【フィリピン留学】「厳しい学校」と「自由な学校」どのくらいの落差があるのかを検証!

フィリピンには100校以上の語学学校が存在すると思われますが、各学校の校風は異なることはご存知でしょうか!?
例えば、以下のような特徴があります。
・アットホームで堅苦しくない緩い感じの学校
・緩くも厳しくも無い中性的な学校
・学生の学習意欲を尊重する学校
・学校独自の教育方針を貫いた学校
・勉強一筋の環境を重視する学校
すべては学生のフィリピン留学が充実したものとなるよう、各学校がポリシーをもって作られた校風となります。
つまり、どの校風が一番良いと言えるものでもありません。自分自身の性格や目的、どのくらい英語力を向上させたいかで、目的に合った学校を選んでいくことが重要です。
語学学校の校風を大まかに分けると「自由な学校」、「標準的な学校」、「厳しい学校」、の3タイプとなります。
自由な学校と厳しい学校、どのくらい生活に落差があるのでしょうか?
またそれによって英語の伸びはかわるのでしょうか?
今回は実際の学校の規則なども紹介しながら、「自由な規則の学校」と「厳しい規則の学校」の違いをご紹介したいと思います。
標準的な規則の語学学校とは?
まずは、中立的な語学学校を紹介したいと思います。
そもそもフィリピン留学の標準的な学校とはどのようなものでしょうか?
下記は一般的な学校の規則を抽出したものです。基本的に学生の自主性を尊重した生活ルールとなっており、講師やスタッフから強く指導されるようなことはありません。
項目 | 詳細内容 |
門限 | 門限の設定はありますが、平日、土日授業がない時間は自由な外出が可能。 |
母国語禁止ルール | 母国語禁止ルールはあるが退学などの厳しいペナルティーなどはなく、母国語を話している学生を見かけたら注意をする程度。 |
宿題 | 宿題は出るが強制力はなく、学生の意欲に任す傾向がある。講師からも強く宿題提出を言われることはなく、万が一宿題をしていなかったら授業中に対応していく。 |
義務自習 | 義務自習や義務単語テストなどは無く、あくまで学生の学習意欲に任せる。 |
フィリピン留学の多くの語学学校では、標準的な規則を設定しています。全体の7割くらいが標準的な規則と言って良いのではないでしょうか。
偏りの少ない校風にすることで、カバーできる学生ニーズの範囲も広がるため、学校側もビジネス的にリスクが少ない運営ができます。そのため、標準的な立ち位置を選択する学校が多いと言えるのではないでしょうか。
標準的な語学学校には、様々なタイプの学生が集まり、年齢層も幅広くなります。
標準的な学校の場合、基本的に授業以外の時間は自由時間となります。授業が終わったら、自習室で勉強をする人もいれば、外出して遊びに行く人もいるなど様々です。
自由な校風の学校はどのような環境?
次に自由な校風の語学学校を掘り下げます。
自由な学校は比較的セブのリゾートエリアにキャンパスを持つことが多く、学生寮からはオーシャンビューの景色を見ることができるなど滞在を華やかにしてくれます。
項目 | 詳細内容 |
門限 | なし。夜の外出や泊りなども容認。成人であれば学校内での飲酒やカジノへの出入りも制限を設けていない学校もある。 |
母国語禁止ルール | なし。 |
宿題 | なし。講師にリクエストすれば宿題が出される学校や、宿題は出されるが義務ではないといった学校もある。 |
義務自習 | なし。 |
自由な校風の語学学校には、あまり勉強に縛られたくない方、あくまで自分のペースで時間を過ごしたい方が集まります。
周囲にも自由に過ごす友達が多くなるため、フィリピン留学中は勉強だけでなくショッピングやリゾート滞在、マリンアクティビティー、なども楽しむ機会が増えるはずです。
英語だけでなくフィリピンのアクティビティーを楽しみたい方には、自由な校風の学校がお勧めとなります。
余暇の時間を取ることも大切です。ご自身のご褒美としてフィリピン留学を選択する方やフィリピンに興味があり、長期滞在を希望する方もいます。自由な学校は様々な学生の目的に合わせることができる生活ルールとなります。
世界一周を目標とする学生が集まる学校やダイビングが目的、起業家が集まる学校、など学校のコンセプトも幅広くあります。
自由な学校のデメリットは、勉強より遊びを優先させてしまうことです。
夜お酒を飲みに行って、平日の授業は二日酔いだった、旅行に行くために授業を休むといったことも日常的に見かける光景になります。勉強を疎かにする雰囲気が学校内に広がってしまうのも、自由な校風の学校の特徴でもあります。
自由な校風の学校を選ぶ場合は、自分の意思をコントロールできなければいけません。
実際、多くの方にとって意思のコントロールは、かなり難しいのが現実です。また、門限や外出時間の規制が無いため、犯罪などに巻き込まれる可能性も必然的に高くなる傾向にあります。
厳しい校風の学校はどのような環境?
