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カナダ史上最悪のノバスコシア州銃撃事件が発生…!犯人や被害者、警察の動きのまとめ

公開:2020/05/05 著者:坂元 ちひろ 342 Views

こんにちは、カナダ在住のちひろです。

近頃は、世間もニュースも新型コロナウイルスの話題で持ち切りです。現在のような状況では、コロナウイルス関連以外の出来事に割かれる報道時間は短くなりがちです。

特に地方で発生した事件や事故は、パンデミックなどの世界レベルの出来事と比較すると、規模が小さく見えます。しかし、そこにも犠牲者は少なからず存在しています。

 

私が住んでいるカナダ東部でも2020年4月18~19日にかけて、「カナダ史上最悪」と言われる銃撃事件が発生しました。

 

「カナダ史上最悪の銃撃事件」と耳にしたことがきっかけで、事件の詳細や過去にカナダで起きた凶悪事件を調べてみると、興味深い点がいくつか見つかりました。本日は、カナダで過去に発生した事件を複数回に分けてみなさんとシェアしたいと思います。

第一弾記事では、2020年4月18日~19日にかけて起きた、カナダ史上最悪とも評された、ノバスコシア州の銃撃事件をご紹介します。

カナダ留学やワーキングホリデーを考えている方は、こうした事件が起きていることも頭の片隅に入れておくべきでしょう。なお、海外生活での防犯対策に関しては、以下のコラムも参考にしてみてください。

 

ノバスコシア州で起きた事件の概要

カナダで発生した大量殺人事件と言えば、1989年に起きた「モントリオール理工科大学虐殺事件」が有名でした。ケベック州のモントリオールで発生したこの大量虐殺は28名が犠牲となり、そのうち14名は死に至りました。また、犯人は凶行後に自殺をしています。

今回の事件が起きる前までは、この事件が「カナダ史上最悪」とされていました。しかし、本日ご紹介するノバスコシア州銃撃事件は、モントリオールの虐殺事件よりも多い死者を出す事態に発展しました。

以下では、最新の事件詳細をお伝えしていきます。

 

・事件が起きたロケーション

「カナダで銃撃事件発生」と聞くと、現地で滞在する留学生や友人を心配する方も多いと思います。今回の事件は、日本人のワーホリや留学生が多く集まるエリア(トロントやバンクーバー)からは離れたノバスコシア州で発生しました。

カナダ東部の大西洋に面している地域で、トロントからは飛行機で2時間、バンクーバーからは乗り継ぎを含めて11時間ほどの場所に位置しています。

 

→ ノバスコシア州はアメリカのニューヨークよりも、さらに東側です。

 

歴史をさかのぼると、ノバスコシアに初めて移住したのはアジアからやって来た狩猟民族だとされています。当時は漁業を中心として州の経済が回っていました。

時代の流れを経て現在では農業や鉱業が主な産業となり、スコットランド、イングランド、アイルランドといったヨーロッパ系民族が人口の大半を占めています。

近隣3州と合わせて、「Atlantic Canada(アトランティック カナダ)」とも呼ばれ、豊かな自然や漁港が魅力的な地域として認知されています。

 

・犯人像

ノバスコシア州銃撃事件の犯人は、ガブリエル・ワートマンという51歳の男性です。彼は大学を卒業した後、歯科医として働き始め、自身のクリニックも経営していました。近隣住民の話では、彼には車やバイクを集める趣味があり、中古のパトカーなどの目立つ車両をガレージに駐車している時期もあったそうです。

物件も複数所有しており、地元ではある程度名の知れた人物だったと報道されています。他に、彼は数年間に渡って、職場の同僚や家族とケンカが絶えなかったという報告も上がっています。

ガブリエル氏の凶行は、4月18日の夜にPortapique(ポルタピケ)というエリアから始まり、車を使って場所を転々としながら犯行を重ねました。彼は、最終的にEnfield(エンフィールド)のガソリンスタンドにいるところを警察に突き止められ射殺されますが、事件が終息したのは翌日19日の朝でした。

