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ハーフ(ミックス)の子供と語学学習の関係性

公開:2020/02/19 著者:小松 久里子 193 Views

私はフランスの大学で博士論文を書いています。研究テーマは、「成人日本語学習者によるインフォーマル言語学習」です。

ですが、それ以外にも一般的に言語学に関することには興味を持っており、実際の研究内容とは異なりますが言語学習に関する他の要素や他の分野であっても興味を持っています。

先日、ハーフの方など様々なカテゴリーに関しての記事をお送りしました。

 

 

ハーフやミックスの方の悩みや特有の問題として、「ハーフあるある」があると思います。日本でも最近では、ハーフのお子様の比率もかなり高くなっているそうです。

「ハーフあるある」でよく聞くのは、「英語が話せるか。」と「初対面でも必ず親の馴れ初め。」を聞かれるそうです。

では、そのハーフ、ミックスと言うのはどういうことなのでしょうか?彼らの語学学習や性格形成などについて、お送りしようと思います。

ハーフなど異なるバックグランドは血統だけなのか

ハーフと言う血筋だけではなく、生まれ育った環境も色々あり、それが人格形成や、文化背景、生活様式、そしてもちろん語学力などにも影響する事もあります。

 

また、外見はやっぱり周囲との関係の中でかなり影響する部分でもあるかもしれません。

私の知人の日仏ハーフの女性の方はお母様がフランス人で、お父様が日本人だそうですが、生まれた時からずっと日本に住んでいます。

しかし、母の国でも生活がしてみたいと、最近フランスに移住しフランス滞在3年ほどになるそうです。彼女はパスポートは日仏両方保持しています。

 

※パスポート保有と二重国籍に関しては、実際日本は二重国籍を認めていないのですが、彼女のようなケースもあります。詳細はまたいつか改めて。

 

ちなみに私は100%日本人ですが、親元離れて12歳からヨーロッパに来てしまい、人生の半分がヨーロッパなのでその場合は人格形成的にはどうなるんだろう?なんて思ったりしています。

この場合で日仏ハーフの友達と私を比べた時に、当たり前ですが外見100%日本の私より日仏ハーフの彼女のほうが周りに「フランス人」度が高く見られます。

私は私で、海外に長いにしろ、外見100%日本人で、雰囲気なども日本人らしいと思っています…。また、パッと見も性格も日本人ぽいと言われます。

 

語学に関しても、やはり母国語は日本語ですし、海外が人生の半分でも色んな国に滞在しているので、滞在期間で考えればやはり日本が一番長い滞在になります。

人格形成は家庭環境も関係すると思いますが、私は早い時期に海外に出てしまっただけではなく、親元すら離れてしまいました。それもそれで、人格形成に関係しているかもしれないですし、その場合はどうなんだろう?と思うことがあります。

そんなこともあり、私の環境はちょっとまた特殊ですが、最近仲良くしてもらっているハーフのお友達の方ともそう言う問題などについても色々話す機会がありました。以下では、そんな周りの方の体験談なども交えてお送りしようと思います。

 

アイデンティティ探しはハーフ特有の悩みなのか?

特に既に大人になった(20~30代?)ハーフの方と、子供の頃にあったハーフの悩みみたいな話をすることがあります。しかし、成人し大人になると、年代のせいかもしくはお国柄(フランス)のせいか、特に悩みはないようです。

以前大学生のハーフ(日仏)の方がハーフに関する調査を大学の卒論でしていたのですが、その質問に答えてくれた知人の30代の日仏ハーフさんが以下のように答えてくれました。

「こういう悩みは若い頃にはあるのかも、しれないけど…。」と前置きをし、ハーフの友達の彼女曰く「中二病」みたいな質問が多かったと言っていました。

 

