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「気候」って意外と重要!オーストラリアの気候を地域の特徴ごとに調べてみた

公開:2019/09/09 著者:高島 明季子 16230 Views

オーストラリアと言えば、 ’気候が良く暖かい国’ のイメージが強いですよね。

 

また、知っている人なら「日本とオーストラリアは季節の時期が真逆」といったところでしょうか。

 

そしてこれからオーストラリアへワーキングホリデーや留学または旅行で来る方、やはり悩むのが気候よる服装事情ですよね。

私がワーキングホリデーで初めてオーストラリアに来てみて思ったのは、「気候の表現、大雑把!」でした。

 

なぜなら、広大なオーストラリアは、自分が行く場所によって気候帯が全く違ってくるからです。

 

初めて渡豪した先のシドニーでは、「冬は日本の秋くらいだよ!」と聞いていたので、そこまで防寒対策をしていかなかったら、思ったよりもめちゃくちゃ寒くて日本から防寒グッツを送ってもらうなんてことも。(オーストラリアの物価は高いのであれもこれも買えず…。)

天気のことを言い出したらキリがないほど、地域によって気候が本当にバラバラなんです!

なので今回は、悩める気候事情について触れていきたいと思います。

オーストラリアの気候帯

オーストラリアには5つの気候帯があります。

ちなみに日本は⑤の温帯性気候帯のみに属します。

 

① 熱帯雨林気候

赤道が近く、日射が強いため植物がよく育つことから一年中多種多様な植物が見られます。高温多雨で雨季と乾季に分けれ、乾季は過ごしやすいが雨季は湿気が多く蒸し暑い。

 

② 熱帯性気候

1か月の平均気温が常に18℃以上の地域で、年間を通して月の平均気温がほとんど変動せず四季がない。乾季と雨季に分けられ、雨季には一時的に大量の雨が降るスコールがあるため降水量が多くなる地域。

 

③ 砂漠性気候

年間の降水量がほとんどなく乾燥地帯になります。乾燥帯では1日の気温の差が激しく、日中は35度~40℃近くになるのに対して、夜間は一桁台になることも。

 

④ 亜熱帯性気候

年間を通して晴天率が高く、比較的一年中温暖な気候。冬に気温が下がるものの日が出ていれば暖かく感じることも。

 

⑤ 温帯性気候

気温と降水量が年間を通して変化し、季節の変化や違いが比較的はっきりしている。日本のような四季のある気候。

 

→ 大まかですが参考までに書いてみました!

 

オーストラリアは南半球にあるので赤道に近い北(上)側に行くにつれ暖かく、南極方面の南(下)側に行くにつれ寒くなっていきます。

また季節も日本と反対なので、オーストラリアでは春は9月~11月、夏は12月~2月、秋は3月~5月、冬は6月~8月となりますので念頭に置いておきましょう。

それでは、上記で紹介した5つの気候帯に位置する都市を見てみましょう。

 

① 熱帯雨林気候: ダーウィンやケアンズがある地域

赤道に近いため、雨季と乾季で気候が分かれています。

 

春(9月~11月)乾季
夏(12月~2月)雨季
秋(3月~5月)雨季
冬(6月~8月)乾季

 

・ケアンズ

ケアンズは沖縄よりも赤道に近いことから年中を通して夏。

服装: 雨季は蒸し暑いため半袖で十分。乾季は過ごしやすい気候なので半袖でも過ごせるが、朝晩は冷え込むので上着が必要となることも。

 

・乾季の時期である4月~11月の平均最高気温は26℃~30℃で、平均最低気温は16℃~20℃ほどになります。

・4月以降から乾季の変わり目になるので降水量も徐々に減り、蒸し暑い気候から爽やかな気候に変わってきます。

・乾季の最高気温は25℃まで下がることもあるので非常に過ごしやすく、降水量も減りカラッとした晴天になります。

・最低気温も20℃を下回り16℃くらいになると肌寒く感じ、特に朝方などは冷え込むこともあるので上着があると重宝します。

・雨季の時期である12月~3月の平均最高気温は30℃を超えることが多く、平均最低気温は21℃~24℃で20℃を超えます。

・雨季なのでこの時期は雨が降り降水確率が高くなるため、湿度があり蒸し暑くなります。

・雨は熱帯気候特有のスコールといって午後や夕方に一気にザーっと降ってすぐに止むことが多いので、その時間以外は晴れています。

・気温も湿気も高いため、汗だくになりやすい。日本の夏のような蒸し暑さになります。

 

