教会で英語が伸びた!? カナダ留学で見つけた意外な学習法

わたしは10代で語学留学、20代でワーホリを経験しました。
初めての海外留学やワーホリでは、ほとんどの人が「見知らぬ土地」で暮らすこととなりますよね。
もちろん、その多くの場合、学校や職場などでコミュニティーに入ることとなるでしょう。
でもせっかくなら、もう一歩踏み込んで地域とのつながりを作ってみませんか?
地域コミュニティーとつながる事でどんなメリットがあるのか、どのようにつながりを持てば良いかという部分をご紹介したいと思います!
※ちなみに、わたしの海外経験はカナダのみになりますので、この記事についてはカナダでのお話となっています。
「単に海外にいるだけ」では英語力は伸びない
海外に滞在していれば、多かれ少なかれ語学力は伸びます。
でも、あなたがもし「語学力を飛躍的に伸ばしたい!」と考えるならば、単に「海外にいるだけ」では不十分です。
海外滞在中に「聞く」、「話す」の機会をどれだけ多く作れるか、勉強できるかが、その鍵を握ります。
とは言え、机に向かって勉強するのって、せっかくの海外生活なのにもったいないような気分になっちゃいますよね?(もちろん机に向かう勉強も語学力を伸ばすためには必要ですが…)
ではどうしたら良いのか?
答えは簡単、「日本語が通じない環境」を作ればいいのです。
日本語の通じない環境は、海外でも意外に少ない
「日本語が通じない環境を作るって言っても海外生活なんだから、日本語が通じなくて当然じゃないの?」と思われる方もいると思います。
しかしあなたが想像している以上に、海外や留学先での日本人コミュニティーは多く、簡単に見つかりますし、居心地もいいものです(笑)
恐らくあなたが通う学校や職場でも、1人、2人は必ず日本人の友人ができることでしょう。
つまり、海外留学やワーホリであっても「まったく日本語が使えない環境」は意外にも存在しないんですね。
もちろん、個人的にはそういった日本人コミュニティーに身を置くことも重要だと感じます。
まったく知らない土地、言葉の通じない土地で、長い時間ずっと自分一人だけで頑張りきることは精神衛生上も良くありません。
そして、やはり人間である以上、たまには息抜き、休息も必要です。
日本人コミュニティーだからこそ、お互いに似たような悩みを共有できますし、そうしたコミュニティーでしっかり休憩、休息をする事で「大変なのは自分だけじゃない、自分も頑張ってみよう!」と思えるのは大きなメリットだからです。
・引きこもりでも大丈夫?ワーホリ失敗の本当の意味とは
→海外で日本人との交流や縁についても触れている記事です。こちらもぜひ参考にしてみてください!
そのため、24時間ず~っと日本語の通じない環境に身を置くのではなく「日本人コミュニティー以外の場所」も作っておく。
長期留学や長期の海外滞在であるほど、私はそういったバランスが重要だと思います。
地域コミュニティーとつながるメリット
日本語が通じない環境を作ろうと思った時に、役に立つのが海外地元のコミュニティーです。
では、海外地元のコミュニティーとつながる一番のメリットは何でしょうか?
私は「語学面で悔しい思いをたくさんできること」だと思っています。
日本人の友人から離れて属するコミュニティーでは、当然日本語が通じません。
もしその場に自分以外の日本人がいたら、分からない単語が会話に登場した時になどにはどうしてもヘルプを求めてしまいますよね。
しかし、自分以外誰も日本語が分からなければ、そうはいきません。
もしあなたが「その場に自分以外には日本人が誰もいない、頼れる人がゼロ」となった時、どうしますか?
相手の言っていることがよく分からないので、とりあえず「maybe」とあいまいに返答したり、なんとなく苦笑いをしてみたり…といろいろ誤魔化すこともあると思います。
実際、わたしもそうでした(苦笑)
そして、誤魔化す度に、とてもとても強い悔しさを覚えます。
実は、この悔しさこそが、語学力を伸ばす何よりのバネになるんです。
おかしな話ですが、当時わたしはネイティブスピーカーに嫉妬さえ抱きました(笑)
「なんでこの人たちはこんなにきれいな英語を話すんだろう?」
「もっとかっこよく話せるようになりたい!」
こうした気持ちが、語学学習への意欲を後押ししてくれたんですね。
悔しい思いは、積極性も生む
現地コミュニティーの中で、何度も何度も悔しい思いをしていると、「自分もどうにかしてもっと英語を上手にしゃべれるようになりたい!」という強く強く思います。
そうすると実際、本当に力を入れて勉強をするようになりますし、その努力に合わせて英語力も少しずつアップしていくんですね。
そして、ある程度の積極性や語学力が身についてくると…「相手の言っていることがよく分からないからとりあえず誤魔化す、その場しのぎで適当に返答する」という段階を超える事ができるようになります。
具体的には、この段階に達すると「今の言葉ってどういう意味?」とその場で聞き返せるようになるのです。
これができるようになると、しめたもの(笑)
この聞き返しをすると、その場にいる人たちはこちらが質問した単語を、もっと分かりやすい言葉に直してくれたり、簡単なセンテンスで説明してくれたりします。
言うなれば、「生きた英英辞書」状態になるということです!
