海外で児童英語教師デビュー!J-SHINE資格の魅力と注意点

こんにちは、留学&ワーホリ経験者のあさおです。
「せっかく海外に来たんだし、英語だけじゃなくて“何か形に残ること”にも挑戦してみたいな」
そんなふうに感じたことはありませんか?
私自身、カナダ滞在中にまさにそう思い、チャレンジしたのが「J-SHINE(小学校英語指導者認定協会)」という資格でした。
この記事では、J-SHINEってそもそも何?という基本から、海外で取得するメリット、実際に受講してみたリアルな体験談まで、わかりやすくご紹介していきます。
帰国後の就職やキャリアに少しでもプラスになるヒントを探している方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
J-SHINEとは?
J-SHINEとは、2003年に設立されたNPO法人(小学校英語指導者認定協議会)が認定する「小学校英語指導者の民間資格」の事です。
このNPO法人と認定資格の通称がJ-SHINEとなっていて、正式名称はJapan SHogakko INstructures of English となっています。
今では小学校での英語教育や児童英語教育という言葉もだいぶ浸透してきましたね。
でも、2000年代初頭は、まだまだそうした状況ではありませんでした。
2017年、文部科学省が「2020年に日本の小学校で英語を正式な教科とする」と決めた事により、小学校現場で英語教育を担える人材の育成が急務となります。
なぜなら「小学校の担任の先生全員が英語が得意!」というわけではないためです。
そこで、J-SHINE(協会)が「英語の授業において、小学校の担任の先生をサポートする人を養成しよう!」と設立され、そうしたサポート人物を認定する資格(J-SHINE)も生まれたというわけなんですね。
J-SHINEの特徴
J-SHINEは上記のようにあくまでサポート講師としての民間資格という位置づけになります。
しかし、日本で児童英語教師に関する資格では一番有名な資格ですので、「日本で児童英語を教えたい」という方にとっては、まず取るべき資格と言えるでしょう!
J-SHINEはどのように取得するの?
J-SHINEは、下記2つの要件を満たして取得をします。
1.J-SHINE(協会)の登録団体での研修
2025年7月時点で、J-SHINEが認定する団体は27団体となっています。
登録団体のほとんどが学校法人(大学や専門学校)となっていますが、なかには英語関連の出版社(アルク)や英会話学校(イーオン)などもあります。
また、研修の時間は団体によってバラバラです。
例えばイーオンであれば、1年(週1回のレッスンを45回)となりますし、在学中の取得となれば大学であれば4年、専門学校であれば2年という形になります。
ちなみに以前は、オーストラリアにも認定団体があったのですが、今はなくなってしまっているので海外でJ-SHINEの資格が取れる団体はかなり貴重だったりします。
2.50時間以上の指導経験
J-SHINEの登録団体で指定の研修講座を受講をしたら、次は指導時間50時間以上の授業実施経験を積む必要があります。
もともと塾講師や家庭教師などを行っている方であれば、こうした指導時間規定はクリアしやすいですが、一般の方だとなかなか指導するチャンスが少ないというのが実情です。
そのため、もしスムーズなJ-SHINEを取得を考えた場合には「講座と一緒に50時間の指導経験についても一緒にサポートしてくれるような登録団体やプログラム」が安心です。
J-SHINEは海外で取ろう!
J-SHINEの登録団体は、そのほとんどが日本国内となっていますが、中には海外で取得できる学校もあります。
実は、J-SHINEは海外で取得した方がメリットが大きく、留学ドットコムでも断然海外での取得がオススメしています。
プログラム期間が1ヶ月
日本の登録団体では、1年や2年のようにかなりゆっくり時間を掛けて研修を行いますが、海外の登録団体では1ヶ月程度とかなり短いです。
なので、短期集中でサクッと資格取得ができるんですね。
実習先のサポートもある
日本では、J-SHINE取得の条件の一つである「50時間以上の授業実施経験」を満たすのはなかなか難しいのが実情です。
しかし、海外の登録団体ではこうした実習先(授業実施経験)部分でもサポートがあります!
