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カテゴリー:学校の選び方

海外留学すれば英語環境になるのか?英語力アップには英語環境の「質」が重要!

公開:2018/11/14 著者:中川 友康 678 Views

多くの方が海外に行けば、「英語環境だから英語力アップするはず!」と思っています。

語学学校を選ぶ際も、色々な国籍の学生がいて、多国籍な友達を作って英語環境で生活することで英語力アップができると思っています。

インターネットで語学学校のホームページを見ても、「多国籍のメリット」を謳っているところは少なくありません。

 

英語圏に行って、英語環境に身を置けば英語力が伸びるのでしょうか?

 

「正しい」か「間違い」かで言ったら、「正しい」と言えるでしょう。

ただ、「英語力アップできる可能性を十分引き出せる環境なのか?」と問えば、ただ海外で生活するだけでは十分な環境とは言えません。

 

海外留学と深く付き合ってきた立場からすると、回り道をしている部分が多々あります。

 

英語力アップを目指している多くの方は、間違った留学プランを選択してると言わざるを得ません。

どのような環境に身を置くことが、最も英語力アップに寄与するのでしょうか?

当記事では、誰も教えてくれない事実を掘り下げて紹介したいと思います。

英語環境にも「質」があることを知るべし!

留学前の皆さんの英語力は、崩壊的な英語力です。

TOEICスコアで300~400点台が殆どです。これは中学英語も厳しい状態で、英会話はもちろん成立しません。簡単な質問なら片言で答えられるレベルでしょうか。

それもそのはず。高校卒業してから、殆ど英語に触れてない、勉強して無いのですから、当然と言えば当然です。

 

留学(ワーホリ)すると多くの方は、まず語学学校に通うことになります。

 

皆さんにとって、海外留学と言えばアメリカでしょうか?ワーホリで考えてる方は、カナダやオーストラリア、次いでニュージーランドが選択肢となるでしょうか。

語学学校に入学すると、1クラス10~18名くらいの単位でクラス分けされます。そのクラスにいる生徒は自分の英語力と殆ど変わらない外国人です。

日本人はその中に2~3人程度が一般的。日本人が少ない学校を選べば、クラスに日本人は自分だけになる可能性もあります。

 

皆さんは、語学学校で出会った外国人の友達と時間を過ごし英語環境を作り、その中で英語力を伸ばすことになります。

 

授業中ですが、教室に10名以上の生徒がいるので、自由に先生と話をする時間はありません。どちらかと言えば、授業中は先生の授業を受け身で聞いている時間が大半になります。

授業内で会話の時間もありますが、先生と会話をするのではなく、先生が出したトピックに対して、隣の生徒同士で会話をすることになります。

ここで勘が鋭い方は分かったかも知れません!

 

ネイティブと会話してる時間が殆ど無いんじゃないの!???

 

その通りです。アメリカに行こうが、イギリスに行こうが、オーストラリアに行こうが、あまり関係ありません。

良く「オーストラリアの発音は…」など心配する方がいます。そんな質問を頂くと、私は「オーストラリア人との接点は殆ど無いから、あまり気にする必要性は無いかも!」と答えます。(笑)

皆さんが英語力が無い間は、会話する相手はその国のネイティブと言うよりも、語学学校で出会った外国人の友達です。

 

英語力が殆ど無い外国人同士で会話して、英語力が伸びるのでしょうか?

 

一応会話はしてるので、伸びないとは言いません。でも、先生でもない人、ネイティブでもない人と会話して、グングン英語力が伸びるでしょうか?答えは言わずとも分かりますね。

英語力を伸ばすためには、如何にしてネイティブや先生と時間を共有することが大事であることは、誰だって分かります。

まず、そのことについて抑えておいて欲しいと思います。

 

皆さんが思っていた世界とは違いますか?違うと思った方は、行ってから気付いたのでは遅過ぎます!

 

私から見ると、多くの方の留学プランは無計画です。「海外に行った先には、素晴らしい世界が待っている!」と夢を抱いている方が多過ぎます。そして、現地に行ってから思い描いていた現実と違う世界を知り、四苦八苦することになります。

よく自分の留学プランについて冷静になることが大事です。

大丈夫です!解決策はあります。(笑)

 

なぜ外国人同士での生活になってしまうのか?

