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日本の英語教育は間違っている?間違っていない?経済アナリスト森永卓郎氏の見解とは!

公開:2020/01/18 著者:中川 友康 1098 Views

皆さんは自分たちが受けてきた英語教育について、どのように感じてますか?

正しかったのか、間違っているのか、良く議論を聞きますよね。

2020年からは英語教育が小学校3年生からスタートすることにもなっていますし、いずれは小学校1年生からになる模様です。

 

日本の英語教育は詰込み型の読み書き中心で、「全然会話ができないから間違っている!」と言う話は一度は耳にしたことがあるはずです。

 

実際、本当に日本の英語教育は間違っていて、教育方針を改善することで誰もが英会話できるようになるのでしょうか?

1月15日(水)のラジオ放送、「垣花正 あなたとハッピー!」(ニッポン放送/8時~11時30分)の中で、週1ゲストの森永卓郎氏(経済アナリスト)が日本の英語教育に関して興味深い話をしていました。

9時からのコーナー(9時の聴きどこ)で、「共通テストは廃止せよ!日本の英語教育は間違っていない!」というテーマでのお話でしたので、一部抜粋しつつ解説したいと思います。

共通テストで民間英語試験導入が見送りになった件

今年でセンター試験は廃止となり、来年からは大学入学共通テストに代わります。その目玉として、民間英語試験導入になる予定でしたが、それが見送りになったのは記憶に新しいところ。

民間試験では、スピーキング試験やライティング試験が入ってくることになりますが、なぜ見送りになったのか?

その理由は、以下の3点です。

 

・裕福な家庭は何回も受験できるが、お金のない家庭は何回も受験できない。
・地方にはテスト会場が少ないので、頻繁に受験するのが難しい。
・多くの回数を受験した人の方が有利。

 

英語、特に会話は、「慣れの要素」が非常に強いことは皆さんも知ってることですよね!

 

特に英会話は、自転車に乗るのと一緒で、英語を話している時間が長ければ上達していきます。

ですので、スピーキング試験も受験回数をこなしていけば、試験に慣れていきますし、場の雰囲気にも緊張しずらくなりますし、場数をこなすことで会話が流暢になる傾向があります。

よく「試験慣れ」と言う言葉を聞きますが、特にスピーキングに関しては試験慣れしている人の方が良い成績が出せる傾向にあるのは間違いありません。

 

ただし、これから本格的に英語の勉強をする人が間違ってはいけないのは、英会話だけ頑張っていれば時間に比例して話せるようにはならないこと!

 

既に英会話ができるだけの単語や文法の基礎知識があることが前提で、その知識がある前提で話す訓練をすれば英会話は上達していくロジックになっています。

ですので、そもそも単語も知らない、文法の知識もサッパリであれば、幾ら英会話教室に通っても会話力は大した伸びませんし、試験を何度受けようとも良いスコアは取れません。

その辺は、勘違いの無いようにしましょうね!

 

入試改革で話せるようになるのか?

そもそも論として、なぜそんなにスピーキング(英会話)を重視する傾向になったのでしょうか?

その理由について、森永氏が憶測の範疇ですが、以下のように語っていました。

 

“政府の人、及びその有識者に英語コンプレックスがあるからだと私は思ってるんですよね。自分が国際会議とかで活躍できないのは、やっぱり英語がしゃべれないからだと。
なぜ英語がしゃべれないかと言うと、学校でちゃんとしゃべるトレーニングもしてないし、入試でも問われなかったからそうなっちったんだって言うんですけれども、私はそんなことはないと思う。”

 

こうした入試改革は一昔前の人たちによるものです。入試にスピーキングを導入しても、そもそも普段英語を話す訓練をしていない人が話せるようになるワケはありません。

仮に学校教育で話すトレーニングを入れたとしても、高校の授業内では圧倒的に話す時間が足りないので、結局は塾や英会話教室に頼らなければいけなくなります。

ですので、受験と言う場に無理にスピーキングを導入する必要性はないだろうという話です。

 

“きちんと英語の勉強をしていれば、最初はたどたどしいんだけれども、慣れればしゃべれるようになる。私はその繰り返しなんですよ。”

 

もともと、森永氏はシンクタンクで働いていて、お客さんがアメリカの会社になったり、海外の調査を2週間くらいあったりして、英語をしゃべらないといけない場面があったそうです。

きちんと英語の勉強をしていれば、最初はしゃべれないけれども、慣れてくればしゃべれるようになる経験をしてきたようです。森永氏が強調するのは、「きちんと英語を話せる素養ががあるかどうかをテストすれば良いと思う。話せるかどうかじゃなくて。」と言います。要するに、これまでの英語試験と同じで良いということ。