そのため、講座を終えてすぐに実習をする事で資格取得までもスムーズに進める事ができるんですね。
J-SHINE資格のメリットと魅力
次に、J-SHINE資格のメリットや魅力をご紹介します。
まずJ-SHINEの最大の魅力は、日本での「英語×子ども」という分野では知名度が最も高く、最初の一歩として有効な資格だという点です。
そのため、J-SHINEの資格を所持することで、下記のように採用時にしっかりアピールできたり、あなた自身への信頼度がアップというメリットがあるんですね。
・実務経験のアピールが可能
例えば、あなたが面接で「子ども向けレッスンの経験はありますか?」という質問をされたとしましょう。
そのとき、もしJ-SHINEを取得していれば「はい、私はJ-SHINE資格取得時の50時間の実習経験があります」と自信を持って回答ができるんですね。
こうした応対は、面接で単に「私は子どもが好きなんです!」というようなアピールとはまったく違った説得力が生まれます。
・児童英語教育の基礎や実践内容を学んでいる
J-SHINEの資格を所持していれば、面接官も「この人は児童英語教育の基礎を体系的に学んでいるんだな」とすぐに分かります。
また、「指導方法や教育現場の立ち振る舞い、アクティビティの工夫といった実践的な内容も学んでいるんだな」とも判断してくれますので、即戦力になり得る人物としてプラスの評価をしてくれるでしょう。
・TOEICやIELTSとは違う部分を証明
TOEICやIELTSは、単に「英語力だけ」を証明する資格です。
一方で、J-SHINEは「子どもに英語を教える専門性」を示せる資格となります。
もし「単純な英語力」よりも「子どもに英語を教える専門性」を特に重視する採用先であれば、J-SHINEの資格保持は大きなプラスとなり得ます。
・応募者の姿勢も示せる
また、履歴書の資格欄に「J-SHINE資格保持」と書けることで、採用側からも「この人は児童英語教育に本気に取り組んでいる人なんだな」という印象を与えられます。
また、転職や副業として英語教師を始めるような時にも、周りからは「なんとなく英語ができる人」という印象から「専門的な指導スキルを持っている人」と信頼度面でもプラスの評価となるでしょう。
J-SHINE資格のデメリット
一方で、上記のようなJ-SHINE資格の良いところやメリットだけではなく、デメリットもご紹介します。
・小学校での指導には教員免許が必要
J-SHINEは、あくまで「小学校で担任の先生をサポートする人材かどうかを証明する民間資格」です。
そのため、国家資格となる小学校の教員免許(小学校教諭免許状)とは異なります。
なので、J-SHINEを持っているからといって、小学校内で単独で授業ができるわけではないため、この部分については注意が必要です。
・「資格所持=即採用」という資格ではない
J-SHINEがある事で、「児童英語教育についての体系的な知識、実践的なスキル」を持っている事を対外的に示すことができます。
しかし、J-SHINEは「資格を所持=即採用」となるような、ものすごく強力な資格ではありません。(国家資格ではなく、あくまで民間の資格となるためです)
それでも、学習塾や英会話スクールといった職場であれば、J-SHINEを持っていることで採用に対してプラスに働く事は間違いないでしょう。
・更新が必要
J-SHINEの資格は、取得をしたら一生涯有効という資格ではないため、4年ごとの更新が必要です。
ただ、更新については講習や試験などが必要ではなく、オンラインでの事務手続きで済むため特段難しい事はありません。
・小学校での求人数は少ない
現在、2020年の小学校の英語教育義務化からある程度の時間が経ち、既に小学校内で働いているJ-SHINE所持者も多く、小学校の英語教育の現場もだいぶ整備が進んでいます。
そのため、今後小学校内での求人数が急激に増えるという事は、考えにくい状況ではあります。
しかし、児童英語教育については、今後より重要視される事はあっても軽視されるような事はありませんので、小学校以外の場面(学習塾、英会話スクール、保育園、幼稚園など)での求人チャンスはまだまだ多いと言えるでしょう。
オススメのJ-SHINE取得プログラムとは?