少し話が脱線しますが、私は机に向かって勉強する場合にも、英英辞書は個人的に特にオススメです。
「英語⇒日本語」のステップでは、単語をイメージするまでに時間がかかりますし、微妙なニュアンスのズレも生じますよね。
英英辞書で「英語⇒英語」に慣れておくと、「英語を日本語に直す」のではなく、「単語をイメージする」ことが出来るのです。
地元コミュニティーに飛び込む方法
海外の地元コミュニティーは、当然日本語が通じない環境えす。
そうした日本語がまったく通じない環境が、悔しい思いや積極性を育て、結果的に英語力アップにつながっていくというのがなんとなく伝わったのではないでしょうか?
では、次に地元コミュニティーに飛び込む方法を具体的にお伝えしたいと思います。
私がオススメする地元コミュニティは2つ。
「教会」と、「ボランティア」です。
地域のコミュニティーは「教会」がおすすめ
実はわたしは、高校時代の語学留学とワーホリ、どちらも教会に通っていました。
これは本当に偶然というか、ご縁としか言いようがなく”たまたま”なんですが…。
高校時代のホームステイ先ホストファミリー、そしてワーホリでのルームメイト(カナダ人)がどちらも熱心なクリスチャンだったんです。(わたしが選んだわけではありません)
私が初めて教会に通い始めたのは、ホストファミリーが連れて行ってくれたからです。
通っていた高校には日本人もたくさん居ましたが、教会にはわたしひとりでした。
そこで出会えた現地の子が同じ高校に通っていて、学校でも親しくしてくれたことを覚えています。
当時のわたしの英語力は、ふつうの高校生レベル。それこそ身振り手振りで、一生懸命にコミュニケーションを取ろうと頑張っていました。
それから毎週日曜日、ホストファミリーと共に教会へ通うようになったわたし。
もちろんすぐに英語が分かるようになったわけではありませんし、牧師さんのお話も半分も理解できていませんでした(笑)
それでも、「ネイティブスピーカーだけのコミュニティー」で過ごした時間は、わたしに「分からないことは聞く」という勇気を与えてくれたような気がします。
そして20代のワーホリ。ルームメイトの通う教会へ連れて行ってもらうようになり、ここでも「ネイティブスピーカーだけのコミュニティー」に属することが出来ました。
高校時代と違い、それなりの英語力や自分の考えを持つようになっていたので、コミュニケーションそのものも楽しく、奥深いものに。
当時の教会コミュニティーでは、数人のグループに分かれ、日曜礼拝以外に週に一度集まって「勉強会」が開かれていました。
誰かの家に集まり、聖書や宗教観以外の話題になることも多々。プロテスタントの牧師さんは恋愛も結婚も出来ますので、恋バナになることもしばしば。
わたしはクリスチャンではありませんが、わたしの宗教観や日本人のライフスタイルを否定されることは一度もありませんでした。
むしろ「こういう事に関しては、どう思うの?」、「仏教や神道では、どういう教えがあるの?」と興味を持って聞いてくれたのがとても有難かったです。
そう考えるとやはり大人になってからの方が、充実感があったかもしれません。高校生では、なかなか自分の確固たる宗教観などありませんからね。
英語しか通じない世界で、自分の考えを聞かれるのは移住者にとって比較的ハードルの高いことだと思います。
だからこそ、「本当に言いたいことと違った…」という悔しさや、「これは100%通じた!」という喜びも大きく、ダイレクトに感じるんです。
留学とワーホリ、ふたつの教会に通って感じたことは、「教会へ通う人たちは優しい。」ということ。
もちろん、世界中で教会に通う全員が良い人なんてことは言いませんが、少なくともクリスチャンでも無い日本人に「仲良くしてくれる人」は間違いなく良い人です(笑)
人種差別も無く、ルックスによるヒエラルキーを作られることもない(高校では日本同様に普通にあります)、つたない言葉に苛立ったりする人もいません。
老若男女、さまざまな人が通う教会だからこそ、本当にミックスされた異文化コミュニケーションが取れる場だと感じます。
さらに、教会に通うことで得られる楽しさは、語学力やコミュニケーションだけではありません。
例えば、クリスマス。欧米ではどの家庭でもクリスマスを祝うのが一般的ですが、教会ではさらに本格的なクリスマスを体験することが出来ます。