その後、私も質問を見せてもらうと、若い時にある「自分探し」みたいな葛藤がハーフということで多少悩みが増えるのかな…と思います。

アイデンティティを探す、と言うか「自分て誰だろう?」と言う時に起こる葛藤は、若い頃は誰にでもあると思います。

ハーフの方は、2つ(以上)の血統や文化が入っているため、そして周囲からも何か(外見に対して)言われたりする事により、悩みや葛藤が増えるんだと思います。

 

でもこういうのは、血統そのものだけではなく、どこに住んでいるか、どういう家庭環境で育ってきたかでも本人の意識が変わるのかなと思いました。色々話を聞いていると、日本はまだハーフさんに対する認識とか意識が薄いのかなと思いました。

一方、ヨーロッパだと、ハーフとか純血といったことはがあまり関係ないといった感じがします。特にこっちだとヨーロッパのミックスさんも多いですが、外見的にはそれがあまり分かり難いと言うのも、関係しているかもしれません。

例えば、私の周りには仏伊クォーターや、仏独ハーフさんなどもいますが外見的には分からないので本人からハーフだと言われないと気がつきません。そういう意味では外見も大事なのかなって思います。

 

外見というか雰囲気と言うか、日本か他国かどちら寄りに見えるかと言う事でも、周囲の人の反応が違ってくるようです。

例えば日本でハーフのタレントさんが多くいますが顔はハーフ顔でも、雰囲気や中身は日本人っぽいという方もいます。

この辺りは外見的な話ですが、ハーフさんでも日本的顔か外国人的顔か、またどこの国とのハーフかと言うことでも、周囲からの反応は変わると思います。

 

フランス人的なハーフ、ミックスのカテゴリーは?

私の友達でご両親共日本人と言う家庭で育ち、生まれがフランスで国籍も「フランス人」の子がいます。彼女は、日本在住歴は無かったはずなのですが、先ほどの日仏ハーフの友達と同様にパスポートは2つ所持しています。

世界には彼女みたいな「ばなな」というカテゴリーの方もいます。外見はアジア人だけれど、中身はフランス人という事です。彼女は完璧な日仏バイリンガルですが、本人曰く通訳などはできないそうです。

また、日本語は親御さんとの話が主なので、若者言葉はあまり話さず、スタンダードな日本語を話します。さらに言うと親御さんの影響で、昭和的な日本語を話します。やはり、環境と言うのは、言語学習にも大きく影響するのかもしれません。

 

また、他にも育った環境が大きく関係すると言えるのですが、私の周りで仏中ハーフの方がいます。彼はずっとフランス在住で自分の中では自分は100%フランス人と思っています。でも外見のせいで、たまにどこ出身か聞かれることがあるそうです。その時には、「母親が中国人」という言い方をしているそうです。

そんな彼は一人でいる時はいいのですが、私と一緒に歩いているとアジア人度がアップするようで、なぜか一緒にいるといつも「外国人」扱いを受けます。

よく「HELLO」と声を掛けられたり「フランス語分かる?」と聞かれたりします。

 

彼自身はハーフ顔でヨーロッパでも馴染んでいます。その彼にはお兄さんがいて、お兄さんはちょっと濃いくらいのアジア系の顔をしています。

なので、ずっとフランスに住んでいても、お兄さんの方はフランスにいながら「中国人(外国人)」と思われることが多いようです。

やはり外見そのものも対人的に関係してくることがあると言えます。それでもハーフの方のアイデンティティというのは、どこに長く滞在するか…で変わるかと思います。

 

→ 中国とフランスのハーフの友人。お兄さんはもっとアジアよりの顔で、お兄さんのほうがバイリンガルに育ったそう。

 

ハーフ、クォーター、ミックスの方と語学力の関係性

性格形成や生活様式だけではなく、家庭環境や滞在国によって言語能力も関係すると思います。

「ハーフ=バイリンガル」とも限らないようで、実は親御さんの努力や家庭環境が大きく関係しているようです。

私自身は自分はバイリンガル、トラリンガルではないと思っているのですが、語学はどんな環境においても努力は必要だな…思います。

 