ショッピングモールなどの建物内は、常に冷房が効いています。また最低・最高気温の差が10℃程になるので、薄手の羽織などあると便利です。

 

・ダーウィン

ダーウィンもケアンズ同様年間を通して夏です。ケアンズよりも少し上に位置するのでさらに暑くなります。

服装: 年間を通して半袖で過ごせる。しかしショッピングモールやバスなど冷房が効いているので薄手の上着があると便利。

 

・乾季・雨季ともに平均最高気温は30℃を超える日がほとんどです。

・最低気温も年間を通して平均25℃ですが、乾季の時期の6月~8月は20℃程まで下がることがあるので朝晩は少しだけ肌寒いことも。

・乾季である4月~10月は、気温は高いものの降水量がほとんどないため、湿気がなく爽やかでカラッとした晴天が続きます。

・雨季である11月~3月になるとモンスーンやスコールがあり雨足も強く、湿気もかなり多いため蒸し暑くなります。

・乾季は気候が良いため地元の人や観光客で賑わいますが、雨季になると観光客はほとんど訪れなくなるほど。

 

→ ダーウィンの乾季は30℃を超えたカラッとした日が続くので、プールやビーチで過ごすと最高です!

 

② 熱帯性気候: ノーザンテリトリーのトップエンドと呼ばれる地域

こちらも雨季と乾季で大きく分けられますが、ダーウィンやケアンズよりは少し下にあるのと砂漠地帯も近いことから、日中は暑くても朝晩は気温が下がり冷え込むことも。

 

③ 砂漠性気候: 砂漠性気候にはメジャーな都市はない

この地域にある有名観光地であるウルルには、世界遺産にも登録されているエアーズロックやカタジュタ国立公園があります。

またノーザンテリトリーのレッドセンターに位置するアリススプリングという街もこちらの気候に属します。

 

・雨が少なく1年を通して乾燥しています。しかし気候は夏と冬で大きな差があるので服装には季節ごとに変える必要があります。

・1日の最高気温と最低気温も差が激しいので、夏用・冬用の服装があると便利。

・夏でも冬でも常に紫外線が強く乾燥しているので、年間を通して対策が必要となります。

 

春(9月~11月)

9月はまだ冬の名残が残り朝晩は冷え込み風も強いので防寒対策は必要ですが、日中の気温が20~25度程になりベストシーズンに入ります。

 

夏(12月~2月)

日差しの強い日が続き、最高気温が40℃近くになることも。最低気温も20℃を超えます。日差し・暑さ対策は必須です。また少しの水分を求めてハエがたくさん寄ってくるのでハエ避けネットも必須になります。

 

秋(3月~5月)

春同様、日中の気温が20~25度程まで下がってくるので比較的過ごしやすくなりますが紫外線や日差しは強く、しかし朝晩は冬が近づくに連れ徐々に冷え込み始めます。防寒対策しておくといいです。

 

冬(6月~8月)

冬でも平均最高気温は20℃くらいまで上がりますが、最低気温は10℃以下まで下がりかなり冷え込みます。また風も強いので体感温度はさらに寒く感じることも。ダウンコートや厚手の防寒対策が必要となってきます。

 

→ 9月に訪れたエアーズロック。日中は半袖ですが、朝晩はまだダウンジャケットが必要でした。

 

④ 亜熱帯性気候: ブリスベン/ゴールドコーストがある地域

亜熱帯性の温暖な気候から、年間を通して気持ちの良い天気が多い地域です。緩やかな四季の変化はあるものの、日本のようにはっきりはしておらず比較的過ごしやすい地域です。

基本的に暖かい地域ですが、冬や秋など寒くないことはないので対策は必要です。

ブリスベンとゴールドコーストは車で1時間程の距離なので気候に大きな差はありませんが、ブリスベンは海岸より少し内陸にあることから少しだけ気温が下がります。ゴールドコーストは海岸沿いに位置するので、日差しも強くなります。

 

春(9月~11月)

10月頃から最高気温が25℃を超える日も増え、日中は半袖でも過ごせるようになってきます。朝晩も比較的過ごしやすくなってきますが、念の為の薄手の羽織などがあると便利です。

 

夏(12月~2月)

日中になると30℃近くまで暑くなりビーチやプールで楽しめます。日差しが強く暑いのですが、日本のような湿気の蒸し暑さではないのでカラッとした日が続きます。しかし真夏は一日中気温が高いので家に冷房や扇風機などがないとかなり暑いです。

 

秋(3月~5月)