海外でのJ-SHINE取得でオススメの学校はカナダバンクーバーにある、ih vancouverという学校です。

→私がカナダのバンクーバーで受講したJ-SHINEプログラムもこのih Vancouverのプログラムです!
ih Vancouverは、市内中心部ではなく市内から30分程度離れたNew Westminster(ニューウェストミンスター)という歴史ある校外エリアに位置しています。
また、近くにフレーザー川という川が流れていて、そこにあるショッピング&カルチャー施設(River Market)の一角に学校がテナントとして入居しています。
周辺にはカフェやスーパーも揃っていて便利な場所なので、静かな環境でしっかり学びたい方には特に魅力的なロケーションかと思います^^
そして、下記がそのプログラムの詳細となります。
いつでも入学できるわけではなく、入学に必要な英語力指定もあるため、プログラム利用をする際には、しっかり情報収集や英語力アップもしていきましょう!
ih VancouverのJ-SHINEプログラム体験談
私がih VancouverでJ-SHINE資格を取得した時は、ih Vancouverの語学学校部門のプログラムとして提供されていました。
一方、現在はih Vancouverの専門学校部門(ih Vancouver Career College)運営のJ-SHINEプログラムとなっています。
そのため、少し内容が変わっている部分もあるかもしれませんが、きっと参考になる部分も多いと思いますので、私のih vancouverのJ-SHINE取得プログラムの体験談をご紹介致します。
ぜひ皆さんのご参考になれば幸いです!
どんな勉強をしたの?雰囲気は?
私も現在のプログラム構成と同じように、4週間の座学+2週間の現地実習の合計6週間(約1ヶ月間)でJ-SHINEを取得しました。
私が受講した時のスケジュールは、座学は午前と午後の2パートに分かれていて、午前は英語で授業、午後は日本語で授業という感じでした。
午前の授業では先生が実際にどのように教えるのかを実践で見せてくれたり、英語の歌や教材製作を行ったりしましたね。
また、午後の授業では日本語のテキストを読み合わせながら、J-SHINEとは何なのかについて勉強しました。
時には、図書館へ行き読み聞かせに向いている本などを探しに行ったりしたのですが、その時にうれしいハプニングもありました!
その図書館に、学校の先生とお子さんが来ていて、本の読み聞かせをしている風景を見学させてもらった事もあり、リアルな英語での読み聞かせは大変参考になりました(笑)
それから、プログラムの2週目からは、午前・午後にそれぞれ2回ずつの模擬授業を行いました。
模擬授業の生徒は日本人となりますが、授業は当然日本語を使わずに行わなくてはいけないので正直難しかったですし、模擬授業の準備のため放課後に残って教材作りをすることもありました。
それから、これは英語が得意な方にありがちなのですが、相手は子供なので難しい単語を使い過ぎないことも大事なポイントです。
長々と話すのではなく3単語くらいで話したほうが子供達にとって伝わりやすくちょうど良いんですね!
また、実際にクラスメイトの中には日本で英語教師として働いていた方や、別の国で長期留学経験がある人もいたりしました。
しかし、午後の授業は日本人の先生ですし、休み時間は日本語でおしゃべりするなど英語縛りでもないので、模擬授業以外はそこまで辛くなかったです。
どんな人が向いている?
プログラム受講で、「この人は向いている!向いていない!」といった事は個人的にはないとは思います。
ただ、「人に教えることが好きな人、子供が好きな人、英語が好きな人」という部分は授業を受けてみて、大事な要素だと思いました。
そのため、もしあなたにこうした部分が良く当てはまるならば、ぜひJ-SHINEの取得プログラムに挑戦してみて欲しいと思います!
