家が地方で家族がそちらに住んでいるという方は、スローライフを試してみる絶好のチャンス。年に数回でも帰省する際に、必ず訪れる自然たっぷりの場所やお気に入りのカフェ、心がホッとする場所を見つけておくといいですよ。

あわよくば、将来移動を考えられるのであれば、どんな場所に住みたいかを妄想しておくのもとっても楽しいですよね。最近では、地方の空き家が目立っていて、「空き家バンク」などといった地方再生のためのプロジェクトなんかも充実しています。

イチから家を建てなくても、ニュージーランド人のように空き家をリノベーションや改造して自分好みに立て直すのもおすすめです。

 

日本にいながらも、ニュージーランド人の暮らし方から学ぶことのできることはたくさんありますね!

いつかスローライフの本場、ニュージーランドで本当のスローライフを体験できる日を夢見ています。

皆さんにとっても日本での生活も自分らしい、リラックスできるものになるよう工夫してみるといいかもしれませんね。

 

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