厳しい校風の語学学校とは、主に生活規則が管理・制限されています。
校則が必要以上に厳しい、授業中の雰囲気が厳しいというものではありません。そのため、厳しい校風と言っても、多くの方は生活していれば環境に馴染んで行きます。
このような生活規則が管理されている学校は、「スパルタ式」とも言われています。また、「スパルタ式」と「標準的な規則」の中間くらいの校風である「セミスパルタ式」を採用している学校もあります。
項目 | 詳細内容 |
門限 | 平日は学校外、外出禁止。土日も条件付き(門限や単語テストのスコアクリア、など)により外出可能。 |
母国語禁止ルール | キャンパス内は母国語禁止となり、万が一母国語を話していれば罰金や外出禁止など罰則あり。複数回のルール違反は、退学処分になる場合もある。 |
宿題 | 強制力の強い宿題が毎日出される。 |
義務自習 | 授業後に義務自習が設定してあり、強制参加となる。また義務単語テストなどもあり、点数が悪い場合は再テストや外出禁止といった罰則が科される学校あり。 |
厳しい校風の学校は、授業以外の時間を完全フリータイムとせず、できる限り勉強ができる環境とルールを作っています。一見、「厳しい校風の学校に行く人はいるの?」と思わるかも知れませんが、意外に人気があります。
英語の勉強は継続です。その継続勉強をご自身のコントロールでしていくことは大変ですし、やはり甘えが生じてしまいます。
これまでの自分の英語学習を思い起こして、甘えと誘惑に流されて勉強できなかった後悔の念がある方は、気を引き締めるためにも厳しい校風の学校を好んで選ぶ方もいます。
ご自身に甘く勉強が続かない人や周りの遊び雰囲気に流されてしまう方、勉強の計画を立てることができない方、などに厳しい学校はお勧めとなります。
強制自習が学校のルールとなれば、勉強始めるきっかけにもなるだけでなく、周りの友人が勉強に励んでいる姿を目にしますし、その環境が日常の光景になって行きます。
「大変そう…」と思うかもしれませんが、全員が同じ環境の中で生活してるので、体がその環境に慣れていきます。また、挫けそうな時があっても、同じ目標を持つ学生同士で励まし合って頑張って乗り越えて行きます。
フィリピン留学には、10代の学生もいます。門限や勉強時間を設定しないと、遊びを優先して、留学の本来の目的を見失ってしまうこともあります。フィリピン留学に送り出す親御さんにとっても、生活ルールに規則がある学校が安心できることもあり、厳しい校風の学校は根強い人気があるのです。
「厳しい学校は、授業で先生が鬼のように怖いのかな?」と想像するかも知れませんが、そのようなことはありません。
厳しい校風でも自由な校風でも授業を行う先生や学校スタッフの対応は、殆ど変わりません。
厳しい校風の学校にもデメリットがあります。ご自身の学習スタイルと合わなかった場合、強制的に勉強をさせられている、嫌々勉強しているといった気持ちに変わってしまいます。
勉強意欲がないのに、勉強時間を確保しても英語力は残念ながら伸びていきません。
厳しい校風の学校を選ぶ時は、学校のルールを確認してご自身の希望に適しているか、留学期間頑張ることができるか、しっかりと考えましょう。
最近では複数キャンパスを持ち、1つは厳しい校風、もう1つは標準の校風とキャンパス毎で校風が異なる運営をしている語学学校もあり、キャンパス間での転校も可能です。
ちなみに、セブのEnglish FellaやCG、SMEAGなどは、複数キャンパスを持ち、キャンパス間の転校も可能です。
厳しい校風の学校に不安がある場合は、複数キャンパスを持つ学校を選ぶと良いでしょう。
英語の伸びに違いはあるの?
上記のように「厳しい学校」と「自由な学校」がありますが、生活ルールに大きな違いはあっても、特別なコースを選択しない限り、授業時間はほぼ同じです。
標準的なコースは1日マンツーマン授業5時間、グループ授業1時間の合計6時間の英語学習時間になります。
厳しい学校は授業時間の6時間プラス2時間の自習、単語テストの勉強、キャンパス内英語使用などの条件が追加されますので、英語を勉強している時間は1日計10時間以上です。
英語の伸びは勉強時間に比例しますので、厳しい学校の方が確実な英語の伸びを実感することができます。
例えば、英語初級者(TOEIC300点程度)が十分なスピーキング力(TOEIC800点程度)を目指す場合、自由な学校の場合は約1年弱の留学期間が目安となります。一方、厳しい学校で勉強する場合は半年間が目安です。
※半年間でTOEIC800点に到達するために必要な学習時間の目安は、平日10~12時間の学習、土日4時間程度の復習を想定した場合での計算となります。
もちろん自由な校風の学校も授業以外で英語を使用しますし、自主学習を行う学生も多くいますので、単純に上記の数字になるとは限りません。
一般論として厳しい校風の学校の方が真面目な学生が多く、より勉強に適した環境が整っていると言えるでしょう。
インターネットを見ていると、「学校が合わなかった」、「想像と違った」、などの口コミを見ることがありますが、それは学校選びに失敗しているからで、その学校が悪いわけではありません。
自由に勉強をしたかった人が厳しい学校に行ってしまうこともありますし、その逆もあります。学校が悪いと言うよりも、自分にとって最適な学校選びを間違っていた留学生側に問題があるケースも多かったりします。
語学学校選びは、フィリピン留学を成功させるために絶対必要なことです。友だちから紹介されたとか、インターネットで評判が良かったといった軽い情報を鵜呑みにせず、しっかりと学校の特徴を把握することが重要です。