特に講座を受けていて思ったのは、読み聞かせや教材作りが大事なので幼稚園の先生経験がある方は特に向いているなと思いました。
また授業もただ淡々と話すのだけはなく、いかに子供達にとって楽しい授業ができるかも大事です。
そのため、授業計画は特に大切です。
一方、授業計画を立てても自分が予想していないような質問や行動を子供達はよくするので、自分の思い通りにいかないことも多々あります(苦笑)
そういった状況に対し、焦らず冷静に臨機応変に対応する力も、プログラム中の経験を通して少しずつ身につけて行くことができます。

→ 実際に授業内で作成したもの。
実習はどんなことをやるの?
私の場合は、事前にネイティブの学校へ行きたいか、それとも母国語が英語じゃないところに行きたいか選ぶことができました。
私は、後者の母国語が英語じゃない学校(アジア系の学校)を選択しました。
どちらの学校を選んでも良いのですが、せっかくなら英語を少しでも教える経験ができるので、私は英語が母国語ではない学校に実習に行くことをオススメします。
この実習で行ったことは、本の読み聞かせや、休み時間の遊び相手、子供たちの文法を直すなどです。
模擬授業で習った感じで子供達相手に授業することはありませんでしたが、英語の歌や読み聞かせなど習って良かったなと思いました。
実習の中で特に難しかったことは、まず子供達が何を言っているのか聞き取れないということでした…。

→ 実際に私が実習したアジア系の学校。
突然ですが「ジサー」この意味わかりますか?
ある子が良くこの言葉を使っていました。
私がよく分からず「何て意味だろう…」と担任の先生に聞いてみたら、この子の中では「Teacher」という意味だそうです(笑)
みんな英語の勉強中なので英語の中にそれぞれの母国語が混ざっていたり、オリジナルの発音だったり、中には母国語で話しかけてくる子もいます。
しかし、担任の先生はそれをすべて聞き分け直していたので、私はスピーキング力よりリスニング力が重要なんだなと現場を見て痛感しました。
また、おやつの時間が1日に2回あったり給食ではなくお弁当だったりと、日本の学校とは全く違う環境なので毎日が新しい発見ばかりで楽しかったです。
私が行った学校はカナダの公用語が英語とフランス語だからか、1週間に3回ほどフランス語の勉強をしていました。
こうした海外の学校で実習をすることはなかなかできない体験なので、実習時に気になる事があればどんどん質問をしたり、教室内の飾りや本、教材などもしっかりチェックしたりすることをオススメします。
最初は、「実習大変そう…」、「緊張するな~」と思っていましたが実際そんなことはまったくなく、座学より楽しく、むしろ「実習をもっとやりたい!」と思いました(笑)
プラスアルファの資格にJ-SHINE資格を!
J-SHINEはカナダにいながら短期間で取得可能な資格で、日本に帰国後も留学中に身につけた英語を活かすことができます。
また、短期であるものの現地の学校で実習することによって、自分の指導法に活かすこともできます。
もちろん帰国時に英語力一本だけで就職活動をしていく方法もありますが、帰国後の就職活動でより重要なのは「英語力+資格」の相乗効果です。
「帰国後は、まったく子どもとは関係ない仕事に就く予定」という人には、さすがにJ-SHINEはオススメしませんが、日本に帰国後に英語を生かした仕事に就きたい、子どもに関わる仕事を考えているという方は選択肢の1つとしてJ-SHINEの取得をぜひ検討してみる事をオススメします。
何より子供が英語を学ぶプロセスを知ることは、子供に英語を教えること以上に自分の英語学習上もプラスになりますし、英語で授業をするという行為自体があなたの大きな自信がつながるはずです。
実際私がそうだったのですが、児童英語教師になるかどうかに関わらず、この資格取得の勉強をすることには、一定の価値があると思いましたので!
J-SHINEの取得プログラムは入学タイミングや必要英語力、費用などもありますので、少しでも興味のある方は、まずは留学ドットコムの公式LINEへ登録、気軽に相談をしてみてくださいね!
ご希望を伺いながら、あなたにあったプランのご提案させて頂きます!