基本的に暖かい地域なので秋でも比較的暖かい日が続きます。4月・5月頃に徐々に朝晩はひんやりとした空気に変わってきたり、雨や風が吹くと体感温度が寒く感じたりすることも。冬の服装があると便利です。

 

冬(6月~8月)

日本の冬に比べると温暖ではありますが、それでも平均最低気温は10℃ほどになるのでグッと冷え込むこともあるため1枚コートがあると便利かもしれません。日中は太陽が出ていたら暖かく感じることもありますが、20℃を下回ることもあるので、やはり長袖や上着などは必要になってきます。

 

→ 年中天気のいいブリスベンですが、急な雷雨が降ることも。

 

⑤ 温帯性気候: シドニーやメルボルンなど主要都市のある気候帯

シドニー/メルボルン/パース/アデレード/タスマニアがある地域ですが、この温帯性気候にはいくつか種類があります。

日本同様、沖縄と北海道では同じ時期でも気温が違うように地域によって気候が異なります。四季が比較的はっきりしているのも特徴です。

 

・シドニー

温帯性気候の中でも地中海性気候に属すので年間のほとんどが晴天と言われています。日本同様四季がはっきりしていてます。日本ほど暑くなく寒くありませんが、秋から冬にかけて降水量が最も多くなるので体感温度はかなり寒くなります。

 

春(9月~11月)

9月になると寒さが落ち着き、徐々に暖かくなってきます。平均最高気温は20℃を超えるようになり日中なら半袖でも過ごせるようになりますが、最低気温はまだ15℃前後なので日が沈んでいる間はまだ肌寒いです。

 

夏(12月~2月)

日本の夏ほど気温が上がらないので平均25℃~くらいです。日差しが強いので暑さは感じやすいですが、最低気温は20℃を下回るので風や雨が降ると肌寒いので夏でも羽織があると重宝します。

 

秋(3月~5月)

3月はまだ夏を名残がありますが、4月・5月には冬に向けてどんどん寒くなっていきます。もともと湿度が低い分、朝晩になると急に冷え込みます。日中も暖かい日もあれば肌寒い日も増えてくるので長袖や羽織は必須になります。

 

冬(6月~8月)

日本の冬ほど寒くないものの平均最高気温は17℃前後、最低気温は平均8℃ですが5℃くらいまで下がることもあるので、厚手のコートやマフラーがあると重宝します。

またオーストラリアの家は壁が薄いのか寒さ対策をしておらず、電気代が高くなることから暖房もあまり使わせてもらえないことが多いです。なので、夜間などかなり冷え込むので、厚着をして湯たんぽやカイロなど用意しておくと重宝します。

 

→ 冬にはコートが手放せないシドニーですが、春になると清々しい日が訪れます。

 

・メルボルン

1日の中に四季があると言われるほど、気候に変動があります。年間の平均最低気温が10℃前後になるのでオーストラリアの中ではわりと寒い地域になります。

 

春(9月~11月)

9月は寒さが残りまだコートが手放せないですが、11月になると暖かい日も増えてきます。春は降水量が最も多くなるので、急に土砂降りになったり冷えたり、と思えば太陽が顔を出し日差しが出てきたりします。なので常に調整のできる服装が望ましいです。

 

夏(12月~2月)

平均最高気温は25℃とシドニーと同じくらいまで上がり過ごしやすくなりますが、平均最低気温は13℃まで下がるのなど気温の変化が大きいので、体調管理はしっかりしましょう。

 

秋(3月~5月)

降水量は少ない時期になるので春ほど気候の変化はありませんが、冬に向けて寒くなっていきます。平均最低気温は夏と同じくらいの13℃程ですが、最高気温は20℃ほどになるので秋の気配を感じます。

 

冬(6月~8月)

平均最高気温は13℃程で、最低気温は5℃以下になることもあるので、シドニーの冬よりも寒く厚手のコートやダウンコートが必須になり、マフラーや手袋があると重宝します。また内陸部へ行くと雪が降るので、スキーやボードなどウィンタースポーツを楽しむことができます。

 

→ 9月には暖かくなりだすシドニーに対して、メルボルン周辺はまだ防寒対策が欠かせません。

 

・パース

年間の晴天日が最も多い都市です。シドニーやメルボルンと同じ温帯性気候ですが、夏~秋最高気温が30℃まで上がることもあり、降水量も少ないため暑くてもカラッとした晴天日が続きます。

また冬~秋にかけて降水量が増えますが、シドニーやメルボルンのように雪が降ることはないのでウィンタースポーツは出来ません。

 

春(9月~11月)

