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カテゴリー:学校の選び方

【フィリピン留学】授業時間が長い学校は良い学校なのか?適正な授業時間を検証してみた

公開:2019/04/16 著者:齋藤 朱里 1301 Views

フィリピンの語学学校は朝から夕方までの1日中授業を行うスタイルです。

 

平均的な授業は8コマ(8時間程)ですが、10コマ(10時間程)以上のコースを設けている語学学校もあります。

 

授業数は多ければ多いほど、「英語に触れる機会が多いため英語力を向上できる!」と考える方もいると思いますが、本当にそうなのでしょうか?

実際、授業時間数が多い学校が複数存在しているので、ある程度の効果は期待できそうな気がしますが、デメリット(副作用)は無いのでしょうか?

今回は、平均コマ数以上の授業を受けることのメリット・デメリットを考えてみます。そして、フィリピン留学の適正な授業時間を分析したいと思います。

フィリピン留学での授業形態

フィリピンの授業形態は欧米留学と異なり、朝から夕方までの一日授業がある形態です。授業の内訳として、一般英語コースにおいては、マンツーマンが約4~5コマ、グループ授業が3~4コマで、トータルの授業時間は平均8コマです。

多くの語学学校では、8時から18時まで(うち1時間ランチタイム)の9コマが設けられており、その9コマの中に授業、自習時間、選択授業、フリータイムの時間があります。

コースによっても授業時間が異なる場合があり、生徒が希望する授業時間数に応じたコースを選ぶことができる語学学校もあります。

 

フィリピン留学では、何れの語学学校も欧米の語学学校に比べたら授業時間は長いのですが、その中でもとりわけ ”スパルタ校” と呼ばれる語学学校は、授業時間数(コマ数)が多い傾向にあります。

 

8~18時の授業時間に加え、授業が始まる8時前の早朝クラスや、18時以降の夜間クラス、義務自習の時間が設けられています。

以下に、一般英語コースにおいて、9時間の授業を受けることができる代表的な語学学校を幾つかまとめてみました。

 

TARGET Global English Academy(TARGET)

コース名: TARGET6 / TARGET ULTIMATE8

授業数: 計10コマ(自由選択2コマ含む)

コースの特徴: 自由選択のナイトクラスでは文法や会話表現、ビジネス英語、またTOEIC試験対策などの内容から2つを選択できる。コマ数に自習時間は含まれていない。

 

 

C2 Ubec English Academy(C2)

コース名: ESL10コース

授業数: 計10コマ(すべてマンツーマン授業) ※土曜:3コマ

コースの特徴: すべてマンツーマンの授業のため、自分の苦手な分野を集中的に学習できる。コマ数に自習時間は含まれていない。

 

 

English Fella Language School

コース名: PIC-4コース / PIC-5コース

授業数: 10コマ(うち自習2コマ) ※土曜:2コマ

コースの特徴: スパルタ規定の学生はプレミアクラスの参加が義務付けられているため、授業時間総計は8時間。その他、義務自習が2時間。

 

 

Cebu Globalization ESL Center(CG)

コース名: Intensive ESL / Premiere ESL

授業数: 12 コマ(うち自習2コマ) ※土曜:2コマ

コースの特徴: 単語テストとエッセイ作成が1コマ。20時~22時は義務自習。

 

 

CIJ Academy

コース名: Power Sparta4 / Power Sparta5 / Power Sparta6

授業数: 11コマ(うち自習1コマ) ※土曜:2コマ

コースの特徴: 単語クラスと文章テストクラスが毎回1コマずつ。義務自習が1コマ。

 

 

Cebu Pelis Institute(CPI)

コース名: Rapid Progress

授業数: 9コマ

コースの特徴: 特にスピーキングとリスニングの強化に力を入れている。コマ数に自習時間は含まれない。

 

 

SMEAG Global Education

コース名: ESL コース1 / ESL コース2

授業数: 12コマ(自由選択の授業を含む)

コースの特徴: スペシャルクラスという自由選択の授業内容としては、発音、音楽、実践英語、スピークアップなど。早朝夜間スパルタクラスの内容としては、語彙、文法、CNNニュースなど。コマ数に自習時間は含まれない。

 

 


 