欧米圏の国々は、日本よりも物価が高いです。

当然、人件費も高いですし、語学学校の授業料だって安くありません。

欧米圏の語学学校でマンツーマン授業をやろうものなら、どんなに安くても5,000円/1時間掛かります。

 

1日5時間のマンツーマン授業を受けて、1カ月(平日20日間)通い続けたら、授業料は50万円/月になります。

 

こんな大金、誰だって払えませんよね…。

ですから、欧米圏の語学学校では、現実的にグループ授業しかできないのです。

グループ授業は受け身で授業を聞いてる時間が長くなります。そう、中学校の時の英語の授業と殆ど変わりません。だから、学校側は皆さんにこう言います。

 

・できる限り同じ国籍の学生と固まらずに、自分の国以外の学生と交流しなさい!
・同じ国籍(日本人)と会話をする時も、できる限り英語を使いなさい!
・多国籍な環境の中で、常に英語を使って生活しなさい!

 

これは学校スタッフから、よく聞くフレーズだったりします。

でも、冷静に考えてみましょう。

この環境の中には、ネイティブも先生もいません。

 

自分とさほど英語力が変わらない外国人同士で英会話して、どれだけ英語力の伸びが期待できるのでしょう?

 

それでも英語の勉強はしてるので、日々少しずつ英語力がアップして行く感じでしょうか。

欧米留学は費用が高いから、これしか方法が無いのです。

特に英語初心者のステージ、つまり最低限の日常会話ができるようになるまでは、この環境で英語力を伸ばす形になります。

 

ネイティブの世界に入っていくためには?

上記で説明した通り、語学学校でできた友達と過ごしていても、さほど英語力アップが期待できません。

自分の英語が間違っていても指摘もありません。

相手が間違った文法や発音を使っていたら、それが自分の英語になってしまいます。

 

ノンネイティブの外国人と付き合っていても、どんどん自分の英語がブロークン英語(フォーマルではない壊れた英語)になっていくだけです。

 

相手に自分の意思が伝わればそれで良いといった「サバイバル英語」になっていきます。

誰もが「フォーマルで綺麗なネイティブに近い英語を話したい!」と思っています。

そのためには、ネイティブや英語教師との時間を過ごさなければ行けません。

 

「間違っていれば、間違ってる!」また「正しい言い回しでなければ、その表現は違う!」と正してくれる相手でなければ、フォーマルな英語を使いこなすことはできません。

 

海外に行けば、半自動的に簡単にネイティブの友達ができると思ってる方がいます。しかし、「そんな甘い世界は無いですよ!」と言っておきます。

逆の立場で考えれば簡単に分かります。今、多くの外国人労働者(留学生)が日本に来ていることは、誰もが肌で感じているはずです。コンビニやファーストフードで外国人店員を見かけない日はありません。

そこで、皆さんに質問です。

 

日本に多くの外国人労働者が来てますが、皆さんは現在、どれだけ外国人の友達がいますか?

 

殆どの方は、「外国人の友達はいない。」と答えるはずです。

そうですよね!これだけ身の回りに外国人がいるのに、外国人の友達がいないのです。…であれば、逆の立場で皆さんが海外に行っても、自然にネイティブの友達ができるワケがないじゃないですか!

はい。「海外に行けば自然とネイティブの友達ができる!」と言った世界は、幻想でしかありません。

 

では、ネイティブの友達ができない根本的な原因を考えてみましょう。

 

ネイティブも別に日本人(外国人)を避けてるワケではありません。会話が成立しない人と付き合うのは、面倒でしかありません。それが主な理由です。皆さんだって同じではないでしょうか。

片言の日本人しかできない外国人と、どうやって深い関係(親友)になれますか?