クリスマスの演劇、クリスマス礼拝、クリスマスパーティー、映画に出てくるクリスマスシーズンそのものの12月を体験できるでしょう。
もちろん普段教会へ通っていなくても参加は出来ると思いますが、通っている教会のクリスマスは楽しさもひとしお。
クリスマス以外でも、定期的に教会メンバーでのバーベキューが開かれたり、飲みに行ったりと交流が多いので、無理なくコミュニティーへ入っていくことが出来るんです。
そういうわけで、わたしのお勧めとして、教会は海外生活中にはぜひ経験して欲しい場所のひとつですが、当然気を付けるべきこともあります。
まず、わたしが通っていた教会はどちらもフランクな場所でしたが、すべての教会がそうとは言えません。
クリスチャンと言えど、宗派は多岐に渡りますし、すべてが安全とは言いきれません。
中には、他宗教にあまり良い印象を持たない人もいることでしょう。
そこでまずは、教会に通いたいと思ったら信頼できる地元の方に聞いてみることをおすすめします。
もしかしたら、その方や家族が通っている教会に連れて行ってくれるかもしれませんし、地域のことは地元の人に聞くのが一番です。
または、何か所か行ってみて、自分がいちばん心地よさを感じる教会を選ぶのもひとつ。
「どうやって地域のコミュニティーを見つけようかな?」と思ったら、ぜひ教会を候補に挙げてみてください。
何より、クラブに行ったり掲示板で友だちを募集したりするよりもずっと安全な方法では無いでしょうか。
ボランティア活動に参加してみる
もうひとつ、教会へ通うこと以外にオススメしたい方法が「ボランティア活動」です。
語学留学ではビザの関係上働けないこともありますし、ワーホリでも日本食レストランしか見つからないこともありますよね。
地域のボランティアであれば働くためのビザも必要ありませんし、語学力のハードルも低くなります。
「海外でボランティア」と言うと、なんだか少し高尚な感じがするかもしれませんが、そんなことはありません!
わたしは高校時代の留学先で、パン屋さんとゲストハウスでボランティアをしていました。
どちらも個人経営の小さな店でしたので、特に履歴書なども必要なく、現地の日本人につないでもらっただけです。
パン屋さんでは材料を合わせて機械に投入、ゲストハウスではベッドメイキング…などなど。
正直なところ、ベッドメイキングはあまり会話が必要ないので、語学力アップにはオススメしません(笑)
パン屋さんやカフェなどでは、小さな店なら常連さんも多く、会話を楽しむことが出来ます。
料理に必要な単語を覚えることも出来るので、その道を目指している人にとっては特に良い環境となってくれるでしょう。
他にも、子どもが好きなら孤児院、スポーツが得意なら日本でいう’スポ少’のような場でのボランティアも可能ですよね。
最初はあまり「就活で使えるかも…。」などと考えず、気楽に楽しそうな場・得意なジャンルを選んでみると良いと思います。
教会の話と同じく、信頼できる人に「ボランティア出来る場所はないか?」と相談してみるのも良いでしょうし、気に入ったカフェがあったら思い切って飛び込んでみましょう!
スターバックスのような大手では難しくても、個人経営の小さな店なら話を聞いてくれる可能性大です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
海外生活では日本人コミュニティーを築くことも大事ではありますが、同じように「日本人のいないコミュニティーに入ってみる」、「現地の文化を体験してみる」というのも同じくらい重要です。
そして、何より自分ひとりで地域の英語環境コミュニティーに飛び込んでみる事で、地域コミュニティーとつながる最大のメリット「語学力が伸びる」をしっかりと享受できます。
もちろん居心地の良い距離感はおのおの違いがあると思いますので、「どこまで深く付き合うか?」は、もちろんあなた次第です。
最初は、例えば週に一度程度でも全然問題ないと思うので、ぜひ自分1人でそういった場に勇気を持って飛び込んでみてくださいね。
もしあなたが海外でより安全な交友関係を広げたいなら、わたしは教会やボランティア活動を強くオススメします!
この情報が少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。