上記のリスト校を見て頂くと、コマ数に自習時間を設けている学校とそうでない学校が見られます。コマ数に自習時間が含まれている場合は、強制的に自習、勉強をしなければならないことを意味します。

コマ数に自由選択が含まれている場合は、そのコマ数の時間は選択授業に参加しても良いですし、自分のフリータイムの時間として勉強以外のことをやっても良いということになります。

ご覧の通り、スパルタ校(Spartaと記載がある学校)は、9コマ以上のコマ数が設けられており、ボリューム感は満点です! まさしく一日中英語を勉強できる環境にあるため、英語の勉強に打ち込みたい人にはとても魅力的なカリキュラムに見えます。

 

授業時間が長いコースを選ぶ「メリット」とは?

授業時間が長いコースを選択するメリットとして、以下3点があげられます。

 

1. プロフェッショナルの英語と接触する機会が多い。
2. コマ数が多ければ、費用対効果が高く感じられる。
3. 覚悟を決めて学習環境が作れる。

 

まず、1つ目のプロフェッショナル(教師)の英語に接触する機会が多いことに関してですが、リスニングやスピーキング力を向上させるためには、プロ(ネイティブスピーカー)の英語と接触することが大切と聞きますよね。

特にマンツーマンが多い授業だと、英語のプロフェッショナルの先生と接する時間が非常に多いため、友達と英会話しているより実践的な英語を学べます。また、発音に関してもネイティブに近づけることも可能でしょう。

学校の友達はネイティブでも先生でもないので、友達と会話している時間に比例して、間違った表現や発音をドンドン吸収することにもなります。1日の大半を先生と過ごせるので、正しい英語に触れる時間が長いのは最大のメリットです。

 

次に2つ目の費用対効果が高く感じられる点について。フィリピン留学は元々、トータル費用は欧米留学と比較して3分の2前後と言われます。

ただでさえ格安ですが、フィリピン留学においてはコースによる費用の差はさほど大きくありません。

そのため、コマ数が多いコースを取った方が金銭的にお得に感じます。

 

最後に3つ目の勉強の環境作りができるということに関して。自分に甘い方は、コマ数が少ないコースを取ると、フリータイムの時間は勉強をするより娯楽や遊びを優先してしまう人もいます。誘惑をシャットアウトして、自分を追い込みたい人には良いでしょう。

コマ数が多いコースを取れば、自分を厳しい環境に置くことができます。さらに、周りの学生も同じ環境なので、生活に慣れると勉強する日々が当たり前の状態にもなってきます。

また、スパルタ式には勉強目的の人向けのコースなので、他のコースとは違って単語テストやエッセイ作成が授業の一環として実施されています。それらを毎日継続することで、基礎力の底上げが強化されます。

 

→ 短期集中で勉強することで最大効果が期待できる。

 

こうして見ると、授業時間が長いコースは、英語を熱心に勉強したいという方や、結果を求める方にはとても魅力的なカリキュラムで、英語力向上に効果的だと感じると思います。

また、学習効果に関しては、短期集中学習の方が高い成果を出せることは、フィリピン留学の方が欧米留学よりも高い成果が出ていることからも明らかです。

つまり、ただ海外生活を長くしている人よりも、短期集中で意識を持って勉強している人の方が、間違いなく英語力アップしています。

 

 

授業時間が長いコースを選ぶ「デメリット」は?

大事なことは、果たして授業時間が長いことで、「良い学習ができているのか?高い英語力の向上がより見込めるのか?」と言うことです。

率直に言うと、授業を長く受けることが必ずしも良い学習方法とは言い切れません。その理由としては、授業時間が長いと自習時間が十分に取れないからです。

特に重要なのは、 ”復習時間” です。いくら多くの授業を受けたとしても、その知識を効率的に吸収できなければ、英語力は身につきません。定着した英語力を身に付けるためには、復習が非常に重要になのです。

 

授業を受けているだけで、知識がドンドン頭に入る人はいません!

 

テスト勉強の時を思い出してみてください。

授業で習った知識を頭に定着させるためには、授業を受ける時間と同等、もしくはそれ以上に机に向かって勉強(自習)しませんでしたか?