平均最高気温は23℃程で日本の春よりは暖かいですが、最低気温は12、3℃にはなるので朝晩は寒さが残ります。

 

夏(12月~2月)

気温が高い日には30℃を超える日が続きますが、日本の夏と違って雨がほとんど降らないため蒸し暑くはなりません。しかし、夜間は17℃ほどまで下がるので上着があると便利です。

 

秋(3月~5月)

日中はまだ25℃程まで上がりますが、最低気温は13℃程まで下がることもあり冷え込み始めます。

 

冬(6月~8月)

平均最高気温は18℃程で、最低気温は8℃程なので日本やメルボルンほど寒くはありませんが、降水量が多くなる時期なので体感温度は寒く感じます。コートがあると重宝しそうです。

 

・アデレード

オーストラリアの中で最も降水量の少ない大都市です。内陸部の乾燥地帯にも近いことから、夏は暑く湿気が最も低い大都市なので乾燥しています。

 

春(9月~11月)

平均最高気温は22℃程で、最低気温は12℃程でパースと似ています。

 

夏(12月~2月)

乾燥地域のため乾いた空気で、平均最高気温は28℃程、暑い日は30℃を超えてきます。しかし最低気温は15℃前後まで下がるので、一気に涼しくなり上着が必要になってきます。

 

秋(3月~5月)

最高気温は22℃程まで下がりますが、最低気温は13℃と朝晩は寒い日が増えます。

 

冬(6月~8月)

春夏はパースの気候に似ていますが、秋冬はシドニーに似ていて平均最高気温は16℃程、最低気温は7℃程ですがさらに寒くなることも。厚手のコートや寒さ対策が必須になります。

 

・タスマニア(ホバート)

オーストラリアの中で最も南(下)側にあるため、南極からの影響により最も気温の低い地域となります。四季はありますが夏でも最高気温が20℃程になります。

 

春(9月~11月)

日本の春同様、寒さや冷え込む日が続きます。11月くらいには17℃程まで気温が上がってくるので徐々に暖かさを感じます。

 

夏(12月~2月)

夏でも最高気温は20℃を少し上回るほどで比較的涼しい気候になります。また最低気温も11、2度まで下がるので、厚手の上着や寒さ対策は必要となります。しかし、夏は夏なので直射日光や日差しは強く、日中なら暖かく感じることも。

 

秋(3月~5月)

秋になると徐々に寒さが際立ち冬服の服装が必要になってきます。平均最高気温は20℃を下回り、最低気温は10℃以下になってきます。

 

冬(6月~8月)

平均最高気温は12℃ほどになり、最低気温は5℃を下回ることも増え、オーストラリアでは一番寒い冬になります。寒さのレベルでいうと、日によっては氷点下になることもある日本の冬と同じ気候と考えていいと思います。

 

自分の体感温度を知っておこう!

オーストラリアは「暖かいだけの国」ではなく、様々な気候帯に自分の好みを合わせて都市を選択することができるのも魅力の一つですね。

 

暑いのが苦手な方は、南(下)側のメルボルンやタスマニアなどが過ごしやすいです。

日本では味わえない雨季と乾季の地域に訪れたり住んだりしてみるのは、いい経験になるかもしれません。

人によって体感温度や気候の好みはあると思いますが、自分はどのくらいの温度が快適に感じるか、寒く感じるか、暑く感じるかなどオーストラリアに来る前に把握しておくといいと思います。

 

事前にどのような服装を持ってこればいいか・どのくらい暑さ・寒さ対策をしておけばいいのかイメージしておきましょう。

 

→ 衣類は現地調達もできるので安心して下さい♪

 

私の場合はとにかく寒がりなので、常に暖かいまたは暑い地域を目指してオーストラリアを移動しています。

シドニーに住んでいた時は冬だったので、毎日凍えていました。(笑)また、ブリスベンに移動した時は、夏~秋で清々しい天気でとても居心地が良かったです。

オーストラリアのお天気アプリなどをダウンロードしておいて、自分が「寒い」・
「暑い」・「丁度いい!」など感じた時にこまめにアプリを見て気温をチェックしてみいましょう。大体の気温の数字が、体感として把握できるのでお勧めです。

 

海外生活では誰しも日本以外の気候に慣れていない分、ストレスも溜まりやすく体調も崩しやすくなります。

 

なので、気温の数字を体感的に把握しておくことは意外と有効なんです。

どこまでの服装の準備がいるか、いらないかなども気温の数字で分かってくるようになると、衣類の準備もイメージし易くなります。

是非、自身でチェックしてみて下さい!

 

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