カナダでワーホリや留学をするとき、まず候補に挙がるのがカナダ最大の都市トロントです。でも「物価は高い?」「治安は?」「日本人は多い?」と、気になることも多いはず。
この記事では、トロントに住んだ3人の筆者の体験から、行ってみてわかったメリットとデメリットをまとめました。シドニーでもワーホリをした筆者による、オーストラリアとの違いも紹介します。
この記事の要点
- トロントは移民の街。いろいろな国の人と、いろいろなアクセントの英語にふれられ、3人とも差別を受けたことはありませんでした。
- 仕事・語学学校・イベントが多く、はじめての海外でも選択肢が多いのが強み。ニューヨークやナイアガラの滝へもバスで行けます。
- 一方で外食・家賃は高く、チップも必要。日本人も思ったより多く、冬はとても寒いです。
トロントはどんな街?
トロントはオンタリオ州の州都で、カナダで最も人口の多い都市です。首都と思われがちですが、カナダの首都はオタワです。
| 項目 | トロントの場合 |
|---|---|
| 人口 | 約279万人(2021年の国勢調査)。カナダで最大 |
| 場所 | カナダの東側、アメリカとの国境近く。西側のバンクーバーとは時差が3時間 |
| 気候 | 季節の感じは東京に近いが、冬はとても寒く雪も多い |
| 街の特徴 | 移民が多く、国ごとの街やお祭りがある。トロント大学をはじめ大学・カレッジ・語学学校が多い |
| 楽しみ | 野球のメジャーリーグ、バスケットボールのNBAのチームがある |


トロントを選んだ理由と、行ってみた結果
バギオ(フィリピン)で語学留学をしてからトロントでワーホリをした河端さんは、3つの理由でトロントを選びました。行ってみた結果は「2つは正解、1つは不正解」だったそうです。
| 選んだ理由 | 行ってみた結果 |
|---|---|
| 英語の発音がきれい | 正解。カナダの人の発音はきれいで、聞き返せば言い直してくれる親切な人も多かった。ただ移民の街なので、くせのある英語や英語以外の言葉もよく耳にする |
| ニューヨークやヨーロッパに近い | 正解。ニューヨークにはバスで約10時間・片道1万円以下で行けた。南米のコロンビアにも、時差がほとんどなく数時間の飛行機で行けた |
| 日本人が少ない | 不正解。同じ理由でトロントを選ぶ人が多く、地下鉄でも日本語がよく聞こえた。働き先にもシェアハウスにも日本人がいた |


日本人が全くいないところがよかったと、あとから思うこともあります。でもワーホリ中は、言葉や文化の違いに慣れるまで時間がかかるので、日本人に会うとなんだかんだで安心してしまうんです。本当に日本人を避けたいなら、語学学校が1校か数校しかない街を選ぶのも手です。
河端さん(フィリピン・バギオ→トロントの2カ国留学)

トロントのメリット
フィリピンから移民してきた友人は、当時の低い英語力の僕の話を一生懸命聞き取って、間違いを直してくれました。理由を聞くと「自分も最初は英語が下手で苦労したから、気持ちがわかるんだ」と。働いていたレストランのマネージャーもフィリピン出身で、最初はアクセントが聞き取れませんでしたが、今ではほぼ完璧にわかります。4ヶ月の語学学校で、TOEICは610点から740点に上がりました。とくにリスニングが伸びたのは、トロントでいろいろなアクセントを聞いていたおかげだと思います。
入江さん(トロントで留学4ヶ月とワーホリ)

入江さんは、同じ目的の人が集まる「Meetup」というアプリで、言語交換やパーティーに参加して友達を増やしていました。通っていた語学学校では、トロント大学の学生と夕食に行くイベントもあったそうです。

仕事探しは「つながり」がものを言う
入江さんはワーホリのときに語学学校に通わず、地元のレストランだけに絞って応募したため、仕事が決まるまで1ヶ月かかりました。一方、語学学校に通った友人は、卒業と同時に地元のカフェで働き始めています。友達からの紹介で決まることも多いので、語学学校でつながりをつくっておくのがおすすめです。お酒を出す仕事には、オンタリオ州の「Smart Serve」という資格が必要です。
トロントのデメリット
| デメリット | 筆者たちの体験 |
|---|---|
| お金がすぐなくなる | 家賃・外食・食品が高く、税金とチップも加わる。遊ぶところが多いので、つい使ってしまう(入江さん) |
| 日本人が多い | 通っていた語学学校は日本人が4割ほど(入江さん)。日本語の求人・部屋探しのサイトにも日本人向けの情報が多い(河端さん) |
| ホームレスが多い | 中心部や公園で多く見かける。長く住む人も「ここ数年で増えた」と話していた(笹森さん) |
| 冬がとても寒い | 雪が多く、バスを待つ時間がいちばん寒い(笹森さん)。寒い場所にいると気分が沈みやすい(河端さん) |
物価・税金・チップ
トロントは全体に物価が高めで、とくに家賃と外食が高い街です。ダウンタウン(中心部)に住むと、仕事やお給料によっては少し大変かもしれません。値札に税金が含まれていないので、レジで「思ったより高い」と驚くこともあります。
| 項目 | トロント(オンタリオ州) |
|---|---|
| 最低賃金 | 時給17.95ドル(2026年10月1日から)。毎年10月に見直し |
| 消費税(HST) | 13%。外食・服・日用品などにかかり、値札には含まれない |
| 基本的な食料品 | 消費税はかからない(スーパーの野菜・パスタ・牛乳など) |
| チップ | レストランでは税金とは別に必要。接客の仕事をすると、お給料にチップが上乗せされる |
※カナダ政府・オンタリオ州の案内(2026年10月に確認)。税金がかかるかどうかは品目ごとに細かく決まっています。
自炊をすれば、生活費はおさえられます。入江さんが住んでいた2020年ごろは、パスタ1kgが約3ドルで、野菜も日本より安い印象だったそうです。一方、ラーメン屋でラーメンとドリンクを頼むと、チップ込みで約3,000円かかりました。