つまり、授業時間が長いと、生きた英語に多く触れられる一方、自習時間が十分に確保できないデメリットが出てくるのです。下記の表は10コマ授業を取った場合の1日のタイムテーブルです。

 

10コマの授業を受けた場合のスケジュール

時間時限項目
7:00~8:00起床・身支度・朝食
8:00~9:001時限授業(マンツーマン)
9:00~10:002時限授業(グループ)
10:00~11:003時限授業(マンツーマン)
11:00~12:004時限授業(グループ)
12:00~13:00昼食
13:00~14:005時限授業(マンツーマン)
14:00~15:006時限授業(グループ)
15:00~16:007時限授業(マンツーマン)
16:00~17:008時限授業(グループ)
17:00~18:009時限授業(マンツーマン)
18:00~19:00夕食
19:00~20:0010時限授業(グループ)
20:00~自由時間、自習時間

 

ご覧の通り、10コマ授業があるコースを選択した場合、自由時間は20時からになります。重複しますが、英語力を高めるためには復習が大切です。その日受けた授業10時間分の復習を20時以降にすべて行う必要性があります。

翌日も朝7時頃には起床ですら、夜更かしして勉強する時間も取れません。実質的に自習時間に取れる時間は、1日3時間程度ではないでしょうか。

 

効率良く知識を吸収できる人もいるでしょうが、一般的に「10時間分の復習を短時間できるか?」と問われたら、「不可能」と答える人の方が多いはずです。

 

物理的には4~5時間の自習時間を確保することも可能です。しかし、1日に1~2時間の休憩時間も欲しいところですし、友達との交流時間も多少はあるでしょう。つまり、このスケジュール内で確保できる自習時間は、おそらく3時間が限度です。

日本で全く勉強して来なかった方は、3時間も自習していたら十分と思われるかも知れません。ですが、10時間の授業時間に対して、3時間の自習時間という割合を考えると、少々バランスが悪いようにも漢字ます。

授業で10時間も母語と異なる言語を使用することは、頭をフル回転させていますし、精神的な疲れもあります。授業後に「勉強するぞ!」と意気込む人よりは、疲れと達成感から復習を劣ってしまうのは人の方が多くなります。

 

最適な学習時間とはどの程度なのか?

授業数が多い学校やコースが悪いのでは決してありません。

授業時間に応じた一定の復習時間を設けることが大切で、授業時間が多いコースだとその自習時間が十分に取れないことが問題になります。

数週間以内の短期留学で物理的に海外滞在時間が限られる方は、限られた時間の中でたくさんの授業を取って、生きた英語に触れるのは価値がある時間の過ごし方だと言えます。

 

中長期でフィリピン留学する方は、1日6~8コマの授業を取り、最低でも3時間以上を復習に時間を取るのが最適の勉強方法だと言えます。

 

1日にどの程度勉強できるかは、人それぞれ異なります。自習時間が3時間以下になってしまうのであれば、授業時間を5コマなどに減らしたほうが良いかも知れません。

または、最初の1~2カ月だけ英語漬けの生活に慣れるためにスパルタコースを受講し、その後に通常のコースに戻すというやり方もお勧めです。

 

英語力を向上させるためには、より多くの授業を受けるよりも、自分に必要な自習時間から逆算して、「自分にはどのくらいのコマ数が取れそうか?」を考えることが重要です。

 

英語力が伸びている方は、自習時間をしっかり確保し、しっかり自習しています。授業も大事ですが、それ以上に自習していない人は、思ったほど英語力は伸びません。

学校側で義務自習の時間が定められていたとしても、全く集中できずに勉強が進まなければ、自習の意味がありません。

 

一番は自主的に自習、特に復習を行うことが大事なのです。

 

しかし、自分に甘いタイプの方、周囲に流されてしまう方は、授業を多く取って強制的に英語環境に置いた方が良いかも知れません。

留学は自分との戦いです。英語力を向上させたいのであれば、日々コツコツと頑張れる環境を作らないといけません。無理のある生活環境は、数日は耐えられても、長続きしません。次第に辛くなってきて、英語が嫌いになってしまい兼ねません。

自分にとって無理の無いスケジュールを選択し、日々の学習ルーティンを継続できることが、英語をモノにすることができるカギです。これからフィリピン留学を検討している方は、学習時間もポイントに入れて留学プランを組んでみてください。

 

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