これには私も同じ見解です。英語の基礎知識があれば、あとは話すトレーニングを積めば、早いスピードで話せるようになっていくからです。例えば、留学コラムのライターの柴田さんは、僅かな短期留学と日本でのTOEIC学習で基礎力を身に着けて、アメリカのインターンシップに参加したという記事がありますが、これが良い例ではないでしょうか。

 

 

森永氏は長年センター試験の試験監督もしているそうで、唯一の暇つぶしで試験問題を見てきているとのこと。

森永氏は、センター試験をどう評価しているのでしょうか?番組内では、以下のように語っていました。

 

“10年以上ずっと全部(試験問題を)見てきてますが、センター試験は選びに選んだ優秀な大学の先生がこっそり集まって、徹底的に作りこんでいるんですよ。だからものすごくいい問題なんですよ。
で、英語の試験と言うのは、構文の試験と言うのがあって、こういうことを言うには、どういう順序で言葉を並べたら英語になりますか?っていうのをテストするんです。それから、この単語はどう発音しますか?っていうのもテストするんです。その単語の中にどこにアクセントが来ますか?ってのもテストするんです。
つまり、英語で作文ができて、そして発音ができて、アクセントも正しいっていう状態になっていないと、センター試験の英語は通らないんです。”

 

要するに、素養である基礎の部分は、センター試験でクリアできているという見解です。

そして、こう続けていました。

 

“センター試験で良い点数取った子は、ちょっと慣らせてあげればすぐ話せるようになる。だから、それ以上の必要はないし、私は学校の英語教育と言うのは、こういう構造の言語があるんだっていうのを勉強させるのが一番大きな課題なんですね。”

 

多くの方は、海外に行って語学学校に通って英会話できる場に行けば、英語はある程度自然に話せるようになると勘違いしている節があります。でも、そういう心積もりで留学すると後悔することになります。

結局、多くの留学生が留学後に語る感想は、「日本でもっと勉強しておけば良かった…。」と言います。

つまり、英会話が早期に上達できるかどうかは、知識があってナンボの世界なんですよね。留学コラムにも登場した先輩留学生が語る「もっと勉強していれば良かった…。」という記事があるので紹介しておきます。

 

 

今の日本の英語教育は、基礎の素養が学べているいい教育であって、あとは慣れだということ。英語をしゃべらないと行けない場面に遭遇した時、最初はたどたどしくとも英会話の訓練を積めば、基礎があれば絶対できるようになることを知っておきましょう!

 

つまり、無理に入試にスピーキング(英会話)を導入する必要性はないという部分には賛成です。

裕福な家庭や都市部に住んでる学生が有利になるのは間違いなく、仕事で英語を使う環境で働きたい人は後から留学して英会話の訓練をすれば良いだけの話です。

中高での英語教育、及び日本での英語学習では、しっかりと基礎力を身に着けることを強化すべきです。

 

トークの内容(教養)の方が重要!

英語と言うのは、何かを伝えるツールでしかありません。

私たちは日本人なので、海外生活の中では外国人からは日本のことについて良く聞かれます。

英語は流暢に話せても、トークのレベルが低い、教養に溢れた話でなければ評価はダダ下がりです。

 

海外留学(ワーホリ)するにあたって、英語が話せるようになることも大事ですが、会話の中に出てくる様々なトピックに対応できる教養を身に着けておくことも重要であると強調しておきます。

 

テレビにもよく登場する尾木ママ(尾木直樹氏)は、外国語教育よりも国語力の方が大事だと言われています。

これも人間としての基礎力のことを指していますが、結局英語がペラペラに話せても、教養の方がペラペラな人間だと意味が無いということです。別の意味の「ペラペラ」で、外国人の前で恥をかかないようにしましょう!

留学コラムの他のライターの方の記事にも、会話している時に「日本のことを聞かれて困った…。」というエピソードがあったので、以下ご紹介しておきます。

 

 

これから留学やワーホリする方にとって大事なことは、できる限り出発前に英語の基礎知識を入れてから出発すること。

日本の英語教育は決して間違っていないので、まずは基礎知識を詰め込むところからがスタートだと改めて理解すること。英語をただ聞き流しするだけとか、英会話していれば半自動的に英語が話せるようになるというのは(一部の天才を除いて)幻想です。

地道にやるしかないので、英語学習者の皆さん、コツコツ頑張りましょう!

 

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