 

彼の銃撃と逃走は時間にして13時間、走行距離では90kmにも及んだのです。

 

犯行現場は銃殺や放火の全てを含めると、16箇所にのぼると報告されています。現時点では単独犯として扱われており、「テロの可能性は低い。」と警察から発表がありました。

 

・事件の被害者

今回の事件の死者は、少なくとも22名に達しています。それ以外の生存者はほんの数人で、銃撃を受けた大半の被害者が死を迎えました。

犯人の攻撃はまず内縁の妻に対して向けられ、その後、近隣住民が次々と殺傷されました。彼は隣人だけでなく、知人の家に車を走らせてまでも殺人を決行しました。また、その過程では通り魔的に、偶然その場所に居合わせた人々の命も奪っていきました。

17歳の若者や妊婦といった老若男女様々な住人だけでなく、現場に駆けつけた「RCMP」(下記参照)の隊員も殺害されました。

 

警察の動き

以下では、警察が事件終息までどのような動きを取ったかについてご紹介していきます。

 

・RCMPとは?

 

「RCMP」は、Royal Canadian Mounted Policeの頭文字を統合した名称で、王立カナダ騎馬警察(または、王立カナダ国家憲兵)を指す言葉です。

馬による移動やパトロールがメインだった時代の名残で、今でも「騎馬警察」の呼称が浸透しています。

カナディアンからは、親しみを込めて「Mountie(マウンティ)」と呼ばれることもあります。そもそもカナダの警察組織は3つの層に分かれており、連邦・州・都市(市町村)という3機構で成り立っています。

 

RCMPはその中でも、最も広範囲に活動している「連邦政府の国家警察」に当たる組織です。

 

その責務は、刑事法や麻薬取締法に基づく任務、政府要人の警備など多岐に渡ります。

RCMPは、街中にある交番の巡査以上の警察活動を行っている階層と言えます。

そのような位置付けにあるため、「国家警察官の命も巻き込んだ事件」と聞くだけで、「とんでもない出来事が起きてしまったのではないか?」と不吉な予感を覚えます。

 

 

・RCMPの動きは?

RCMPはガブリエル容疑者を捕えるまでの間、フェイスブックとツイッターを利用して地域住民へ警戒を呼びかけていました。最初の事件現場に到着した警察は被害者の姿を見て、他殺であると断定しました。しかし、そこには容疑者の姿は見当たりませんでした。

警察は事件初日の時点で、住民へ向けて危険エリア詳細の開示とドアに鍵をかけて自宅内に留まるよう指示を出しました。その危険勧告から少し時間をおいて、別の場所に新たな犠牲者がいることと、放火事件も発生している実態が明らかになりました。

警察は翌朝7時頃にも、住民に引き続き警戒するよう要請し、万が一不審な人物を見かけたら迷わず通報してほしいと呼びかけました。

 

そして、その2時間後には犯人の特徴がツイートされました。

その投稿は、「彼がパトカーに似た車に乗っていたり警官の制服を着ていたりする可能性がある。」という内容でした。

警察によると、彼はRCMPの一員ではないそうです。ガブリエル氏が、それらの装備をどのように入手または、生産したのかについても捜査の対象となりました。

 

事件の問題点

犯行の詳細を知るだけでも胸が痛みますが、事件の終息後に見えてきた問題点もありました。

以下で、そのポイントをお伝えします。

 

・アラート レディの未配信

容疑者が逮捕されるまでの間、地元メディアや政府がRCMPのツイート(犯人に関する最新情報や警告)を報道時に引用したり、シェアしたりすることが許可されていました。また、警戒情報をさらに幅広く住民へ届けるために、「Alert Ready(アラート レディ)」の準備も進められていました。

「アラート・レディ」とは、カナダが採用している緊急警報システムの一種です。この警報システムは、スマホの緊急地震速報をイメージしてもらうと分かりやすいかもしれません。