ハーフのバイリンガル言語学習も、家庭環境が大きく影響します。面白いことに通常1人目のお子さんはバイリンガルになりやすいようですですが2人目、3人目は意外とモノリンガルになる傾向があるように思います。

1人目のお子様は、お父さんとお母さんの両言語を聞いて育ちます。それに、親御さんも母語を話そうと努力をされると思います。

しかし、2人目のお子様ができた時は環境が変わります。家庭での話者が3人(お父さん、お母さん、そして兄弟)いるため、1人目のお子様は滞在国の言葉を弟(妹)に話してしまい、バイリンガルにならないケースもあるようです。

 

例えば、先ほどの仏中ハーフの子の場合、お母さんが中国語、お父さんがフランス語、そして外に出るとフランス語という生活をしていました。小さい頃彼は、「中国語 = 母と話す言語」と認識していました。

さらに、中国語はお母さんとしか話さない言葉なので、「ちょっと変わった言語 = 他の人とは話さない言語 = 母親としか話さない言語」と思ったそうで、弟(私の友人)が生まれた時に母親は中国語を話し、父親はフランス語を話し、そしてお兄さんは弟にフランス語で話していたそうです。

当然、ご兄弟がいる場合、親と一緒に過ごす時間よりも兄弟同士で一緒にいることが多いはずです。と言うことで、弟である私の友人は中国語があまりできない(本人曰く)そうです。

 

→ 左がタイ人とフランス人のハーフの友人。お兄さんはタイ語とフランス語のバイリンガルでしたが、彼のタイ語は日常会話ができる程度。大きくなってから改めてタイ語の勉強をしたそう。

 

同じケースは友人の子供にも見られ、この家庭はさらに複雑(血的に)なのですが、父親がタイ人とフランス人のハーフ(母語はフランス語)で、母親がロシアとウクライナのハーフ(母語はロシア語)と言う子がいます。

この二人が出会ったのはイギリスだったので、最初二人の共通言語は英語。最初の息子が生まれた時にはアメリカにいて、まだ彼が小さい時にフランスに引っ越してきました。

この息子さんにとっても母親が話すロシア語は、周囲の人が話す英語ともフランス語とも違い「ロシア語=おかしな言語」と認識をして、あまり話したがらなかったそうです。ですが、一応ロシア語も理解はしている(けれど話すのはあまり…のよう)で、その後生まれた妹たちは全然ロシア語が分からないようです。

 

この父親は私の友人なのですが、彼もお兄さんがいてお兄さんのほうがタイ語もちゃんと話せると言っていました。彼はタイ語をちゃんと勉強したくて、タイで研修をしてタイ語を習得していました。

一応タイ語のベースはあり、日常会話ができるレベルだったようですが、研修をして仕事でも使えるくらいになったそうです。

この一家は言語に長けている家族なので、色々異なるかも知れませんが、語学力は環境に大いに影響されるということが分かると思います。

 

語学学習はあくまでも家庭環境、周囲の環境による

今回の話は、周囲の家庭環境を見て書いたものなので、実際の調査というわけではありません。

日常生活の中で今まで出会ってきた3~4組ほどのハーフのご兄弟(先ほどの仏中ハーフの子も含め)を見たり、話しを聞いたりして思った私の独断と偏見からの意見です。

私の研究は大人の言語学習や留学に関してなので、バイリンガル教育などの研究をしているわけではありません。

 

幼児の言語学習に関しては、周りに聞いた感じでのことだけなのですが、多くの場合言語能力は環境に影響していることが大きいという印象です。

 

血筋的にバイリンガル家庭だからと言って必ずしもバイリンガル教育ができるというわけではありません。

親御さんの語学に関する意識はもちろん、何番目の子に生まれてきたのかなども言語習得には関わってきます。

同様に、私たち外国人が言語を学ぶ際も、「周囲の環境が重要」であることは記憶にとどめておきたいところです。

 

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