接客の仕事で、お給料にチップが上乗せされるのはありがたかったです。でもチップを設定していないお店や、払わないお客さんもいて、安定はしません。最低時給が高くてチップがなく、税金も低かったシドニーのほうが、私にはお金の面でラクでした。ちなみにオタワやモントリオールまで行くと、ダウンタウンでも家賃がぐっと安くなります。
笹森さん(シドニーでワーホリ、トロントに1年)
トロントの治安
アメリカやほかの留学先と比べると、トロントは落ち着いた街です。笹森さんは夜も1人で歩いて帰れ、1年間トラブルに巻き込まれることはありませんでした。ただし、日本と同じ感覚でいるのは危険です。
| 実際にあったこと | 筆者 |
|---|---|
| 1日鍵をかけ忘れただけで自転車を盗まれた | 入江さん |
| 部屋の前に置かれた荷物を盗まれた | 入江さん(マンションでは配達物がドアの前に置かれる) |
| バスや電車で様子のおかしい人が話しかけてくる | 笹森さん(何かされることはなかったが、嫌なら車両を変える) |
入江さんが留学中に気をつけていたのは、財布はかばんか前のポケットに入れる、カフェでトイレに行くときも荷物から目を離さない、危ないと感じた場所には近づかない、身分証は肌身離さず持つ、の4つ。不注意でトラブルにあうと、自己責任として警察があまり動いてくれないこともあります。
気候と生活の便利さ
笹森さんによると、トロントは晴れの日が多く、雨も少なめ。季節の感じや匂いは東京によく似ているそうです。冬は寒く雪も多いですが、家はセントラルヒーティングで暖かく、お風呂上がりに震えることはあまりありません。
| 比べたもの | 笹森さんの体感 |
|---|---|
| 夏の湿度 | 東京 > トロント > シドニー |
| 夏の気温 | 東京 > シドニー > トロント |

ダウンタウンに住めば、スーパー・カフェ・レストラン・100円ショップまで歩いて行けて、路面電車でどこにでも行けます。「車があったら」と思うのはIKEAに行くときぐらい。郊外へは、電車で1時間かかるところが車なら20分ということもよくあります。日本食レストランやアジアのスーパーも多く、日本食の多さと質はシドニーより上だそうです。

日本から持っていくと便利なもの
折りたたみ傘(カナダで買うと高い)、自炊をするならだしの素とコンソメ。しょうゆは大きなスーパーでも少し買えます(笹森さん)。
オーストラリアとどっちがいい?
シドニーでワーホリをしてからトロントに1年住んだ笹森さんの感想です。
| 比べたもの | 笹森さんの感想 |
|---|---|
| お金 | シドニーのほうがラク。最低時給が高く、チップがなく、税金も低い |
| 気候 | シドニーは湿度が低く快適だが日差しが強い。トロントは東京に近く、冬が寒い |
| 日本食 | トロントのほうが店が多く、質も高い |
| 人 | カナダの人は「ソーリー」をよく使い、優しくて繊細。日本人には住みやすく感じる人が多そう |
オーストラリアのさっぱりした感じが合っていた私からすると、「なんでそんなことまで気にするの?」と思うこともあります。でもそこが、多くの日本人が住みやすいと感じるところなのかもしれません。国によって文化が違うので、とにかく住んでみるのがいちばんです。
笹森さん(シドニーでワーホリ、トロントに1年)
カナダのワーホリビザなら、期間中はカナダ国内のどこにでも移り住めます。最初の街がイメージと違えば、ほかの街に移るのも1つの方法です。笹森さんもトロントのあと、モントリオールに引っ越しました。
トロント留学・ワーホリ よくある質問
トロントは日本人が多いですか?
思ったより多いです。人気の都市なので、語学学校によっては日本人が4割ほどのことも。日本人が少ない環境を求めるなら、学校選びや街選びの段階で相談するのがおすすめです。
トロントの治安はいいですか?
アメリカの大都市などに比べると落ち着いています。ただ、自転車や置き配の盗難はよくあるので、日本と同じ感覚で過ごすのは危険です。
トロントでワーホリの仕事は見つかりますか?
カナダいちばんの都会なので、求人は多いです。日本食レストランなら見つけやすく、地元のお店は語学学校でできたつながりや紹介で決まることも多いです。
トロントの最低賃金はいくらですか?
時給17.95ドルです(2026年10月1日から)。オンタリオ州の最低賃金は毎年10月に見直されます。
トロントのことをもっと詳しく
この記事は、留学ドットコムのコラムの筆者(笹森さん・入江さん・河端さん)が2019〜2021年にトロントで経験したことをもとにまとめました。最低賃金・税金・人口は、カナダ政府・オンタリオ州・カナダ統計局の情報で2026年10月に確認しました。
カナダ留学・ワーホリを無料で相談する
トロントにするか、ほかの街にするか、一緒に考えませんか?
目的や予算をお聞きして、都市選び・学校選びから費用のお見積もりまで無料でご案内します。為替レートの上乗せはありません。
公式LINEでカナダ留学・ワーホリを相談する(無料)フィリピンで英語の基礎をつくってからカナダへ行く2カ国留学もご提案できます。