日本では、地震が来る直前に携帯から警報音を鳴らし、警告メッセージを届けることで、国民に危険を周知することが可能になっています。

 

それと同じ形で、より多くのノバスコシア州内の地域住民が、逃走している犯人に警戒できるよう整備する予定でした。

 

なぜなら、住民自身が率先して情報収集をしない限りは、フェイスブックやツイッターだけで住民全体に最新情報を行き届かせるのが困難だからです。

警察は結果として、アラート・レディの配信準備中に、犯人の居場所特定と射殺に至りました。事件の終息に安心したのも束の間、犠牲者は22名以上に膨れ上がり、史上最悪の事態になっていました。

「緊急警報をもっと早く発信できていれば、被害拡大を防げたのではないか?」と警察を避難する声も一部で上がりました。

 

→ モントリオール理工科大学虐殺事件の際にも、「警察の対応が迅速であれば被害拡散を止めることができた。」とする意見が上がりました。

 

ガブリエル氏の各現場での凶行詳細や、犯行動機に関する情報はまだ不足しています。犯人の死亡は、大量殺人事件の真相究明を難解にする原因のひとつです。

警察は4月28日時点でも、事件にまつわる目撃情報や写真・映像の提供を住民へ呼びかけています。

 

・バーチャル葬儀

通常であれば、今回のような凄惨な事件の後には、故人を悼み悲しんだり遺族を慰めたりするための式典やお葬式が催されます。

しかし、この事件は新型コロナウイルスが蔓延し、外出自粛が呼びかけられている状況下で起きました。他人との接触が制限されている環境なので、遺族はバーチャルで葬儀をするか、コロナウイルスの終息を待つしかありません。

それでも、犠牲者の情報を知った地域住民は、現場に献花やキャンドルを置いていったりSNSを通じてお悔やみを投げかけたりする方法で、彼らなりの追悼の意を表明しました。

 

【まとめ】 情報は様々な角度から収集しよう!

ノバスコシア州銃撃事件は、カナダ史上最多の死者が発生する案件となりました。大量虐殺事件やテロ行為の場合、数ヶ所で複数人を一気に襲撃するケースが多く見られます。

一方、本件は犯人が犯行現場を転々と変えた点が珍しい事案でした。また、犯人が警察官を模倣して動き回っていたこともあり、事件の終息まで13時間も要する展開となりました。

ただでさえ、新型コロナウイルス関連のネガティブな報道が多い今日この頃です。それに加えて、「殺人犯があなたの街にいる。」という警告を受け取った住民の不安は計り知れません…。

 

かつては、「カナダは治安が良い国だ。」と言われることも多くありましたが、絶対的に安全な国はもはや存在しないでしょう。海外で発生した事件全てが日本で報道されるワケではありません。

また、それらの情報の多くは、自分から積極的に収集しない限りは得られません。特に現在のようなコロナウイルス一色の状況下では尚更情報が希薄化されてしまいます。

留学やワーキングホリデーをする際は、ポジティブな側面だけでなく中立的な立場で物事を理解しておくべきでしょう。

 

良い情報だけを頼りに期待を寄せて海外生活をスタートしてしまうと、現地に到着してから怖い思いをする可能性があります。

 

ノバスコシアは、すでにお伝えした通り、カナダ留学を考えた時にまず思い浮かぶトロントやバンクーバーを含む州ではありません。

本コラムは、「カナダでも凶悪犯罪が起きているから、カナダを渡航先には選ばない方が良い!」と伝えたくて書いた記事ではありません。でも、その国で起きている出来事を客観的に捉えるきっかけにしていただけると嬉しいです。

私自身も引き続き、カナダで起きた出来事(良いことも悪いことも)を、みなさんに分かりやすくお伝えできるよう努めます。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

参考サイト

・Facebook / Royal Canadian Mounted Police in Nova Scotia
https://www.facebook.com/rcmpns/

 

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