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【フィリピン留学】ロックダウンしたフィリピン生活3週目にして思う事

公開:2020/04/08 著者:佐藤 高史 621 Views

フィリピンでのロックダウンが始まり2週間が経過しましたが、フィリピン留学関連での政府からの応対は特に悪化も回復も見られていません。

なので、依然として外国人は入国不可で語学学校も休校しなければならない状態。特にこの1週間は、フィリピン留学界隈では様々な不満やトラブルが起きています。

個人的には、どんな事象でも主観ではなく俯瞰して物事を捉えて考えるようにしています。社会人になって慣れないうちは、問題に直面するとパニクるもんですよね。けど、俯瞰することを意識すると、問題を整理して1つずつ考えて改めて整理すると、思っている以上に自分が冷静になれるんです。

 

これを「レジリエンス(弾力性)を強化する。」とも言います。

 

まあ冷静に考える元には、それなりの知識と経験が必要にもなってきますが。

話を戻すと、この1週間では以下の事象がツイートで散見されました。

 

・フィリピン留学の返金問題による語学学校の善し悪し
・出口の見えない隔離生活による治安の悪化
・フィリピン各地での現地生活の差

 

この3つのリツイートやコメントが特に多かったです。現地に住んでいる身としては2つ目と3つ目をかなり気にしています。

フィリピンは、所得の低い国民が多く、貯蓄出来ない家庭が多いです。そのため収入が滞ると、食っていくためのお金が無くなっていきます。政府からの配給も十分では無いので、配布された食料を家族で分け合いながら生きていくのみ。

しかも、エリアによって配給される、されないもしくは忘れられているという事態がすでに起きています。配給が来ない家族は、フェイスブック上で政府に抗議の投稿をして訴えかけていますが効果はあまり期待出来なさそうです。

 

1つ目の件はツイートが学校と学校を広報しているインフルエンサーに対してネガティブな発言が多いので、読んでいるとまあまあムカついてきちゃいます。

自分事ではなく俯瞰…フカン…と意識していても「アカンやっぱ苛つくわこのツイート!」ってなっている自分。人間だもの。

まあとにかく、意識していてもたまに冷静ではなくなる私ですがこの1週間で起きている事をまとめて共有します。いやぁホントに警官に武装して、言いたい放題ツイートしているヒト達を全員成敗したくなっちゃいました!

フィリピン留学の返金問題による語学学校の善し悪し

留学検討中の方や、周りに留学していた友人がいたら耳にしている方もいると思います。コロナウイルス問題により、フィリピンから急遽帰国しなければならなくなった人達への返金と学校の対応についてです。

ツイートで炎上していたのが、「学校名を出して、これらセブにある3校は返金と対応がヤバイ!」といったようなツイートがかなりの数ありました。

アメリカやカナダといった先進国と比較し割安で留学出来るとは言え、航空券代も含めると数十万円以上を費やすフィリピン留学です。帰国せざるを得ないのであれば、納得できる金額は返金して欲しいですよね。

 

私も留学生だったら同じように強く思います。私も留学生だったので共感します。

 

しかし、実際には多くの学校は、通常の返金規則に則るという事で残存期間の50%の返金となるケースがほとんどです。そうなると、支払金額の半分も戻って来ないんです。

もしくは、残存期間を休校解除後に消化可能ですという保証書が発行されます。これは学生にとっては有効ですが、帰国後の転職組には有効とは言い難い。

収入の無い状態で再び航空券を支払うのはキツイし、帰国後に転職出来たら2年以内に1カ月以上もまとまった休みが取れるはずがない。これは社会人なら誰しもがわかる事!

 

であれば、航空会社が実施しているような、コロナ特別返金制度とかで語学学校側も考慮してくれないのか?!

 

学校によって対応は異なりますが、基本的に多くの学校の答えとしては「NO」です。

そもそも航空会社が特別対応したから、何故それに合わせて語学学校も設定しなければならないのか。業種が異なるのに、こんな異例な事態の時だけ合わせて欲しいというのは、消費者希望というところじゃないでしょうか。

むしろ保証書も発行されているし、特別処置は既に実施されている。ちなみにオンラインクラスで振替授業として消化しているところも多いですが、つい先日セブの大手校から内部告発があり、セブ市長直接のガサ入れがありました。事の詳細は以下の通り。

 

市長サイド
「休校指示が出されているのに、あんたら何故クラスを提供してるんや!?」
学校サイド
「いやいや、市長さんよオンラインクラスだけだから。」
市長サイド
「オンラインクラスでもビジネス許可証が必要じゃけん、今すぐ許可証見せんか!」
学校サイド
「ビジネス許可証は2、3週間前に申請済みばい。」
市長サイド
「ってこたあ、まだ承認されてねぇってことじゃねえべか!アカンアカン!今すぐオーナーと会わせんか!」
学校サイド
「ちょ、ちょ、ちょい待ちんさい。」

 

このような警察密着24時みたいなやり取りの動画が流出していましたが、現在もオンラインクラスで振り替えている学校の中には、不認可で実施されている可能性もあります。

同事態の背景には、フィリピンの役所は進行が本当にブチ切れるほど遅い。その一方で、「帰国を余儀なくされた生徒へ、少しでも早く何かしらの形でクラスを提供したい。」という色んな想いが学校サイドにはあるんだろうなと想像出来ます。

私もフィリピンで起業したので知っていますが、何かしらの許可証を発行されるのに「こんなに時間がかかるのか!」とブチ切れるほど時間を費やされました。

 

オンラインクラスで振替消化を納得出来ているヒトはそれでいいのですが、それでも納得できないヒトもいて、年代的に30代が多いようです。学校により生徒の年代は異なりますが、30代の留学生はざっくり15%前後かと思います。