意志が伝わらない相手と接するのは、相手のことだって良く分からないし、あまり付き合いたくないと思うのが普通ではないでしょうか。

 

最低限の日常会話ができる英語力に達成しなければ、「ネイティブは相手にしてくれない!」と言うことです。

 

一方、留学先でネイティブとの接点を作る手段は簡単です。英語環境のアルバイトをする。シェアハウスをネイティブと一緒の物件を探せば良いのです。

しかし、最低限の日常会話ができなければ、ネイティブの世界に入って行くことはできません。その英語レベルに到達するまでは、皆さんが近づきたくても、相手から避けられます。

では、具体的にどのくらいの英語力が求められるのでしょうか?

 

日常会話が最低限できるレベルは、TOEICで言うなら最低600点以上を指します。

 

私は様々な場所で、「理想はTOEIC650~700点レベル」だと言ってます。このレベルに到達して、はじめてネイティブが相手にしてくれるのです。

では、このレベルに到達するには、どれだけの物理的な時間が掛かるのでしょうか?

崩壊的な英語力から留学した場合、しっかり語学学校で勉強して半年間。ワーホリの場合だと、1年丸々掛かるのが普通だったりします。

 

以下の記事では、どのくらいの留学期間で、どの程度の英語力になるのかの平均レベルを解説してるので、是非合わせてお読み頂くと良いでしょう。

 

TOEICで600点以上に到達するには、最低でも半年掛かる現実を知っておきましょう。

多くの方は、「この最低限のコミュニケーションレベルまで、どうやったら最短でお金を掛けずに到達できるのか?」と考えるはずです。

その方法は、2つあります。

 

短期間での英語力アップにはフィリピン留学がお勧め

1つ目は、日本でTOEIC600点以上まで必死に頑張る方法。

「それができるなら、今すぐにでもやってるよ!」と言う声が聞こえてきそうです…。(笑)

海外留学経験者であれば、TOEIC600点は大したハードルではありません。しかし、日本にいる英語学習者にとっては、かなり高いハードルだったりします。

 

日本だと、多くの方が勉強を1年以上頑張っても、TOEIC600点到達は難しいかも知れません。

 

私は仕事柄、普段から英語を勉強している”英文科の大学生”と話をする機会が多くあります。

留学経験のない英文科の子たちにTOEICのスコアを聞くと、大学3~4年生でTOEIC600点前後だったりします。日本で英語の勉強をしてるレベルだと、日頃から英語の勉強をしていても、600点って高いハードルなんです。

だから、一念発起して突然英語の勉強をはじめたところで、そう簡単では無いと言うことです。

 

2つ目は、欧米圏への語学留学やワーホリに行く前にフィリピン留学する方法。

 

要するに、フィリピン留学 + 欧米留学の「2カ国留学」です。

フィリピン留学については、既に情報が色々な所で紹介されてるので、この場では敢えて詳しく説明しません。

以下、フィリピン留学のメリットですが、やっぱり違いが大きいと言わざるを得ません。

 

・授業時間が欧米の学校の約2倍
・授業の半分以上がマンツーマン授業
・全寮制で通学時間が無い
・食事や掃除・洗濯は学校が提供
・留学費用も安く抑えられる

 

フィリピン留学の場合、TOEIC600点越えには3~4カ月で到達することも十分可能です。

上記の環境を想像すれば、その理由も何となく分かるでしょう。

フィリピン留学については、以下の記事をご覧ください。

 

【参考記事】
フィリピン留学で私が通った語学学校の一日の流れを個別エピソードと共に紹介!

ワーホリで英語力アップが目的なら「2カ国留学」すべきか?そのメリットとデメリットを検証してみた

 

要するに、フィリピンで日常会話レベルの英語力に到達してから、欧米圏に渡航すれば良いのです!

 

日常会話ができれば、欧米圏での海外生活に不安もありません。

渡航してすぐに、アルバイトは英語環境、シェアルームもネイティブと一緒に滞在することができます。

この留学コラム内では、幾つかの留学体験談を紹介しています。他の留学生よりも一段レベルの高い環境で活躍する留学生を紹介していますが、フィリピン経由で欧米圏に渡航した2カ国留学組が多く占めます。

 

私がオススメする理想的な英語環境とは!?