ビジネスをしている以上、不測の事態が起きた場合の対応に顧客全員が納得できる処置は不可です。 ※全員に納得できる応対が提案できるヒトもいると思いますが私はムリです。

上記15%全員とは言いませんが、5%の顧客は納得出来ないことは想定内です。学校サイドも保証書を発行し、休校解除後は売上という観点ではマイナスの仕事をしなければならないのです。

 

可能な限り努めても、お互いに全員が納得できる結果は困難であるので、顧客は提示された選択肢から選ぶしかないのが現実です。

 

返金問題の対応の善し悪しで留学先を絞り込むのって、私からしたら短絡的かな…と思ってしまします。

だって、そもそも留学の目的って英語力の向上であって、学校選別する際の優先順に学校スタッフの対応が上位に来るなんて聞いたことないし、まずあり得ない。

ぶっちゃけ目的が明確になっていない時点での語学学校の判断基準って、結局のところ「価格と施設レベル」です。カリキュラムは、その他詳細の一部に過ぎないと私は思います。

 

ロックダウン生活の現状

 

フィリピン・クラークエリアでは、特に政府から休校解除、外国人入国再開などの私たちにとって嬉しい情報更新は全くありません。これはフィリピン全土でも同様です。

ちなみに4月5日(日)時点でのフィリピンコロナ感染者数は3,246名と日本と同じくらいの人数ですが、唯一嬉しい情報があり新規感染者数がこの2日間は半減していることです。

まだたったの2日間ですが減少傾向にはあるというのが、フィリピン在住者からしたら嬉しい限りです。ロックダウン生活を数回更新している中で、よく出てくる「トライシクル」という乗り物を画像で載せていませんでしたが、現物はこんな感じです。

 

 

見ての通り単車の隣に乗車スペースがありこの中には大人が最大2名、ライダーの後ろに1名乗車となります。

車内はこんな感じです。

 

 

そして、トライシクルの車窓からです。

 

 

 

クラークエリアのトライシクルはこの仕様ですが、エリアによって若干仕様が異なりバコロドというエリアでは1台につき最大11名まで乗車可能でした。

ちなみに初っ端の画像はトライシクルライダーとの1枚です。あの様に大概のフィリピン人はカメラを向けると喜んで写ってくれます!

 

ロックダウン中で唯一利用できる交通手段がトライシクルだけですので、毎週末は利用しています。

 

街では変わらずスーパーマーケットかコンビニしか営業していないので、しかも相変わらず物流は問題なく店内の風景は全く同じです。店内風景は、以下のコラムをご覧ください。

 

 

あと、ちょっと最近現金を持ち歩くことが怖くなってきたので、キャッシュレス化を自分の中で促進しています。

フィリピンでは「Gcash」というのがあって、銀行口座やコンビニ、スーパーの出入り口にがチャージする機会あって入金が可能です。

 

 

入金したらレジに設置されているQRコードを読み込んで、支払額を入力して「お支払い!」をタップするだけです。

 

 

不運にも路上で強盗に「手を上げい!持ち金全部出してください!」って言われたら、「悪いが財布は持たないたちなんでね。」ときっぱり言えますね。

とにかく言いたいのは、スリや強盗からのリスクヘッジにもフィリピン生活ではキャッシュレスがオススメです。

 

出口の見えない隔離生活による治安の悪化

治安の悪化。これはマジでさすがにビビりました。マニラ周辺でも配給が十分では無い上に収入が滞り、人々は飢え始めています。

中心街での食料配給時に一部の市民がそのエリアに駆け込み、騒動を起こしている市民を警察がひっ捕らえている動画を見ていて、ちょっとこれはヤバイことが始まってきているな…と感じずにはいられないです。

その前後からセブでも日本人が路上で強盗に遭うという事件が数件起こり、比較的安全なエリアであるITパークでも危険度が高まってきています。

 

セブとマニラには日本人が多く滞在しているので情報が発信され拾いやすいのですが、その他のエリアでも食料不足と金銭面の枯渇による治安悪化が進行されているのが想像できます。

このような治安の悪化は、フィリピンだけではなく各国で起こり始めています。イギリスやメキシコ、インドの動画を閲覧していて先進国後進国とかの問題では無くなってきています。

日本もそうですが失業し収入源が無くなり手元の現金が無くなってくると、どうにかして生きていかないと…という意識になっていくのが人間です。

 

フィリピン各地での現地生活の差

フィリピン人からの声を前回少しだけ綴りましたが、政府から配給される食材も2週間毎であったり、現金配布するとされているものが食材しか配給されていなかったり、配給すらされていないエリアも未だにあります。

基本、フィリピンの家庭は1世帯当たり大体6人前後はいる訳で、配給されている食材が完全に不足しているという不満の投稿がフェイスブック上で結構あるんです。

いやいや、そうは言っても「アナタのお腹はポッコリ膨らんでて数日断食したほうがええやろが…。」と言いたいところですが、着実に問題が顕在化されてきているので言葉を慎みます。

 

いずれにしても、飢えと貧困状態が事件を誘発させているんですよね。

 

そんな苦しい中でも、少しずつですが食事を配給しようという企業も増えてきています。こうした良い動きは積極的に発信していきたいです。

前回の投稿では私は2名のフィリピン人にお金を給付したと言いましたが、あれから3名増やして、現在は合計5家庭へ給付金として送金しています。

個人の力では5家庭を継続的に援助するのが限度ですが、今自分の環境を考慮してやれることは送金しかないので、やれる事はやり続けます。

 

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