「海外留学は、最低限のコミュニケーション(日常会話)ができるようになってからが本番!」であることが、ここまでで分かって頂けたかと思います。

海外留学は、ネイティブとの接点があって「なんぼの世界」です。そうでなければ、「何のためにカナダに行ったの?」「アメリカに行ったの?」「イギリスに行ったの?」と言う話になります。

最低限の英語力(日常会話が成立するレベル)までは、以下のような生活環境になります。

 

・友達は語学学校で知り合うノンネイティブの外国人
・アルバイト先は日本食レストランやお土産屋
・シェアハウスはノンネイティブ同士で生活

 

要するに、ネイティブとは無縁の生活です。英語ができない人にとっては、日本語環境に依存する生活にもなるでしょう。

せっかくアメリカやカナダ、オーストラリアに来たのに、自分の周りには(英語が殆どできない)日本人の友達と、自分と英語力がさほど変わらない外国人の友達だけ。

既に留学経験者であれば、耳が痛い人もいるはずです。これが無計画留学の結末なのです。

 

そうならないようにするためには、どうすれば良いのですか?

 

良くいただく質問です。(笑)

これまでの話を総括すると、日常会話ができるレベル(TOEIC600点以上)に到達するまでフィリピン留学で頑張って、その後に欧米圏に渡航するのです。

もちろん、お金と時間に余裕がある人なら、最初から行きたい国に行っても問題ありません。しかし、それは効率的な方法では無いと言うことです。

 

フィリピン留学中も英語で会話する相手は、先生だけで十分です。極端なことを言うようですが、生徒同士で積極的なコミュニケーションは避けた方が良いかも知れません。

 

なぜなら、彼らと英語でのコミュニケーションは話し相手にはなりますが、間違った発音や表現などのブロークン英語を吸収することにもなるからです。

会話の相手は、先生だけで良いと言っても過言ではありません。フィリピン留学では、通常1日5時間以上のマンツーマン授業があります。つまり、1日5時間以上のコミュニケーションの機会がありますから、会話している時間を考えても十分です。

フィリピン留学をした際、自由時間にやるべきこと。それは、授業の予習と復習、単語の暗記、リスニング教材を使った学習を中心にやるべきであって、生徒同士の英会話は特段必要ありません。

 

欧米圏に渡航してからも、当然ノンネイティブとの交流は極力避けます。

 

アルバイトする方は、英語環境の職場を探しましょう。常に英語環境で、同僚も客とも常に英語でコミュニケーションします。シェアハウスもできる限り、ネイティブと一緒に滞在しましょう。

アルバイト先やシェアハウスで時間と場所を共有していれば、自然とそこから深い関係に発展します。ネイティブスピーカーと一緒に食事に行ったり、週末遊びに行ったり、フォーマルな英語のシャワーをタダで浴びることができます。

欧米圏の語学学校で勉強するプランの方も、上級クラスで意識の高い生徒と切磋琢磨して質の高い英語を学ぶことができます。

 

繰り返しますが、ノンネイティブと幾ら交流しても、彼らから正しい英語を学ぶ機会はありません。

 

…であれば、極力交流をしない方がベターであるとも言えます。思い出作りにはなりますが、英語力アップにはさほどプラスになる相手ではないと言うことです。

自分の英語力が日常会話レベル以下であれば、ネイティブの世界に入って行けませんから、どうしたってノンネイティブの外国人との交流をせざるを得ません。

無計画留学の多くの方は、ノンネイティブの世界から脱することができず、滞在期間のタイムリミットが来て帰国することになります。

 

海外留学は出発前の計画段階で、成果はある程度見えてしまいます。

 

皆さんが思い描く留学プランがあると思います。でも、それがベストとは限りません。

海外留学で成果を求めているなら、目先の誘惑や希望は一度隣に置いて、冷静に考えましょう。最終的に自分が行きたい場所(国)に行ければ良いではないでしょうか?

闇雲に海外に行けば良いワケではありません。「海外に行けば、英語力が伸びるようになる!」と、楽観的な考え方を改めて、計画的な留学プランを練ってみましょう!

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